2001
親と離れてもその影響に苦しむことがある。
楽になる人もいれば、その逆もある。
親と離れることでこれまでの生活がストレスだったことに気がつき、一時的に様々な心身反応が出てしまう。
「まだ影響を受けているなんて…」と落ち込む必要は無い。それほどの影響に今まで耐えてきたということだから。
2002
誰かを喜ばせても良いし、喜ばせられなくても良いし、喜ばせる方法が分かっても「あえてしない」時があっていい。
気の利いたことを言っても良いし、言えなくてもいいし、言えたとしても「言わなくても」いい。
つい気を遣ってしまう人は、できても「しない」時があっていいし、あった方がいい。
2003
アダルトチルドレンが、「八方美人」「誰にでもいい顔をする」と非難されることがある。
でも実のところ『好かれるため』ではなく、『嫌われないため』にそうしていることが多い。相手を傷つけないため、不快にさせないために、丁寧に言葉を選んでいる。
自分が得するためにそうしているのではない。
2004
困っている人に、吸い寄せられるように近づいてしまう人がいる。
助けなきゃという使命感・罪悪感に押しつぶされそうになる。疲れているから本当は関わりたくないと思いつつ、何もしない自分が冷たい人間のように感じて辛い。
子どもの頃から誰かを笑顔にしたり、助けようと頑張ってきた人に多い傾向。
2005
一見幸せなカップルや幸せな家族の裏に、たった一人の犠牲者が隠れていることがある。
そういった「表面上の幸せ」は、その子が色々なものをぶつけられ、引き受け、耐え、我慢することでギリギリ保たれている。その子の辛さは、家族さえ知らない。知ったところで受け止めてもらえない。それがACの辛さ
2006
ACの脳内は、親の言葉や態度で埋め尽くされている。
何を言えば喜び、怒り、この表情は何を意味しているのか、今何をすべきか、地雷になる言葉は何なのか…大人になり離れても考え続ける。そうしないと生きてこられなかったし、失敗すると後が大変だった。
だから、何か1つするにも疲れる。
2007
「辛かったら逃げていい」と言われることがある。
ACは逃げずにずっと耐えてきたから、「これは逃げなのでは」「逃げてはいけない」と思い悩む。
でも辛い環境から去ることは、実は逃げでもなんでもない。「去る」という1つの選択。逃げではなく、立派な選択の1つ。
逃げだなんて思わなくていい。
2008
人間関係のベースは親子。
理想的な環境で育つと、親から「心地よい人間関係の距離感」を教えられる。
だがACは、「すごく遠い」か「近すぎる」という極端な距離感を教えられる。だから人間関係で苦労する。
相手に全く心を開かない、もしくは急にすべてを曝け出しすぎたり、依存してしまう事もある。
2009
優しくされると嬉しいと感じ、安心する人がいる。
その一方で、「何故私なんかに?」と警戒する人もいる。怖くなって、相手を拒否することもある。
子どもの頃から大人に期待し裏切られ、それでも期待して、やっぱりダメで…という繰り返しが続くと「期待しない方が良い」と壁を作って心を守る。
2010
「愛がよく分からない」と悩む人がいる。
そんな自分はおかしいのでは、心や性格に欠陥があるのではと思う人もいる。
子どもの頃に無条件に愛されたことがないか、求めていた形の愛情が十分得られなかった可能性がある。
愛することが「まだ」イメージ出来ていないだけ。
あなたは何もおかしくない。
2011
AC+HSPの場合、「察する能力の高さ+やらなきゃ」の両方に縛られる。
相手の求めることが分かるから「何をどうするべきか」五感のセンサーフル稼働で考える。無視できず疲労感が物凄い。
「相手を喜ばせなきゃ」という思いが強いと、ベストを尽くしても「これでよかったのか」と一人反省会で疲弊する。
2012
誰でも「甘え」の願望を持つ。
理想的な家庭で育てば、家庭で十分甘えさせてもらえる。だからこの願望は満たされ、大人になるにつれ落ち着く。
でもACは、甘えの願望が満たされないまま大人になる。
だから依存し過ぎたり、期待しすぎたり(反対に全く期待しない)、依存しすぎてしまう事もある。
2013
ACは、いい所を伸ばすより悪い所を直そうと頑張る傾向がある。
「いい所なんてない」「悪い所を直さないと誰も好きになってくれない」と思い込んでいることもある。
どれだけ他人に褒められても、一番身近な親に褒められた経験がないとなかなか自分に自信がもてない。それほど親は影響を及ぼす。
2014
人間関係を自ら壊して、後悔することがある。
「好き」の言葉を信じられず、いつか去っていく恐怖を感じる。相手を好きで理解したいのに、大切にしてずっと一緒にいたいのに、攻撃したり感情的になってしまう。
心の奥で「誰にも愛されていない」と不安を抱えているとそうなりやすい。愛が分からない。
2015
2016
2017
拒絶される不安が強いと、自分はどう思うかより「相手にどう思われるか」という視点が優先される。大切な人に拒絶される辛さを知っているから、そうまでして自分を出そうと思わない。
子どもの頃から家族を優先してきた場合、自分がどう思うかさえ分からないこともある。無意識に自分を後回しにする。
2018
「今」を心から楽しむのが苦手な人がいる。
自分が楽しそうな時に親が不機嫌だったり、呆れられたりするとそうなりやすい。楽しむことがいけないことだと無意識に刷り込まれてしまう。
だからわざわざ不安な未来を想像したり、嫌だった過去を思い出して、楽しみすぎないよう無意識にブレーキをかける。
2019
幼少期に大人から支配されすぎると、周囲に敏感にアンテナを張るようになる。
自分をコントロールしようとする人がいると、無意識に敵とみなす。親と同じような支配を感じると、心の中で即座に抵抗する。
とっさに相手を攻撃することもあるが、相手を傷つける為ではなく「自分を守るため」の防御から。
2020
大人たちの「普通」に苦しむ子どもたちがいる。
特に身近な人や大切な人からの「普通は○○なのに…」という言葉は、全否定されているようで辛い。
おかしな行動をしていないか、変に見えないだろうか、どう思うか、何を選べば納得するのかと、「普通」のラインを探し求めるうちに「自分」を見失う。
2021
しんどい時こそ明るく振舞い、疲れて限界の時も平気なふりをして、自分の状態を周囲に見せないようにする。
子どもの頃からそうやって頑張ってきたから、無意識にそうしてしまう。
心配かけないように、迷惑かけないように、弱いと思われないように、つけこまれないように、本当の自分を隠すことで守る
2022
幼少期に親に否定された部分は「誉め言葉」として受け取りにくい。「トロい」「グズ」「早く」「遅い」と怒られたことが多いと、「丁寧だね」と褒められて喜べない。遠回しに遅いと指摘されているように感じ、落ち込むこともある。
アダルトチルドレンが褒められて喜べないのは、性格のせいではない。
2023
2024
2025
過去に感じた「疎外感」「無力感」「孤立感」は、時間が経ったからといって魔法のように消えてはくれない。
どんなに愛されても実感できなかったり、信じたいのに疑ったり、友情や愛情が続かないのなら、満たされていない何かがある。
だからこそ、「こんないい歳して…」なんて思う必要は一切無い。