1
助けてほしい時に守ってもらえず、話を聞いて欲しい時に冷たく突き放され、放っておいて欲しい時に限って過保護に指示される…
このような環境で育つと、自分自身の感情を内側に抑え込んで蓋をしてしまうようになる。
「私のことなんて誰も興味がないのでは」と思い込んだまま大人になることもある。
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3
幼少期に否定されることの多かった人ほど、他人の言動に敵意を感じやすい。
「何でそう思うの?」という質問が尋問に聞こえたり、「こうしたら?」という助言が自分への押し付けに感じる。
攻撃に感じて即言い返すこともあるが、相手を傷つけたいわけではない。自分の心を守るための反射的な行動。
4
「職場に行くのが辛いのに、職場につくといつも通り動けてしまう」という人がいる。特に「笑顔で頑張っている人」はこの辛さが周囲に理解されにくく、孤独を感じる。家に帰って、一気に疲れが溢れ出る。
動けず仕事に行けないのはとても辛いが、もう限界なのに動けてしまうのも辛い。どちらも苦しい。
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6
そんなことで傷つくの?、冗談なのに、つまんない、気にしすぎ、考えすぎ、真面目すぎ…
このように言われ続けて育つと、「どの気持ちは出して良くてどの気持ちは出しちゃダメなのか」苦しむ。
自分の感情を疑うようになる。本当の気持ちが分からなくなる。
「自分自身がよく分からない」に繋がる。
7
何を言っても否定され、理解されず、「言っていることが分からない」などと切り捨てられると、自分の意見が言えなる。
言えば傷つくのなら、言わない方がいいと学ぶ。「いっそのこと何も感じない方が楽だ」と、感情さえ抑え込んでしまうこともある。
これが、自分がよく分からないに繋がる。
8
子どもの頃に気を遣ってきた人ほど、人がいるだけで緊張しやすい。
周囲の空気を読むセンサーが勝手に作動し、警戒から緊張状態になり全身に力が入る。それが家に帰ると一気に解放され、ドッと疲れが出る。
何でこんなに疲れるのかと落ち込むが「疲れてしまうようなタスクをこなした」と思って良い。
9
「何か苦手かも…」という人に出会うことがある。
この直感は、わりと当たる。「あれ?」という小さな違和感は大抵大きな違和感に変わる。
「悪い人じゃないかも」「考えすぎかも」と、違和感を見てみぬふりしてつき合うと後悔する。
子どもの頃から、誰かを喜ばせようと頑張ってきた人に多い傾向。
10
良かれと思って手伝ったら「余計なことをするな」と怒られ、言われたら手伝おうと思ったら「言われないと動けないのか」「言われる前にやれ」と怒られ、手伝うのをやめても怒られてしまう・・・。
過去にこのようなことが積み重なると、自分の意思で動けなくなる。
動くのが怖くなってしまう。
11
本音を言えない、という人が増えている。
だが心の奥では、「言わない方が良い」と悟っていることが多い。過去に誰かを悲しませたり、怒らせてしまったり、離れていったり、頭ごなしに否定されたりと後悔した経験がそうさっせる。
心を守る為、相手を傷つけない為に、「言わない」という選択をする。
12
ふいにカチンときたり、特定の言葉や場面でイラッとするのは、自分を守るための防衛反応かもしれません。
あなたが大切にしてきた何かが侵害されそうな時、自分の何かを否定されたと感じた時に出る「これ以上踏み込まないで」という1つのサイン。
性格が悪いとか、怒りっぽいわけではないですよ。
13
誰かの機嫌が悪い時、「自分自身の原因」を真っ先に探す人がいる。
言い方が悪かったかも、気に障ることをしたかも、タイミングが悪かったかも…と自分の非を探す。
実際は、あなたに原因がないことも多い。
ピリピリした家庭環境で育ったり、家族間で板挟みになることが多いとこの傾向が出やすい。
14
「何で早く言わないの」と怒られることがある。
