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泰時のためいざとなれば盾にもなる良き幼なじみ従者で、主人である義時に対してさえ、諱のついでに御家人にも!と明るく言えるほど気さくな鶴丸が、太郎の弟である朝時を「あの方が苦手」とはっきり言うの、さらっと流されてたけど、こちらもなかなか不穏なものが仕込まれてないか…
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先の史実を知っていれば、ああこれはフラグか、ていうかこの段階から後の行動も確実に納得できる人物描写を入れてくるかと分かるし、史実を知らずに見ていても、それぞれの立場で思惑が複雑に交差する一筋縄でいかなさがクラクラするほど面白いに決まってるし、ほんとすごいな #鎌倉殿の13人 …。
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佐殿亡き後、つまり #鎌倉殿の13人 本番とも言える後半戦に、なぜ神輿であったはずの佐殿の血筋がああなっていくのか、ここで既に答えの種が撒かれているんですね…
メンツが第一で、ゆえに隠れ場での仕打ちもこの先忘れてないだろう時政父上。そして北条がてっぺんに立つ志を預かってしまった義時。
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『真田丸』で秀長が「身の丈から外れた地位と暮らしで溺れかけてる」と言った豊臣家の悲喜劇を、今度は1年かけ正面から語り直したのが『鎌倉殿』北条家かと考えると、堺さんが小日向秀吉を「シェークスピアの道化師が権力を持ってしまった」と評したのが響いてきますね。古典的「狂王」のモチーフ。
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殺すと既に決めても「礼」としてサシ呑みをする。
その計画を考えたのは自分だと言う。
誅殺の現場に現れる。
「来ればお前も斬る」で小四郎は無関係と皆に示す。
中途半端に情を示さず「謀反人じゃ」と言い切る。
やはり頼朝、上総介を殺す分だけのものを背負う覚悟を示してるんだな…
#鎌倉殿の13人
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#鎌倉殿の13人 第45回、全方位つらいものの、第26回ラストと反転した姉弟の会話(「貴方は何をなされた」)で、自ら鎌倉に弟を引き止めながら弟の所業を責め続けてきた政子の素朴な”善”はあえてそう描かれてたと分かったので、雲が晴れ見通しよくなった感はある。とはいえ見えるのは一面の地獄ですが。
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時政パパ上、自分が蔑ろにされても、生き生き仕事してる小四郎に「お前は良かったな、佐殿に出会えて」と言える父親で、だから身内を貶められ激昂した今日の回までそこは実に一貫してるんですよね… だからこそ、後に愛妻りくが生んだ子への情愛からああなるのかな…と考えると切ない。
#鎌倉殿の13人
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勇ましい戦でなく川辺であっさり殺される兄上も、前を向いたところで暗殺される伊東父子も、突然のことで困惑と絶望のまま誅殺される上総介も、誰も自分が死ぬことなど考えてもいなくて。
そして、周囲が死に主人公が生き残ると確定している物語でこう描くの、恐ろしく胆力が要るな…とも。
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#鎌倉殿の13人 これで年末までにまだ総集編と紅白SPコラボが残っているというんだから、ほんと今年の大河は福利厚生がよすぎる。
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迫田さんの源範頼、今週1回だけでもう、異母兄弟にそちらの母は遊女でしょ?と言われ、一瞬躊躇い明るくそうなんです!と食い気味で答える姿に今後の苦労と、せっかくの策が不発で終わった弟に「実りはしなかったがな」と余計な一言加えちゃう辺りに今後のうっかりが垣間見える。
#鎌倉殿の13人
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元服前の金剛へちょっかい出す悪友に対し、酒はまだ早い!結婚どうこうの話も早すぎる!と言う感覚はまっとうながら、そんな歳の子供が『貞観政要』を読むことには何の疑問も抱かず、当然という顔でその背中をにこにこ見送ってる小四郎、やはり何かこう、溺愛の方向性が面白いんだよな…
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今朝のらんまん。ヒロインが男の「○○を成し遂げたら迎えに行く」方式に全力で怒るし、史実ではこれから夫の極貧研究人生を妻が支える夫婦のスタートも、「それ万ちゃんの都合だよね?」と第三者ツッコミ入れた上で、ここまで描いてた彼女の八犬伝オタ視点で主体的に選ぶ冒険の旅に塗り替える。痛快。
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兄上の遺言から始まり、景時の念押しといい、恐らく時政追放につながる重忠の問いといい、小四郎が血の涙を流しながら見送る人々の言葉が、小四郎を「二代執権北条義時」にしていくのは、人々の思いを受け止め源次郎が「幸村」になっていく『真田丸』の、更に苛酷なバージョンでもあるんですよね…
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時政パパが、気のいい地方豪族な時政パパのままあかんことになっていくのと同様、政子たち子供らもまだ父に対し、帰ってと軽くあしらう仕方に、体臭をからかってた伊豆時代の感覚が残ってるのかもなあと。重忠の小四郎への問いは、いよいよかつてのあなた方でないと突きつけるようで。
#鎌倉殿の13人
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序盤から、父が自分の才を頼ってくれるのに喜びを感じつつ、あくまで最終判断は父に委ねる、そんな己のバランス感覚にも誇りを持ってる様子だった平六が、先週の木曽行きで義のため嫡男を人質に出す義仲ショックを経たせいか、今日の「父上のお好きなように」は物すごく苦しげだったな…
#鎌倉殿の13人
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『平清盛』も散々ドS脚本だ鬱大河だと言われてましたけど(だがそこがいい)、あれは主人公清盛がどんどん老醜をさらしていくのと並行し、彼の敵であり彼の夢を引き継ぐ者でもある頼朝と政子らが、明日へ向かおうぞと鮮やかに清々しく輝いているから、物語として優しかったんだなーと思い返している。