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しかし、最悪の状況で息を吹き返し誰も回復を喜ばない頼家様、ほんと気の毒が過ぎるんですが、倒れる前あれほど信用できないと煽り、土地も取り上げるつもりだった比企能員を、いまさら舅殿と呼びその死を怒る激しやすさ無計画さに、ある意味でここに至った理由も見えちゃう容赦なさよ…
#鎌倉殿の13人
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るいにようやく会いに来ても、この期に及んでまだあの日のことをごまかす逃げグセは相変わらずで。それでも、小豆を炊くおまじないを聞けば寝床から出てくるほど橘家の記憶は恋しく、幻を見れば踊りだすほど妹はやはり愛おしく、そのダンスはジョーにピアノを弾かせるぐらい本物なんだよな…
#カムカム
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決して冷酷無慈悲なわけでなく、むしろ余りに人間らしい男でありながら、平家への復讐のため、源氏の棟梁として日ノ本を統べる自負のため、修羅の道を進む頼朝の覚悟を描いてきたからこそ、平泉に行った義経を生かしてはおけない、しかし首桶の前で号泣する兄の顔を描く、この、この……
#鎌倉殿の13人
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ちょっと… 今夜の鎌倉殿でいよいよ比企の乱ですというこの日に、鎌倉殿のOPテーマ曲演奏で話題の大阪桐蔭が、比企の本拠地・埼玉県の代表校に大量点差でボロ勝ちって、できすぎというかやりすぎというか。(結果を見て胸を痛めてる県民)
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何も知らされないうち故郷の伊豆から立ち去るはめになり、望まない寺での生活、馴染めない義母へのストレス、鎌倉での違和感をずっと抱え続けてた下の子実衣にとって、全成という存在が、その人が起こせるはずの風が、その人に似合うと言われた赤が、どれほど重みがあったのかと思うと…
#鎌倉殿の13人
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ジョーがピアニストに復帰したとき、あんな形でひとりの音楽家を手放さざるを得なかった奈々さんも喜んでるだろうなと思ってたので、ここで昔の音源を探し当てる、奈々さんにしかできない働きが出てきて、これも嬉しかった…
トミーのドヤりつつ嬉しさ懐かしさ隠しきれない顔も含めて。
#カムカム
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義時がどれだけ”鎌倉”を守ろうと必死でも結局、頼朝のやり方をトレースするしかないのは、やはり伊豆の豪族の次男坊として生まれた限界なのですが、それに対抗すべく覚醒したはずの政子が取る手段もまた結局、死ぬ間際に頼朝が残した大御所プランの枠でしかないのも皮肉な話だなと。
#鎌倉殿の13人
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遠い鎌倉から伝わってきた情報だけで、暗殺ではない、落馬の可能性、原因は目まい…と名探偵していく後鳥羽院の直感と理詰めと解析が、いかにも多分野で天才性を発揮した帝王らしい登場ですが、このリモートで全て掌握した気分に浸っている危うい万能感が、承久の乱への土台にも見える。
#鎌倉殿の13人
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何で呑まないの?未成年?さっさと成長しなさいよ気が利かないわね!と酔っ払うすみれさん、ひなたとお酒が呑みたいと遠回しに言っているのがかわいいし、どれだけ我儘なこと言っても、どこかふふっと笑えるチャーミングさに見せる安達祐実さんの演技のすごさ…
#カムカム
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故郷三河の泥臭い風土に馴染めないし、できれば戦も出たくない。人質としてひっそり暮らしていければいいから、氏真との手合わせにもわざと負けてた青年が、初めて本気を出してしまったのが理解者である瀬名のためだったあたり、初回からしっかり明るく地獄への舗装は敷かれてますね…
#どうする家康
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自ら丁寧に育てた畑の実りに喜び、次に植えるものの夢を語るそのとき、突然命を絶たれる蒲殿と。
未来も分からない流人の身のとき、その誕生を確かに喜んだはずの長女の、その死を前にしても、悼む言葉ではなく、残った子供を代わりに使う言葉しか出ない頼朝と。
ああ、もう、本当に…
#鎌倉殿の13人
