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だからこそ、義時必死の叫び「頼朝様に学んだのは私だけではない」であり、尼将軍としてようやく立つ姉への笑みだったわけですが。
その効用がまさに自分の命を救うため使われたことが、私心なき執権にとってどうなのかは別としても、彼の中にまだいる米蔵の小四郎にとっては救いであったと信じたい。
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栗と餅の密約回で家康と直に話した信玄ならば、金陀美具足の首が家康でないことなどすぐ分かるわけで。それでも浜松を落とさず先を急ぐのは、己の病=時がないのもあるでしょうけど、家康のため身代わりになる家臣、兵法をよく学び実践する家臣がいる事実への感銘も大きいんでしょうね。
#どうする家康
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ジョーの病気が治ってまたトランペットを吹く奇跡は起きなくても、音源は残っていて、それに乗せて音楽を奏でることはできる。
神社で安子が願った稔さんが戻ってくる奇跡は起きなかったけど、彼の夢は繋がり、安子からるい、ひなたへ継がれるものもあった。苦くて優しいお伽噺ですよ…
#カムカム
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「難しいこと」を避け単純明快に楽しく生きているうち、いつの間にか義盛もまた、秩序が出来上がりつつある鎌倉には合わなくなってるのだろうし、上総介の話を自分のこととして話すのも、子供らと酒を呑む時政とまた別の形の「昔はよかった」なのかもしれない。
#鎌倉殿の13人
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>どんな人生にも価値があるし、いくつになったってやり直すことができるんだというポジティブな思いを毎朝の物語で描くことで、多くの方々に希望を届けられたらと…
#カムカム ザテレビジョンドラマアカデミー賞 最優秀作品賞+4部門おめでとうございます👏👏
thetv.jp/feature/drama-…
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巻狩回のリフレインでもあったんだなあ。謀反であり敵討ち。人に言いにくい理由で偶然助かる頼朝と義時。あのとき、天の導きがなかったと寂しげに笑う頼朝を見てるはずの義時が、今回自分の助かった意味を「天」に求めるのは、頼朝と同じ不安を知りながら迷いを捨てねばいけないからで。
#鎌倉殿の13人
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そういえば、小四郎やその周りの“老い”は強調されていますけど、泰時も実はもう30代半ば、頼朝が死んだ頃の小四郎とほぼ同世代なのを考えると、今日の土スタで言われてた平六の変わらなさと同様、泰時のなかなか抜けない「息子」感もあえてなんだろうか、やはり。
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その小四郎も、あくまで父を含む北条家をただ守ろうとしているだけだし、なおかつ、頼朝暗殺の報を受け時政が言った「世の中ひっくり返るぞ」が意味する恐怖を、工藤の遺体に勘違いしたあの短い時間、心底痛感したのだろうと思うと、ここから何があっても体制を守る側になるなあと。
#鎌倉殿の13人
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脚本に行き詰まって街を徘徊してた三谷さんが、偶然飛び込んだ喫茶店にカムカム執筆中の藤本有紀さんがいらして、遅れてる同士エールを送りあった……て、何ですかその特異点みたいな喫茶店、新年早々すごい話がぽろっと出たぞ。
/ラジオ深夜便 - NHK nhk.or.jp/shinyabin/prog…
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ここ何回か、義高、大姫、安徳帝と、子供が犠牲になるひずみを見せてきた上で、ではもし義経のあの性格が、そもそも御館の企みで育ったものならと考えると、13歳で突然全てを奪われ培われた頼朝の性格・復讐心と並んで、不幸な子供がまた次の世代の不幸な子供を再生産したという、やりきれない話になる
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小四郎の自己犠牲ぎみ傾向を「自己陶酔」とするツイを見かけたのですが、そもそも小四郎に陶酔する程度の自己というか、自分個人を大切にする気持ちがかけらでもあれば、もうちょっとマシな道を選べたのではと思う。
463
いやもしかしたら、小四郎が中身を見るか否かで善児の命運を試すと同時に、もし見たとして善児を生かし使うか否かで小四郎が「坂東武者の世をつくる」ため今後どう非情に振る舞えるかまで試していたのか。
どちらにしても、善児という天命を梶原から受け取ってしまったんだな小四郎…
