軟体動物多様性学会【公式】(@SocStudMollDiv)さんの人気ツイート(リツイート順)

「あらゆる生物は繋がっている」は生態学的には圧倒的に正しいですが、倫理的にはやや足りないと思います。「組織の中の歯車・齣」的な、個別存在の軽視や疎外に陥る危険があるので。だから「繋がっている」だけを強調すべきではなく、「繋がっているけど、同時に、個々に独立」が望ましいでしょう。 twitter.com/oikawamaru/sta…
台詞の蓋然性と妥当性を、貝類分類学の立場から検証すべく方針変更しました。そのためにはまず、サザエの学名 𝘛𝘶𝘳𝘣𝘰 𝘤𝘰𝘳𝘯𝘶𝘵𝘶𝘴 の原記載を見ておこうと考えました。それはカタログ・オブ・ポートランドという、ジョン・ライトフットが1786年に刊行したとされる本に含まれています。当時...
なんと、今朝からワスレガイ論文が全文フリーアクセスとなりました! PDFダウンロードもできます: doi.org/10.1080/132358… 3日前のツイートの反響を受けての出版社の計らいで、ひとえに、いるかさんと会えるかなさん@jhansuka のおかげです。多分1ヶ月限定。MR史上3作目・5度目の快挙です。 twitter.com/SocStudMollDiv…
この表紙上列中央の巻貝は、絶滅危惧種どころか外来種の疑いがあります。私たちは今まさにその外来種の報告を作成中のため、共著者2人と意見交換しましたが疑念が払拭できません。サイズや産地の明記がなく断定には至りませんが、この図鑑の表紙に相応しくはないでしょう。… amzn.to/3GSAZSW
される」、「分類を試みられる」とあり、これが最初の記述だそうです。そして明治44年11歳の時には益々貝にのめりこみ、朝も夕も寝る時も食事の間も貝のことが頭から離れないようだとか、貝に熱中しすぎて困るのでブレーキをかけねばならぬ、とまで書いてあります。天皇の貝類学への情熱はその後も…
これは凄い! 現生オウムガイの3新種を米領サモア・バヌアツ・フィジーからそれぞれ記載。ここ数年、従来のオウムガイは複数種を含むらしいとの噂が伝わってきて、2018年には真のオウムガイのネオタイプが指定される等の動きもありましたが、今回の論文との関連についてはこれからじっくり拝読します。 twitter.com/TylerGreenfieI…
この記事、事実誤認だらけというか、記者に分類学の基礎知識が皆無なことだけが明らかで、酷い。原著を読んだら 𝘋𝘪𝘧𝘧𝘭𝘶𝘨𝘪𝘢 𝘣𝘪𝘸𝘢𝘦 Kawamura, 1918 のネオタイプを指定して再記載したとあり、新種ではない。それに新種は「登録」でなく「記載」するものです。 mainichi.jp/articles/20210…
番宣が現れたので、私は「なら視るか」と横になりました。始まった映画は、1945年春から8月15日の終戦まで、太平洋戦争末期の日本の軍部・政府そして昭和天皇の状況を史実に基づいて描いたものでした。私は作品の完成度の高さに引き込まれ、退屈せずに視続けました。.. eiga.com/movie/81487/
シャコが激減なら、その腹面へ特異的に付着して生きる二枚貝コフジガイは尚更危機的な状況でしょう。前世紀までは、鍋で瀬戸内海産シャコを茹でると底へこの貝が多数転がっていたものですが、今や絶滅危惧種です。画像は2008年岡山市内のスーパーで購入したシャコ10個体中、1個体にのみ見られた個体。 twitter.com/KagawaTimes/st…
何と、当時大英博物館にいた貝類分類学の超大物研究者が査読者となり、「我々も茹でたら抜けることぐらい知っている。西欧の貝人をなめるな」との指摘が届いてしまいました。ただ同時に「最近の、DNAからこの世界に入るような若手は肉抜きを知らない。このことは研究者とアマチュアの交流が減り、...
我々が歓声を上げた傍らで中電の人が悄然とうなだれていたのが印象的でした。ともかくそのような稀少種の宝庫に来て、少しでも長く調査したかったものの2時間限定の約束だったので、私はカクメイ科のいた潮溜りの底から堆積砂泥を急ぎ掻き集め、持ち帰って微小種を探すことにしました。..