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誰と出会うか。何に動かされるか。スイッチ=分岐点という視点で、犯罪者・被害者のレッテルでなく個人を丁寧に見てきた #MIU404 だからこそ、中盤の衝撃展開から分岐点への巻き戻しが決してご都合主義でなく、伊吹志摩もまた分岐点に立つただの人間と示し、それゆえの力強いラストが最高に痛快だった
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三寅さまを膝に抱っこしたまま、育児慣れした顔でてきぱき政務している執権殿の姿をふと見かけた盛綱が、いつか幼い日の夜、鶴丸を恨むな、私がお前を育てると縁側で息子を抱きしめていたこの人の背中を思い出す回。をください。
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名前の由来を「お父ちゃんがひなたぼっこして考えた」と思ってたひなた。トミーの新譜を買っても聞けないジョー。CDを大月さんが聞くわけないと思ってるご近所さん。
傷はまだまだ癒えておらず葛藤は続き、それでも穏やかな父親の役目を果たしてきたジョーの27年が一気に押し寄せてきた…
#カムカム
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敬愛する兄の死去後、その嫡男の成長を見守り、明智荘を譲れる日まで無事守ることを人生の目的と生きてきた心優しい叔父上。
そんな人が、慈しんできた領地の取替えを仄めかされたとき、愛してた小鳥を放し、初めて人生最初で最後の我儘を通すのが、勝つ見込みのない道三への味方って…涙 #麒麟がくる
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ひとり勝手に相手を思い行動しても何も通じない『善女のパン』で間違えてしまう人々のトライアンドエラーを3世代描いてきた末に、実はその最たる人で、今もそのクセが変わってない安子を止めることが、この終盤になるんだなあ。安子から始まったひなたの道の願いが、安子へ還ってくる。
#カムカム
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頼朝と義経の亀裂。今までも様々な媒体で見てきましたけど、この #鎌倉殿の13人 による、自分には戦しか生き場所がないと思いこむ、でも確かに人として成長しつつあった義経と、どこまでも政治的判断を優先できつつ孤独を埋める何かを求めてるような頼朝の、すれ違いとして見せられるとすごく堪える…
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ここまで散々(いくら吾妻鏡にしっかり書いてあるとはいえ)佐殿の「よう来てくれた」リップサービスと、それでも坂東武者との間に吹く隙間風を描いてきた上で、初めて佐殿が心から涙流し「よう来てくれた」を言うのが、あの、義経だという #鎌倉殿の13人 の作劇、ほんっと巧くて残酷では(褒めてる)
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時房は「兄上にとって太郎は望み」と言ったけど、時房もまた違う意味で望みで希望なんじゃないかなあ。
頼家に才を見出されたと感謝し、比企時員らと行動しつつも、いざ敵対するとなればきっぱり思い切り、かつ感情的落とし所を見出だせるバランス感覚はきっと小四郎にとって得難い弟。
#鎌倉殿の13人
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運命の雪の日。ここまでの #鎌倉殿の13人 からして、さぞ手の込んだ最悪ピタゴラ装置になるだろうとは予測してましたが、序盤から並行して描かれていた「誰もが記憶を都合よく置き換え、だからこそ人は生きていける」も被さってくるのが重い… 全員が少しずつ悪く、自分を正当化し、集約していく歪み。
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川遊びの誘いにきゃっきゃと喜んで抱きついていた千鶴丸は、生きておったかと再会に笑った伊東の主人父子は、善児にとって「わしを好いてくれている」ではなかったんだろうか。
一幡の好意にふと切っ先が鈍ったのは、老いという以上に、やはり二代目トウを育てた経験もあるのかな。
#鎌倉殿の13人
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安子がロバートを「木漏れ日のような人だった」と語るその言葉の穏やかさに、安子が稔さんの「妻」としてその夢をずっと胸に抱き続けていた愛とはまた別に、安子とロバートはお互い、愛する人を喪った後「それでも人生は続く」長い日々を分かち合える同志だったのだなと思い、また泣きそう。
#カムカム