476
時政が訴訟人の贈り物を受け取り頼みを聞くのも、実朝さまが御所に攻め入った老臣を衆人環視で無罪とするのも、政治の質としては同じなんだけど、前者は執権としてのダメダメさ、後者は青年将軍と忠臣の美しい場面に見えるのは、対象がモブか、思い入れたっぷりになってる人物かの違いだけなんだよな…
477
小四郎、人当たりは穏やかだし、投げられた仕事は淡々とこなすので、周囲に「自分を受け入れてくれる、言うこと聞いてくれる」と思わせる(侮られる)とこがあるけど、上総介の天命を見切った辺りから分かるように、感情とは別の理性による諦め突き放し限界値が、外から分かりにくいけど厳密にある。
478
あのシーンは女心分かってない云々というより、修羅場を共にくぐった八重や、比企の件で共闘した比奈と違い、あの政治的非常時に妬いているのかと言えちゃうのえの、小四郎とお互いの立場への認識、価値観を共有できない決定的断絶を感じたし、それが露呈したタイミングでの政村登場に怖さを感じる。
479
家の命運と正当性がかかっている帝としてではなく、ひとりの幼い甥っ子を気遣うおじとして安徳天皇に優しく声をかけている宗盛のこの真っ当さ(とそれが通じない生きにくさ)を、もしかしてこの後、義時と頼家、実朝との関係で思い出すときが来るんだろうか。
#鎌倉殿の13人
480
頼朝から学んだ方法で”謀反人”を殺してきたから尚更父を許してはいけないと自分を律する義時と、頼朝生前から御家人の不満を聴き、尼として娘として頭を下げられる政子。
時政を反面教師に公私を非情に分ける義「時」と、時政の情を受け継ぐ「政」子で、バディになっていくんだなあと。
#鎌倉殿の13人
481
『新選組!』総集編&『新選組!!』再放送で正月が始まり。
副長と山南さんがCMで仲良く共演し。
そして『ワルイコあつまれ』SPで、遂に局長と副長が並ぶ。
何なんだ2022年。優しすぎるぞ2022年。
482
大江殿の政子推し設定に関しては、どこに本音があるのか分からなかった有能な文官の動機を分かりやすくしたかもしれませんが、一方で、ではあなたの推し活に、推しの弟であるただの青年を付き合わせ、その人生を真っ黒に染め上げた挙げ句に放り出したのです???と言いたくなるのも事実ではある。
483
和田合戦のとき、和田方の軍勢の中に「我こそは、かの木曽義仲 一の家人にして、和田義盛殿が食客、巴なるぞ!」と薙刀を振るう白髪交じりの女性がもしかしているだろうか。
484
第8回終盤、頼朝が政子に跡継ぎをと言う場面。下女に紛れ込ませた亀に、お前はあくまでも妾で嫡男を産む立場ではないと言外に告げてる意味でもエグいな…と初見で思ったのですが、ここで盛長が和田と畠山の出立を報告する、つまり元嫁の八重がいる伊東攻めも同時進行させてて、何重にエグいんですね…
485
平家の人々が入水する様をひたすら見せつけられ、海の都に辿り着けなかった遺体が溢れる海岸を小四郎が虚無の顔で歩いた、壇ノ浦の描写から一貫してるなあと。
後世まで語り継がれる戦ぶり。あっぱれ武者の誉れ。そんな美しい重忠のラストカットが、あのボロボロの顔であることの意味。
#鎌倉殿の13人
486
千鶴丸の仇として祐親を殺させたものの、それを孫請けした善児こそ実は千鶴丸を直接殺した男で、今も生きてると気づいてない頼朝の反転かのように、祖父祐親の仇=頼朝を討つと息巻く曽我兄弟も、祐親を直接殺した真の仇である善児に見張られてると気付いてない、この層の重なりが不穏。
#鎌倉殿の13人
487
そうか、こんな寒くて雪が二尺も積もろうかという夜中に、そりゃ心神御違例にもなるわ~と休んでたら、突然甥っ子と役目代わってくれた優しい同僚が暗殺され、迅速な犯人捕獲と朝廷からのお客人への対応と事後処理を待ったなしで迫られ、恐らく徹夜になる還暦近い義時おじさん、ほんとお気の毒だ…
488
これ前も呟いたけど、『ちりとてちん』本放送時、物すごく長くて熱い好評メールや電話がどんどん来た、普通はつまらないと文句を言うとき人はパワーを出すもので、わざわざ好評を伝える人はまずいない、これは大変なことが起きてる…と、低い視聴率でも制作陣は励みになったと遠藤Pが後に語ってて。
489
兄に振り回され溜息ばかりの義時をじっくり観察した上で、その義時が警戒しまくってる政子との接近も悲願のための策と本心を明かし(たように見せ)て「このことは兄にも話すな」「お前はわしの頼りになる弟」と、次男坊のプライドをくすぐってくる頼朝、ほんと天然スケコマシだな…!?