絶滅危惧種という術語は厳密にはI類とII類だけを指し、準絶滅危惧以下は含まれません。 また「〜に指定」という表記をよく目にしますが、「指定」は天然記念物や国内希少野生動植物種など法的拘束力を伴うものを対象とします。RL掲載種それ自体は規制対象でないので、「〜に選定」と記すのが適切です。
#ハチSOS ハチの干潟のLNG火電計画が、このたび「中断」されました。理由はウクライナ危機による燃料価格高騰のためとされ、県への水域占有許可申請も既に取り下げられ、計画再開は未定とのこと。しかし白紙撤回ではないので、当会では今後も注視し、議論を続けてゆきます。 chugoku-np.co.jp/articles/-/275…
さらにKeen & Smith (1961)はこの類の再検討論文を公表し、その緒言では、タマノミドリガイの生貝発見は当時「20世紀貝類学最大の発見」と称された単板綱ネオピリナに匹敵するとまで讃えられています。画像は川口先生がKeen博士へ提供し、後に何度も転載された写真です。… biodiversitylibrary.org/page/15772457
エスカルゴは私が知る限り、力任せに肉をブチ切ってます。食卓では常に前半分しかなく、全体が揃ったものを見た試しがありません。内臓塊はどうせ食わんから要らん、という合理主義でしょうか。日本では内臓を食べない場合でも綺麗に抜くのと対照的です。こういうのをお国柄というのかもしれません。..
まだ誰にもはっきりとはわからないのです。ただ、論文を世に出せた直後の2000年初春、地元で長年原発の建設に反対してきたお年寄りの一人が私の手を取り、「あの貝は、ここの全生物を代表して、あんたの前に現れてくれた」と涙ながらに訴えたことを、私はきっと、いつまでも忘れることはないでしょう。
のが通説です。つまりこの本は、時代によって誰が書いたかの解釈が変化したわけです。画像は Ozawa & Tomida (1996) によるサザエの論文にある学名の異名表で、歴代の文献がサザエの学名と命名者をいかに表記していたかをまとめたものです。1934年以後、戦後しばらくはソランデルが命名者とされて…
別の新種ヤシマイシン(カクメイ科)を見出したため、事業者中国電力が山口県の勧告を受け、私に調査を依頼してきました。カクメイ科は巻貝の進化におけるミッシングリンクと呼びうる稀有な存在で、八島と大分県姫島が北太平洋全体で当時2つだけの産地であり、原発予定地の環境影響評価の一環で…
佐世保市在住の当会会員川内野善治さんから、宇久島の最新情報をお寄せいただきましたので、ご本人の諒解を得て転記します: 宇久島は太陽光パネルで島の1/3が敷き詰められ、風力発電40数機が建設される予定です。風力については県が世界遺産委員会の視察の際に風力発電の予定があること伝えていない..
イカの解剖図も描きやすい上に簡単に可愛くなるので、お得感があって割と好き。
𝘛𝘶𝘳𝘣𝘰 𝘤𝘰𝘳𝘯𝘶𝘵𝘶𝘴の原記載を見ようなどとは思わなかったに違いありません。相互にまるで無関係で、時代も場所も関与する人物も異なる様々な出来事が、まるで惑星直列並みの奇蹟で連なったことで初めてサザエは学名を獲得しました。しかし考えてみれば、あらゆる新種は、様々な奇蹟の…
物語の背景は画像に示した通り、日本人なら誰もが知る歴史です。映画では中盤で、連合国に降伏を迫られて極限状況に追い込まれた日本の首脳の描写がなされ、やがて8月9〜10日未明にかけての御前会議で、天皇がポツダム宣言受諾を決意する光景が現れます。その翌11日、その決定を不服として、…
1960年代になってアメリカの貝類学者たちが検証し直し、伯爵夫人の歿後、博物館の後片付けに関与した僧侶ジョン・ライトフットこそ真の著者と結論づけました。この人は植物・貝類学者で、ソランデルの書き残したメモを整理していたことがわかっています。このため現在ではライトフットの著作と見なす…
今日はヤベガワモチの過去ツイになぜか反応が多く、発端はRTの見事な動画のようですね。帰家行動は本種以外にもドロアワモチ科の複数の種で研究例があり、潮の干満に乗じて外出・食事し、また帰宅するそうです。巣孔は自前の場合もありますが、蟹などによる「既製品」を拝借することもあります。… twitter.com/tottoryuune/st…
植物学者でもある彼はベンティンク夫人とガーデニングについて頻繁に情報交換していました。もう一人は世界一周に2回成功し、ハワイ諸島を発見した探検家ジェームス・クック船長です。伯爵夫人が持っていた標本の多くは、クックから貰ったとされています。ところが、この本は無記名で出版されたため…