過去に「辛い」「しんどい」と打ち明けた時に、「私の方が辛い」「それくらいで…」なんて返ってきた経験があると「言わない方が傷つかない」と学ぶ。頼るより、耐える方を選ぶ。
実は言わなかったのではなく、言いたくても言えない環境だっただけ。
15
「あの時言い返せばよかった」
「あの人酷い」
このように後になって怒りが出ることがあります。
その場で言い返せなかった自分を責めてしまう人は多いのですが、怒りを出すには『怒りを出しても安全な環境』という前提条件が必須。
当時は、怒りを出せるような状況じゃなかったのかもしれませんよ。
16
トゲトゲした言葉が飛び交う家庭で育つと、精神的に不安定になりやすい。
いつも自分に自信がもてなかったり、恐怖から逃れるために乱暴になることもあれば、不安を消すため強くならなければと背負いすぎることもある。
家が心休まる場所だったか、そうでなかったかの違いは大きい。
17
「気にしすぎ」「考えすぎ」と言われ、傷つく人が増えている。
でも好きで我慢したのでなく、その環境で生きる為に我慢するしかなかった。
考えすぎでなく、不意打ちの攻撃で傷つかないよう心を守ってきた。
警戒しなきゃいけないような事が、幼少期に多すぎただけ。
実は、性格のせいではない。
18
「集団の場が苦手」という人がいる。
幼少期、家庭内で「自分の居場所がない」と感じた人に多い傾向。人嫌いなのではなく、1人でのびのび平和に過ごしていたいタイプが多い。
だが日本の社会では「集団生活ができない子」「協調性がない子」というレッテルを貼られてしまう。結果、孤立感が強まる。
19
相手が黙っているだけで、とてつもない不安に駆られる人がいる。
「何か気に障ることを言ったかも」と自分の落ち度を探したり、「相手を楽しませなきゃ」と焦ってしまう。
「私と居ても面白くないよね…」と申し訳なくなったりすることもある。
気を遣ってばかりの家庭環境で育つとそう感じやすい。
20
「本当にしてほしい事や、本当に欲しいものが言えない」という人がいる。
ダメだった時の悲しみや絶望感を痛いほど知っている場合、そうまでして言おうと思わない。
これは高すぎる、今は忙しそう、これを選んでほしそう…と空気を読む。子どもの頃から無意識にそうしていた、という人が多い。
21
限界が来た時。
「もっと早く言ってくれれば」と責められることがある。言わなかったあなたが、まるで悪いかのように。
でも違う。
言っても意味がないと思わせる環境だっただけ。心身が追い詰められると心が麻痺する。
言わなかったのではなく、その環境では「言えなかった」ケースはあまりに多い。
22
親の機嫌に左右された人は、大人になってもその影響に苦しむ。同じように他人の機嫌にも左右されやすい。
機嫌がいい時には優しくされ、機嫌が悪い時には否定されてきたから、どれが本当の親なのか分からない。恨むことも嫌いになることも出来ず、かといって心から信頼することも出来ない。
23
毒親、モラハラ、パワハラをする人達は「誰から見ても酷い人」なのではない。それどころか、いい人に見えることも多い。だから被害者の訴えが周囲に理解されない。
彼らは怒りをぶつけていい相手と、ぶつけない方が良い相手を選んでいる。彼らが怒りをぶつけるのは『自分を攻撃しない優しい人』だけ。
24
大事な場面で、必ずといっていいほど泣いてしまう人がいる。
「泣けば済むと思って」「すぐ泣く」と涙を武器にしていると勘違いされ悔しい思いをすることもあるが、本人も泣きたくて泣いているのではない。
気持ちを否定された過去、さらには本音の抑圧期間が長ければ長いほど勝手に涙が溢れる。
25
誰かがコソコソしていると、「自分の悪口を言っている」と感じることがある。
子どもの頃、認められるより否定されることが多いとそうなりやすい。
「そんなことない」「自意識過剰」「気にしすぎ」と言われることもあるが、そうではない。本人も気にしたくない。
過去の影響で不安が膨らんでしまう。