軟体動物多様性学会【公式】(@SocStudMollDiv)さんの人気ツイート(リツイート順)

𝘛𝘶𝘳𝘣𝘰 𝘫𝘢𝘱𝘰𝘯𝘪𝘤𝘶𝘴という学名とともに2つの図があり、その一方(左下、fig. 33b)は日本のサザエの無棘型で、シーボルト採集と記されています。ところがもう一つの図(左上、fig. 33)は似ても似つかぬもので、日本のどこを探してもこんな種はいません。つまりReeveは、異なる2種に…
肉抜き第5回(昨日のタクミニナを4として)。本日は「電子レンジ国際論争勃発篇」。我々がベルギーでの発表を終え、翌2008年に論文を刊行して以来、世界各国の研究者も肉抜きを試し、様々な報告中に niku-nuki の語が踊るようになりましたが、6年後の2014年、突然奇妙な表題の論文が世に出されました。
諫早湾問題がいまだ続いていることを忘れてはならない。有明海の特異な貝類相については、21年前の下記の書籍に書きました。ヤベガワモチという和名はこの本が初出です。 有明海の生きものたち―干潟・河口域の生物多様性 佐藤 正典 amazon.co.jp/dp/4905930057/… @AmazonJPより twitter.com/radioainet/sta…
【拡散希望】芳賀副会長から緊急のお願いです。米国の有力な海洋科学掘削船が近々廃船となりそうで、標本の年代決定等にも影響する危機のため、船の継続または後継船の嘆願書署名を募集中です: j-desc.org/us-soda_petiti… 〆切は明日ですが、よろしければ署名(1分もかかりません)をお願いします。
手首を掴んで落ち着かせてから、ピンセットを握ったのを覚えています。貝の足に触れて軽く引っ張ると、抵抗もなく、全体がつるりと殻から出ました。肉抜きは、完璧でした。よっしゃあああ! 私は無人の研究室で一人絶叫しました。2時を回っていました。涙が出ました。しかし抜けて終わりではなく、..
同地で確認された貝類の環境省RL掲載種 絶滅危惧I類:イソチドリ、イセシラガイ、ヒナノヅキン、オキナノエガオ、イソカゼ他3種 絶滅危惧II類:サナギモツボ、ヤセフタオビツマミガイ、シナヤカスエモノガイ他10種 準絶滅危惧:ナギツボ、エドイトカケギリ、マゴコロガイ他26種 情報不足:ウズツボ
先月イタボガキに邂逅したラ・ムー大安寺店に昨夕寄ったら、香川県産ベイカ4個体が見切品3割引で300円でした。この種は国内の分布が瀬戸内海・有明海等内湾に限られ、環境省海洋生物RLに載った唯一のイカでもあるので前から気になっていたものの、標本もなく知識も乏しいのでこの機に購入しました。…
はできません。つまり、肉抜きの失敗が絶対に許されないのです。たった1個体ですから後がありません。肉抜きを知らない海外の研究者なら最初から諦めていたはずですが、日本で育った私に逃げは認められないでしょう。しかし、全く初めて見る種を一発で完璧に抜けるものか? 私はだんだん、事態の..
何なのでしょうか? 私は18世紀後半以降の𝘛𝘶𝘳𝘣𝘰 𝘤𝘰𝘳𝘯𝘶𝘵𝘶𝘴が登場する全文献の見直しを余儀なくされました。しかし、その時代のどの文献を見ても、肩の棘が短くて複数列あり、中国産であると記されています。つまり例外なくナンカイサザエで、サザエは登場しません。初めて西洋の文献に..
信じ難いから状況をもっと詳細に書くように」と注文がつきましたが、新種であるとの判断や、解剖所見に対して修正要求は来ませんでした。この時の結論は今に至るまで訂正を強いられず維持されています。タイプ標本は山口県立山口博物館に所蔵され、2017年の夏には、大阪市立自然史博物館で開催された..
ではなく、貝殻を集めて愛でる人だけだったことになります。ちなみに、上記の辛口査読コメントをくれた人は私も面識があり、対面では常に素晴らしく社交的で親切なことで世界中に知られています。ベルギーでの我々の発表の時もその場にいて、質疑応答の際に「僕の経験では新腹足類(バイ、ツブ等)を..