#鎌倉殿の13人
490
本日の副題「許されざる嘘」、義円を死地に向かわせた九郎の子供じみた嫉妬とともに、産まれる子を男子とするため、爺さまと祐清の暗殺を図り公式には自死とした佐殿と周囲にもかかってくるのですね… そして嘘の反対である真=佐殿は一度言ったことは必ず守る が一番恐ろしいという罠。
#鎌倉殿の13人
491
同じくエランドール賞で新人賞を中川大志さんがとられたということで、小四郎がお祝いに来てくれたのも物すごく嬉しい… こちらも本当にいいツーショットだなあ。
mdpr.jp/news/detail/35…
492
少なくともツイッターで感想つぶやくぐらい熱心な大河クラスタは大体、作品によって違う解釈も含め、史実とフィクションをすっぱり分けて楽しんでる人が大半だと思いますよね。
493
恐らく武芸は達者だし、自信も度胸もたっぷりだし、心根も素直なんだろうけど、例えば梶原が大庭の夜討ち提案に嫌な顔を見せたような、当時の戦や礼儀の常識にはさっぱり疎く、あえて無視しそうな、こんなモンスターを誰が何を思い育てた…と思うと、一気に秀衡様の怖さが迫ってくる。
#鎌倉殿の13人
494
脚本成立の過程も垣間見え、上下併せて読み応えある記事だった。
結構踏み込んだこと言われつつ、あくまでも物語として面白く脚色するのはあちらの領分、史学の立場ではこうと見解を発信するのはこちらの領分と線引きして話される坂井先生、本当に懐が深くていらっしゃる…
yomiuri.co.jp/column/japanes…
495
「頼朝公口取り」てことは、ほんとに安達殿が頼朝公の馬を引いて歩く姿をまた見られるのか… えー泣いてしまう。
/三嶋大祭り「頼朝行列」に大泉洋さん 大河ドラマキャスト4人が練り歩き izu.keizai.biz/headline/1491/
496
訳もわからず聞き始めた英語講座を、まるで歌の調べのようだと言う安子に稔さんが嬉しそうだったのは、稔さん自身がかなり音楽好きだからだったんだな。
音楽学校行っておけば…と軽口混じりに惜しむ喫茶店マスター。ここにもふと滲む、跡取りと決められた男子の葛藤。 #カムカム
497
上総介の返事を待っている間に、時政父上をまた甲斐へ”厳命”で行かせたのは吾妻鏡どおりですけど(※本当は義時も同行)、ここで亀を見初めた佐殿が浮気するため舅殿を遠ざける小細工の意味も重ね、そのお陰で「天に守られてる」証明で上総介参陣に繋がるアレンジ、ほんと面白すぎでは。
#鎌倉殿の13人
498
伊東父子暗殺後シーン、義時「むくろは?」梶原「既に引き取らせた」の会話に、御所で”拭き掃除”をしている八重さんが一瞬挿まることで、2人のむくろどころか殺された形跡さえも綺麗さっぱり”拭われた”と自然にイメージさせ、無常観が一層増す演出、エグくて巧いなあ…(11話見返し) #鎌倉殿の13人
499
桜舞い散る都。修学旅行のノリで浮かれる家臣ズ。甘い菓子ひとつで大騒ぎの箸休め。と見せかけて、赤子の茶々を抱く家康、阿月=あずき(小豆)という名の侍女、まるで次は無いと知ってるように「一度でいいから」語り合いたかったと笑う聡明な浅井長政…と何ですかこの鬼フラグ立て回。
#どうする家康
500
宗時の死を知らずに動き回る時政父上と小四郎をハラハラ見守ることになった第6回、ある意味で視聴者の側も、宗時の死を受け入れるまで与えられた45分だったのかもしれない…
宗時の願いが刻み込まれ、父上がそれを後押しし、そして義時の物語がいよいよ動き出す。
#鎌倉殿の13人