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どう家の各国描写、よくも悪くも少年マンガの実写版的なデフォルメ強い画には時々なるんですが、山に囲まれた地で個々の戦闘力上げに特化した武田軍、カリスマ狼の恐怖下でピシッと統率する織田軍、泣きべそ白兎を支える牧歌的ヤンキーな徳川軍…と、なぜそのカラーなのか作中での理屈も立ってるので→
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しかし自分でも言ってますが小四郎もう既に疲れ果ててるな…
米蔵から引きずり出された初回からずっと、人の間を取り持ち、気を使い、衝突を避ける水面下工作も被害を最小限にしたい努力も結局は恨まれるだけ。もう自分の好きにやるしかと半分ヤケのような独断に垣間見える「衰え」か…
#鎌倉殿の13人
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第27回で実衣と全成が話してたシーン、放送画面では見えにくかったですが、公式あらすじ写真を見ると、全成が読んでたのは古今集なんですよね。その序文に「猛き武人の心をも慰むるは、歌なり」とあるのを、歌は政に欠かせないから習わせようとウキウキしてる実衣は、知ってるのかな…
#鎌倉殿の13人
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「ひなたの道」を掲げつつ、「暗闇でしか見えぬものがある」も裏テーマとして唱えてきたこの物語で、誰よりも暗闇からひなたの道に出なければいけなかった安子を、それまでの長い歳月支えていたのは、ひなたの道に差す暗闇が美しく揺らめき作り出す「木漏れ日」という、この仕掛けがさあ……
#カムカム
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時政がりくにデレデレなシーンを見ると、彌十郎さんがふだんの歌舞伎とは違い女優さんとの絡みが慣れないので、どこまで抱きしめたらいいのか宮沢りえさんに伺った(そしてりえ様が何でも受け止めますよとどーんと答えられた)話を思い出し、ふふっと微笑ましくなる。時政パパかわいい。
#鎌倉殿の13人
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五十嵐の実家が小さいながらも会社経営で兄貴もいると明かされるだけで、俳優の夢に反対されるだろう背景も、だから余計飛び出してまで選んだ道に関して頑なになる素地も、一旦懐いた大月家の団らんにはスッと混じれる素直さも、どこか人のせいにしたがる甘ちゃんな気質も、納得いきすぎて。
#カムカム
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『真田丸』で秀長が「身の丈から外れた地位と暮らしで溺れかけてる」と言った豊臣家の悲喜劇を、今度は1年かけ正面から語り直したのが『鎌倉殿』北条家かと考えると、堺さんが小日向秀吉を「シェークスピアの道化師が権力を持ってしまった」と評したのが響いてきますね。古典的「狂王」のモチーフ。
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#どうする家康 の信長、今週も家康に支配拠点のアドバイスをしたり一番槍を任せたり、本人としては超親切のつもりなのは分かるんですが、全てが「弟」と支配下に置こうとしてる行動だから、彦が叫ぶように、急に怒ったり貴重な菓子をあげたり意味が分から~ん!になるの、ほんとそのとおりでしかない。
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青天では、勝手に祭り上げられる己の輝きを嘆き、最終的にはそれを消し隠棲することこそ己の役目と決める最後の将軍を、倫敦の山本では、己の信条と真逆の結果を得たら熱狂する国民に迎えられてしまう提督を、人生の半分以上「アイドル」として生きてきた人たちが演じるの、やはり色々な意味ですごい
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全くカラーの違うひなた編になってから数週、るいもジョーもお母ちゃんお父ちゃんとして、そのカラーにしっくり馴染んでいると思ってたけれど、トランペットと過去の話を出した途端、るい編のしっとりと傷をまとう雰囲気がぶわっと蘇ってきた。お二人の演技の凄みを朝から堪能した…
#カムカム
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小四郎が引き戸を開け比企能員へ見せつける構図。
前回はいるはずの頼家がいなかった。今回は、能員が取り込んだと安心し、小四郎もどう動くかと言い、本人も思わせぶりだった平六が、ちゃんとそこにいて能員を絶望に追い込む。
小四郎が今後勝ちを掴む図式を暗示するようでもあったな…
#鎌倉殿の13人
363
