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自分の意見を言うのが苦手、という人がいる。
幼少期に価値感、考え、好きなものを自由に言えない環境だとそうなりやすい。親だけでなく親戚や先生など、周囲の大人の影響も受ける。
否定されることが多いと、言わない方が良いと判断する。
相手に合わせ、自分の意見を持たないことで心を守る。
2102
勇気を出して相談しても、「辛いのは皆一緒」と言われることがある。
たしかに皆、何かしら辛さは抱えている。
でも辛さのレベルが違う。
理想的な環境で育った子どもたちと同じスタートラインに立つために、ACは親が与えてくれるはずだった「心の土台」を自分で見つけ育てなくてはいけないのだから。
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人には、生まれつき持っている素質がある。
だから同じ環境で育っても、子どもたちはそれぞれ違う性格を形成する。
だが、親の価値観を一方的に押し付けられることもある。
素質に合わない自分らしくないもの(=親の願い)を叶えようと頑張り続けると、大人になって「生きづらい」が膨らみやすい。
2105
平気じゃない時に限って、「平気なフリ」をしてしまう人がいる。
子どもの頃から家族に心配させないよう気を遣い、誰かの役に立とうと頑張り続けてきた人に多い。
心の奥底で「誰かに気がついて助けてほしい」と思いながらも、過去の影響から無意識のうちに笑顔を作り平気なフリをしてしまう。
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「それなりに愛されて育った」と感謝しているACは多い。
でもその大半は、親を実際よりも良く、自分を実際より悪く捉えている。
だから今抱えている生きづらさの原因が、まさか過去にあるとは思いもしない。そのせいで、「私のせいだ」「私がダメな子だから」と必要以上に自分を追い込んでしまう。
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ACは「このままの私が愛されるはずがない」という思いを抱えている。
誰かが褒めてくれても喜べない。だって褒めているのは、つくられた自分。本当の私を見たら離れるでしょう?と。
「本当の私」を丸ごと受け止めてほしい。
それなのに「親でさえ愛してくれなかった」という不安が、心を支配する。
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「私にはこれは似合わない」「これは私のキャラじゃない」とブレーキをかけてしまうことがある。
新しいことにチャレンジしたくても、踏み出せないこともある。
「なぜそう思うのか」を掘り下げた時、子どもの頃に親や兄弟姉妹に言われた言葉がきっかけのことがある。
性格のせいではないことも多い。
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子どもの頃に励まされ、楽しいことがたくさんあった人がいる。一方で子どもの頃に否定され、辛く苦しいことがたくさんあった人がいる。
両者では、脳の神経回路が違う。だから同じ出来事が起こった時に、どう捉え、どう行動するかも変わる。
だが心の持ち方は変えられる。まずは「気付く」こと。
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強いストレスではなくても、長期間に渡ってストレスを感じているとストレス反応が現れる。
・心理的反応
不安、イライラ、気分の落ち込み、無気力、罪悪感、集中力低下
・身体的反応
動悸息切れ、頭痛、肩こり、疲労感、睡眠障害
性格のせいと悩んでいた事が、実はストレスのせいだったケースは多い
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こんな自分じゃ愛されない。
このままの自分じゃダメ。
何もできないなら生きている価値がない。
アダルトチルドレンは、身近な大人達から「○○できないと自分の存在価値がない」と刷り込まれている。
だから「どんな私でもOK」と思えない。気がついた時には、誰よりも自分が一番自分に厳しくなる。
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傷つきやすいあなたは、誰よりも心の痛みが分かる。だから優しい。
引きずりやすいあなたは、それだけ真剣に物事を考えている。
ストレスが体に出るのは、皆に心配かけないように笑顔で頑張っているから。
あなたが「直さなきゃ」と自分を責めてしまう部分が実は、あなたの「素敵なところ」でもある。
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心理的虐待、と呼ばれるものがある。
酷い暴言をイメージするかもしれないが、それだけではない。子どもの発言を制し、考えを支配し、行動をコントロールする『過干渉』もその1つ。「あなたのため」「躾」という言葉で縛り付ける。
殴る蹴るのように表面化する虐待とは違い、周囲も本人も自覚しにくい
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<生きるのが楽になる5か条>
1.○○しか出来なかった⇒○○はできたと思う
2.気分が下がる情報は見ない
3.否定ばかりする人からは離れる
4.人と比べない
5.まだ元気なうちに休む
ACは、無意識に真逆の行動をとってしまう。
子どもの頃に親があなたに求めたように、自分自身に厳しくなる。
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世の中には我慢してもいい苦しみと、我慢してはいけない苦しみがある。
耐えることがデフォルトのACは、我慢を自覚できない。長年培った忍耐強さから、普通の人はとっくに倒れる状況でもギリギリ耐える。
周囲には突然倒れたように見え、責められることもあるがそうではない。確実に蓄積されている。
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