二塁(@atohz_chiri)さんの人気ツイート(いいね順)

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死ぬ者をいっそ滅びの美学で描けば、潔く退場する彼らから主人公が信念や何かを託される、美しい物語にもできるんでしょうけれど、死ぬはずなんてなかった、心残りだらけだった、無惨で理不尽な死を描きながら、それと対峙し屹立せねばならん側を主人公としてどう描くか、作劇として凄いなと思ってる。
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『いだてん』が、64年五輪という分かりやすいゴールを設定した上で、まだスポーツという概念すら無かった時代のスタートから、文化の受容、認識共有の広がり、変遷の過程を描いていたように、『鎌倉殿の13人』も、道徳価値観が知らずじわじわ変わっている過程をさりげなく描いてるのが面白い。
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今更ながら第1回で里帰り後に元康若様が、背負う国の重さ、当主に生まれついた者の義務を瀬名に愚痴ってた場面の意味を思う。 広次の一言で周りも当然のごとく殿の具足を脱がせ、身代わりに仕立てる。本人が泣いても喚いても生かされる。全ての死も責も背負い生きねばならない殿の道。 #どうする家康
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頼りになる弟ですが / 鎌倉殿 あのとき任されたから、今度は任せる姉上の話。
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時政パパが比奈を「八重」とうっかり呼んでしまうのは、八重は親戚だったのを差し引いても、小四郎が八重と夫婦だった頃に比べ、比奈が後妻に入ってのこの数年、一門で顔を合わせる(=名を呼ぶ)機会が少なかったのも示してるのかな。 ポスト頼朝期に向けて、実は意思疎通の綻びが見えている北条。
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笑って後に何も残らないコメディが理想、とよく話されてる三谷さんが、もしもそちらのほうに振り切って、とにかく笑えるだけで後にはさっぱり何も残らない毎朝15分を半年間ひたすら貫く朝ドラを本気出して描いてみたら、どうなるかなーとは時々考えてる。ちょっと見てみたい。
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物語にどっぷり浸るのはすばらしく楽しいですが、特定の登場人物への過剰な感情移入から、何かしら攻撃的な物言いになってしまうこと、ひとつのキーワードに集ってヒートアップしてしまうこととはまた別問題だよなあと改めて。 いやほんと大泉さんでなければ頼朝役耐えられなかったなお疲れさまです…
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大姫、父頼朝が自分の願いを聞き起請文を書いてくれたところで退室したので、人づてに聞いた義高の殺害と父の責任とを直接結び付けないよう、もしかしたら幼いなりに整合性取ろうとしてた可能性もあるんですよね… それがここで直接、父の口から「殺した」と聞いてしまった。悲劇。 #鎌倉殿の13人
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「義とは何でござる?」 「お前は学がないからな」 「殿は本当に分かっておいでなのか」 狼な信長から逃れたくて抽象的な理想を言い訳にする家康の白兎根性を潰すのが、かつて駿府帰りシティボーイだった家康にエビすくい音頭で三河の土着精神を呆れとともに叩き込んだ忠次である必然。 #どうする家康
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鎌倉殿第38回 あそこで仕事上信頼してる八田殿を行かせるあたりに、小四郎の父に対する本音が感じられて。
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壇ノ浦で、不本意でも義経に従い漕手を射殺すしかなかった重忠が、戦後の呑みで義経のその非道が話題に出たとき、自分より離れた船にいた梶原の名を挙げ、なぜ九郎殿を止めなかったのかと言うのを平六がじっと見てたのを思うと、平六の重忠評「必要なら立場を変える覚悟を持ってる」がなかなか重い。
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鎌倉殿盟友楽描き。 小四郎はあの後ちゃんとお見舞いに行ってあげてほしいし、草餅の一件は末永く二人の酒の肴になってほしいです。 2枚めは、割とこの子こういうとこあるよね…的な。
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「ひなたの道」を掲げつつ、「暗闇でしか見えぬものがある」も裏テーマとして唱えてきたこの物語で、誰よりも暗闇からひなたの道に出なければいけなかった安子を、それまでの長い歳月支えていたのは、ひなたの道に差す暗闇が美しく揺らめき作り出す「木漏れ日」という、この仕掛けがさあ…… #カムカム