あと、やはり第15回からの流れがずっと続いているんだなあと。
あの現場で心底怯えた義澄をはじめ父世代は、義経挙兵を受けまず守りに入るのに対し、それぞれの立場はあれ上総介誅殺を受け止めた小四郎平六はアイコンタクトで攻めに回る。鎌倉殿が造る新しい体制に順応する世代の台頭。
#鎌倉殿の13人
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恐らく武芸は達者だし、自信も度胸もたっぷりだし、心根も素直なんだろうけど、例えば梶原が大庭の夜討ち提案に嫌な顔を見せたような、当時の戦や礼儀の常識にはさっぱり疎く、あえて無視しそうな、こんなモンスターを誰が何を思い育てた…と思うと、一気に秀衡様の怖さが迫ってくる。
#鎌倉殿の13人
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足を封じられ父に売られた阿月が、主のため走り「人」であることを取り戻したように、強右衛門も、ろくでなしだ獣だと呼ばれた自分を「人」と扱ってくれた亀姫の記憶が(また恐らくいつもかばってくれてたのだろう信昌の優しさも)防波堤になる。小さき人々の誇りを繰り返し描く #どうする家康 。
366
算太のダンスを見て思わずピアノを弾き出すジョーさん、たとえ「トランペットが僕にさよなら言うてる」としても、音楽はまだジョーさんにさよならを言ってない。
#カムカム
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今の義時のやり方を真っ向から否定してくる泰時を謹慎させるのも、政子姉上に「甘い」と言い放つのも、義時が守ろうとしてるのは、2人のそんな青さ甘さだからこそだよなあ。そこに、北条嫡男の清廉さ、尼御台の無謬性という政治的価値はあるとしても。小四郎にせめて残された希望。
#鎌倉殿の13人
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それにしても、石橋山直後に「(兄も含め)死んでいった者たちが浮かばれない」と頼朝に発破かけていた小四郎が、その兄と同じく戦をするため産まれてきたような義経から、”多少の犠牲”扱いな無数の死体を前に「これまで討ち死にした者が浮かばれない」と言われる、このしっぺ返し感よ。
#鎌倉殿の13人
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上総介の返事を待っている間に、時政父上をまた甲斐へ”厳命”で行かせたのは吾妻鏡どおりですけど(※本当は義時も同行)、ここで亀を見初めた佐殿が浮気するため舅殿を遠ざける小細工の意味も重ね、そのお陰で「天に守られてる」証明で上総介参陣に繋がるアレンジ、ほんと面白すぎでは。
#鎌倉殿の13人
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姫の前こと比奈さん、扮装公開時からやや幼くもある可愛らしさが出ている印象だったけれど、いざしゃべってキャラが出てみると、その自分の可愛らしさを自覚し、一族のため利用される立場も知ってる聡さはあるし、逆にそこで自分のため利用仕返してやるぐらいのガッツも秘めてそうである
#鎌倉殿の13人
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「頼朝公口取り」てことは、ほんとに安達殿が頼朝公の馬を引いて歩く姿をまた見られるのか… えー泣いてしまう。
/三嶋大祭り「頼朝行列」に大泉洋さん 大河ドラマキャスト4人が練り歩き izu.keizai.biz/headline/1491/
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しかし、先週今週の小四郎を、肯定はしないが責める気にもなれず、却って不憫さが先に来るのは、これ以外に道があったとでも?と懇切丁寧に理詰めする脚本の巧さもあるし、何より小四郎本人が、自分がやるべきことを醒めた頭で理解し、恨みも含め全て正面から引き受けてるからだと。
#鎌倉殿の13人
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楽しみにしてたムロ藤吉郎、期待を遥かに超える怖さで最高だった…。蹴飛ばしてえ時に蹴飛ばしてちょうでえ!と尻を向けるあれ、自分を馬鹿にした奴やられたことを逐一覚えてるタイプ、という以上に、いつか利用するため自ら誘って相手の失点本性醜さを引きずり出す周到さではなかろか。
#どうする家康
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梶原が石橋山で頼朝を見逃すのも、賽の目で上総介を斬るのも、全て「あの方は天に守られている」神仏観ゆえでしたが、分岐点で頼朝を守ってきたその同じ認識が、今度は、義経の才に惚れ込んだからこそ、選ばれし方が二人は並び立たぬと試すかのような梶原の”讒言”に繋がる流れに痺れる。
#鎌倉殿の13人