#鎌倉殿の13人
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距離にも時間にも経験の有無にとらわれず人は繋がれる、そう描き続けてきたラストに、それでも人が愛おしい人と直接会ってハグできる少し先の未来があるように、と祈りを込めた菅波先生とモネの2人。泣く。
#おかえりモネ
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初回から、家康の殿たる自覚のリトマス紙にも見えてた「広次」言い間違いが、実は幼きころ親しかった家臣への愛着ゆえの混乱であり、その言い間違いに「吉」「信」の字が入る度、もしかしたら広次はあの時死んだはずの己への記憶が殿に残ってる喜びに震えてたかもしれないと思うとさあ…
#どうする家康
466
一向宗の軍師どころか、殿の狙撃までやらかす正信。衝撃展開ですが、罠にはめつつ、実は殿を死なせずに撃つのを狙った正信のギリギリ作戦かもしれないし、だとしたら、奴には悪知恵だけで槍働きは望まぬと言う家康の認識不足をこれも示してるんだろうなあ。広次や半蔵への態度と同じく。
#どうする家康
467
そういえば挙兵した第4回の長澤ナレは「踏み出せば二度と戻れない長く苦しい旅の始まり」だったなあ…と思い出している。
「長い旅が終わる」
/[鎌倉殿の13人] いよいよ最終回!二代執権 北条義時の最期。鎌倉の行く末は… | 大河ドラマ | NHK youtu.be/7PNSUQvfqM4
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3世代で同じモチーフの繰り返しが、どうか次の世代はより良い選択と人生をという祈りにもなっている #カムカム の寓話的構造が好きなんですが、ここで安子の、確かにあの時代にはヒロインらしく見えてた特質が、現代にまた繰り返されることで別のものが浮かび上がってくるのも、また面白いですね…
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しかし、1年モノ大河のまだ8月の段階で、主人公が”鎌倉”という上位概念を守るためなら人の心も捨てる底の底まで来てしまっていると、ここから残り3分の1ある以上、もう1~2段階はまだ小四郎の変貌があるかもしれないんだよなあ… 脚本と演者にまだ絶望の引出しがあるのか、もしくは。
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時政パパが堤に侮辱された頃から、今回の全成実衣まで、自分はともかく身内が傷ついたら本気で怒る小四郎の傾向は一貫してるし、そこは坂東武者の気質なんでしょうが、カウンターが「一族を守る」でなく「体制自体を変える」なのはやはり異質で、そこを共有できてるのは今のとこ政子だけなんだろなと。
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共同経済圏と相互依存による戦のない世。それはやはり人工の小宇宙な築山だから語り得た甘い理想で、「ままごと」で、力の論理に結局踏み潰される。それでも、そんなこと百も承知で、泣き虫白兎がやがて築く泰平の世の礎に、築山殿事件の解釈をこう持ってくる #どうする家康 の芯、やはり好きです。
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たった10年でも、米国で五十嵐も色々あって生き、新しいパートナーがいても当然といえば当然で、「昔どおり」を望むのはこちらの勝手な押し付け、というのは、もしかしたら安子と視聴者との関係への予告なのかもしれないな… 安子だって半世紀どう生きてきて、我々の前に姿を現すかという。
#カムカム
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美都里さん、戦争中も夫の事業への雉真の奥方らしい心配は一言もなく、ただ自分と自分の可愛い子の心地よい生活にしか関心がないお嬢様気質に徹底して描かれてたのが、稔の結婚を渋々許す時はいいほうに作用したし、また稔が死ねば恨みをぶつける先が手近な所にしかないのも一貫してる。
#カムカム
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忍ではなく武士だと矜持を持ち、酒で騒ぐ服部党を嫌いながら、頭として彼らに生かされる半蔵と、故郷の田舎くさい宴に戸惑いながら、その三河の家臣に守られ国を背負った元康。どこか似た真面目で成長途上の二人を主従に結びつけるのは、胡散臭く自由闊達な正信。この化学変化、楽しみ。
#どうする家康
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#どうする家康 の特徴である回想の使い方、恐らく賛否はあるでしょうけど、今日の使い方は効果的だったと思う。広次の名前をなぜか間違い続けた殿と、それを人の好い顔で受け入れてた広次。その「なぜ」が明かされるとき容赦なく訪れる清算を経て、生かされたことを受け入れた家康は青年期を終える。