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勇ちゃんがおじさんになっても相変わらずの野球バカで、でもそのおかげで、何十年も縁を切っていた姪の帰郷でも、皆が妙に気まずくならずスッと自然に雉真家に入れたあたり、ほんと #カムカム は、「人はそう簡単には変わらない」「人の同じ特質が欠点にもなるし良い作用も起こし得る」が一貫してる。
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平六、善児を撃退した実績もあるので、その弟子トウと対等に渡り合えて不思議ではないですが、戦闘中の「俺の女になれ」は単なるおもしれー女ムーブなのか、それとも、暗殺者という手駒への興味(かつりくを狙う=小四郎との繋がりを察知)なのか、どちらなのか。どちらもありそうだな… #鎌倉殿の13人
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しかし、今まさに兄と決裂しかけている義経に問われ、亡き兄重盛を宗盛が語る対比、非常に美しく唸ると同時に、こうも死に行く人を慕わしく描き、情を湧かせてきた #鎌倉殿の13人 の作劇を思うと、心を開き合わずとも信じ合ってたと宗盛が言えるのは、死者だからこそでは?とも思え、ひやっとする。
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史実の義時と姫の前の逸話、単独で切り取れば確かにトンチキではあるけど、吾妻鏡を読んでいると、妊娠中の静御前を酔って口説く御家人やら、振られて女の家に放火しかける神官やら出てくるせいか、1年間手紙送るだけの義時、相対的に紳士的というか、のんびりぼんやりさんでは…?て気もしてくる。
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第32回、政子が小四郎を「初めから助ける気などなかった、義高の時と同じ」と怒ったのが結構堪えてる。 そういえばあの時、最初の作戦会議から、政子が大姫を連れ頼朝の所に来るまで2人は別行動なので、小四郎が裏で和田&畠山に頼んだり、義高の独断行動で青ざめたりを政子は知らないんですよね…
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第26回の冒頭、重忠と梶原に頼朝の容態を伝え「助かる見込みは百に一つもない」と言い切ってしまう小四郎、既視感があるな…と思ったら、あれですね。八重さんが川に流されたとき、遠元に「助かる見込みは百に一つもない」と言い放ってしまう平六だ。なんて似たもの同士の盟友。 #鎌倉殿の13人
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義に篤い義仲が、都の作法を知らないがため負のスパイラルに陥っていく様を描いた上で、では同じく作法なんぞクソ喰らえ的なあの九郎が都に来たらどうなるの?と思っていたら、戦に勝つことに特化したその天才性が、後白河院の”大天狗”な部分とマッチしてしまうの、本当に巧すぎますよ… #鎌倉殿の13人
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時政がりくにデレデレなシーンを見ると、彌十郎さんがふだんの歌舞伎とは違い女優さんとの絡みが慣れないので、どこまで抱きしめたらいいのか宮沢りえさんに伺った(そしてりえ様が何でも受け止めますよとどーんと答えられた)話を思い出し、ふふっと微笑ましくなる。時政パパかわいい。 #鎌倉殿の13人
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今週なにげに重かったのは、家康が於愛を気に入る直接のきっかけは「下手な笛」だったことで。元々しごでき人で今現在ほぼ側近のお葉、全てがうわてだったお万を経ている家康が、そこにふと癒やしを見出す。そりゃ瀬名の覚醒にも気づかず「たおやかな妻」認識止まりなわけだ…容赦ない… #どうする家康
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本筋と関係ないけど、すみれが五十嵐を気さくに誘い、凛太郎も相談に乗りそうな雰囲気だったのを思うと、モモケンの「スターだから大部屋へ気軽に声などかけない」はやはり、戦前スターな初代をモデルにした立ち振舞で、だから初代への思いを引きずる虚無さんには必要な言葉だったんだな。 #カムカム
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主人公の所謂”闇落ち”は、大河のある程度定番といえば定番ですが、主人公が序盤と同じ人の心と清廉さを保っているからこそ、今の置かれた立場で精一杯責任を果たそうとする結果が血まみれの道というの、ほんと毎週恐ろしいものを見させられているな…と改めて。鎌倉殿こわい。全てが巧すぎて大の字。
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逃げ続けてた男が、かつて自ら捨てた妹も実家も、二度と手に入らないものとして美しい幻に見ることで、己の罪を死の前に再び突きつけられるのは容赦ないし、またそんなどうしようもない男でも、モモケン二代目やジョーにきっかけを与える存在になれる藤本脚本の厳しい優しさが好きですよ。 #カムカム