できなくなりました。さらにその後、𝘛𝘶𝘳𝘣𝘰 𝘫𝘢𝘱𝘰𝘯𝘪𝘤𝘶𝘴は実はインド洋のモーリシャス周辺の固有種と判明しています。しかしいくら名前が実態にそぐわないとしても変更の理由にはなりません。結局𝘛. 𝘫𝘢𝘱𝘰𝘯𝘪𝘤𝘶𝘴はモーリシャスの種の学名であり、日本のサザエには使えません。…
人の都合で滅ぼしてしまった生きものを供養する、という発想は、生物多様性保全の根源的動機付けの一つとしても不可欠と思います。外来種も含め、人や他の生物に害をなす存在であっても、そのものに罪はないのですから。久留米の筑後川河畔には「宮入貝供養碑」があります。 miyairikinenkan.com/seiatsu/chikug… twitter.com/oikawamaru/sta…
同じ学名を同時に与えてしまったわけです。複数の別種に対する同じ学名、つまりホモニムです。また、同一文献で複数の名が同時に記載された場合どちらが優先されるかは、その後に刊行された文献のうち、最初にどちらかを選んだ著者の決定に基づく、と国際動物命名規約で定められています。それに相当…
説明するのが面倒だったので、「我々は抜けます!」と言い切ったら、また場内全体に特大の爆笑が起こり、質問者も満面の笑みで、親指を真上に向けた腕をまっすぐ我々の方へ掲げてくれたのを今も鮮明に思い出します。 以上、肉抜き話あとがきでした(短く終わるつもりがまた長くなってしまった)。
相も変わらず繰り返される、杜撰で胡乱なアセスの調査。貝類の場合頻発するのは①酷い誤同定で稀少性評価を誤ったり、居ないはずの種を臆面もなく挙げる、②調査手法自体が不適切で多産する種すら把握失敗、など。今回も両方の謗りを免れ得ず、「細けぇこたぁいいんだよ」的な丼勘定で拙劣の極みです。 twitter.com/wwfjapan/statu…
いかん出遅れた、すまん芳賀君! エントツガイは彼が最も得意とするフナクイムシ科です。異様に長い棲管(殻ではない)が時折売られていますがそれらはフィリピンなど外国産で、まさか国内にもいたとは驚愕。同じ科の他種は木材に穿孔しますが、この種はマングローブの泥底に埋もれているとのこと。 twitter.com/nhk_news/statu…
途中で切れ、殻の奥に残ってしまいます。また異なる種ごとに、大きさや形によらず、最適な茹で時間と温度とが儼然と存在します。むしろこの最適条件を見抜くことこそが、肉抜きの成否を決定すると言ってよいでしょう。中には特殊な工夫や道具を必要とする種もあります。細長くて巻数の多い巻貝は、..
謎のまま、闇から闇へと消え去ってしまうかもしれません。ヒミツナメクジはとても愛らしい、小さなお化けの子どもみたいな外見を呈するものの、同時に、触れようとするとふっとかき消えてしまいそうな、言い知れぬ儚さを私は感じずにいられないのです。
両種の分布は、サザエは北海道南部〜九州(岩手県を除く)と韓国南部に固有で、ナンカイサザエは中国南部と台湾に限って産出します。その間の南西諸島や、黄海・渤海にはどちらも見られません。両種はDNAの解析の結果、互いに姉妹種(共通祖先から分かれた2種)の関係にあると判明しています。…
解剖はむしろそこからです。私はすぐ着手しました。立派に成熟した雌で、貯精嚢は精子で満たされ、つまり同じ場所に遠からぬ過去、雄がいたことを示していました。何かの幼貝という可能性は棄却できました。生殖器だけでなく鰓や消化器、中枢神経系まで、全て問題なく把握できました。歯舌も無事摘出..
いわば「殻を取るか肉を取るか」のジレンマです。しかも厚い殻と蓋を持つ種の場合、固定液が中まで浸透せず軟体が腐ることすらあり、これだと殻も肉も両方失うことになります。肉抜きすればこの問題は一挙に解決できるのです。このため日本では、貝殻愛好者のみならず研究者間でも、肉抜きは日常的な..
記事内容の最も恐るべき点は「幼生から成貝までの飼育を初めて成功」の部分で、この種の生活史全体を飼育下で再現できるなどとは、私は思いもよりませんでした。これで謎の減少要因の特定にも繋がるかもしれません。確かに天草には九州以北としては数少ない健在個体群があり、この地域でこそなしえた..
種レベルでは初めて見るものでした。大学へ戻って散々文献を繙いても、一致する既知種は見当たりません。新種の可能性は濃厚でした。しかしそれを実証するためには、外見の観察だけでなく、解剖して少なくとも生殖器や歯舌の形態を把握せねばなりません。もちろん同時に、殻も無傷で残さねば論文発表..
環境省とヤフオク両者の声がはっきり世に出たのは貴重です。節度なき乱獲へ拍車がかかる一方だったところへ、やっと歯止めがかけられた形で、SNS上の批判も大きく貢献したようですね。 なお、記事中のカワシンジュガイ写真は3枚とも岡山県蒜山産です。小坪さん、使って戴きありがとうございました。 twitter.com/SciKotz/status…