176
泣いても解決しない、泣く暇があったら考えろ、泣いて許されると思うな…
こんな風に言われ続けると、大人になって泣きにくくなる。
泣いちゃダメ、泣くのはズルイ、泣くのは弱さだと無意識にインプットしてしまう。
でも本当は、誰でも何歳でも泣いていい。泣くことは悪いことじゃない。必要なこと。
177
「泣けば済むと思っているのか」と責められることがある。
泣けば済むなんて、もちろん思っていない。
泣いた方が怒られてきたのだから、そんなこと思うわけがない。本人だって泣きたくない。
このような環境で育つと、大人になっても泣くことに抵抗が出やすい。泣くのは弱さ、いけないことだと思う。
178
「親に謝ってほしい」という思いが溢れることがある。
だが多くの場合、上手くいかない。
親は自分の育児が正しいと思い込んでいたり、親なりに子どもを愛していたと主張する。「そんな昔のこと」と一蹴されたり、反対に「ごめん」の一言で片づけられてやり場のない思いを抱えることもある。
179
自分らしさが分からない人がいる。
「大人が考えるいいこ」を演じ、認められようと頑張ってきた人に多い。(出来たかどうかは関係ない)
今の自分が誰かの求めている自分像なのか、演じている自分なのか、何が本当の自分なのか分からない。
自分が感じている感情でさえ、本物かどうか疑ってしまう。
180
恩を着せられたり、対価を求められたりするのが嫌で「頼りたくない」人がいる。
人に頼るのは逃げ・甘えだと言われて自力で頑張って育つと、そもそも「頼り方が分からない」。
嫌われたり迷惑をかけちゃいけないと思うと「頼ってはいけない」と抱えてしまう。
「人に頼れない」には色々ある。
181
「ボーっとしてる」「よくわからない人」「協調性がない」というレッテルを貼られる事がある。
共通点は、自由に意見を言える家庭環境ではなかったこと。
でも本当は、周りに邪魔されず1人でのびのび自由に過ごしたい平和的な子。
言葉に出さないだけで、考えることは多く感受性はとても豊か。
182
なぜか限界まで頑張り続けてしまう理由が、「幼少期の大人との関係」にあることは多い。
病気の時だけ優しくされると、限界が来ないと休めない…と無理しやすい。
病気の時に迷惑そうだったと感じると、迷惑かけちゃダメ、倒れちゃダメと一人で頑張りすぎる。
共通点は、元気な時に休めないこと。
183
親と距離をとり、離れることがある。
家族がバラバラになったように感じたり、実際に家族から「あなたのせいでこうなった」と責められることがあるかもしれない。
でもあなたが壊したんじゃない。
すでに壊れていた場所で、あなたがバランスを保ち、ギリギリ耐えていただけ。あなたのせいじゃない。
184
拒絶される不安が強いと、自分はどう思うかより「相手にどう思われるか」という視点が優先される。大切な人に拒絶される辛さを知っているから、そうまでして自分を出そうと思わない。
子どもの頃から家族を優先してきた場合、自分がどう思うかさえ分からないこともある。無意識に自分を後回しにする。
185
子どもの頃に「辛い」を受け止めてもらえなかったり、「出来ない」を許してもらえなかったことが、大人になっても影響する。
辛いことがあった時こそ笑顔、誰とも話したくないくらい辛いのに誰かの相談に乗り、五感をフル稼働して気配りする。
出来ることを「やらない」のも、実はとても難しい。
186
<アダルトチルドレンが抱えやすい悩み>
・相手の機嫌を常に伺う
・他人の機嫌に不安・恐怖を感じる
・相手を信じ切れない
・滅多に頼れない
・自分の気持ちを言えない
・ふいに一方的に関係を断つ
・尽くしすぎ、反対に束縛しすぎ
・相手との距離感が分からない
・嫌われないために神経をすり減らす
187
・頼りない父(子が父親代わりになることも)&過干渉の母
・威圧的な父&従う母(愚痴は子に言う)
こういった環境で育つと、子は精神的に自立せざるを得ない。
やさしくて責任感のある子ほどそうなりやすい。
大人になった時、ある程度自分で出来てしまうからこそ、甘えたり頼ったりが苦手になる。
188
虐待を受けていなくても、ひどい言葉を言われていなくても、それなりの生活をさせてもらっていても、親なりに大切にしていたとしても、親のことが嫌いではなくても、「自己肯定感が低い」ことがある。
過干渉の環境で育ったケースに多く、「親に縛られている」という感覚が大人になっても抜けない。
189
容姿の批判は、心に深い傷を残す。
冗談だとしても、ふざけていただけだとしても、些細な一言だとしても、心はズタズタに傷ついてしまう。
言った本人は覚えていないこともあるが、言われた方は一生心に傷を負う。
子どもの頃、親に言われたことに何十年も苦しみ、自分が好きになれないこともある。
190
人を嫌ってはいけない、と自分を追い込みすぎる人がいる。
とても素敵だが、自分に厳しすぎることがある。あなたを利用する人でさえ「良い所」を探そうとするから、心にかかる負荷が大きい。相手は、そういう優しさも見抜いて近づいてくる。
嫌いでも苦手でもいい。意地悪しなければ、十分優しい。
191
自分の心に嘘をつくことがある。
誰かを喜ばせるため、悲しませないため、受け入れてもらうために。
聞きたくない愚痴を聞き、泣きたいほどしんどいのに笑い、平気とごまかし、限界なのに大丈夫なふりをする。
子どもの頃に家族のバランスを保っていたり、親を喜ばせようと頑張っていた人に多い傾向。
192
動けるなら休んじゃダメ、楽しちゃダメ、迷惑かけちゃいけない、こんなことで休むなんて怠けでは…と苦しむことがある。
本当は動けなくなる前に休んでいいし、休んだ方が良い。
だが頭で理解できても、過去の影響が「そうさせないように」強力に働く。努力を求められ続けた人が抱えやすい傾向の1つ。
193
愛された、大切にされた、許された、受け入れられた、認められた…このような幼少期の環境が『自分を大切に』という感覚を育てる。何か出来なくても失敗しても、自分の価値は全く変わらないと知る。
なぜか自分を大切に思えないのなら、それらが不足していたり、真逆のものが与えられたのかもしれない
194
もう何もしたくないと思ったり、誰にも会いたくないと思ったり、全部どうでもよくなったり、何もかも捨ててしまいたくなることがある。
他人から見れば些細なきっかけのことも多い。
だが過去に抑え込んだものが多いほど、自分の本音を誤魔化した回数が多いほど、この状態から抜け出すのが難しい。
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アダルトチルドレンは、ちょっとした指摘を「自分への批判」と受け取りやすい。「どうしてそう思うの?」という質問が、自分への否定に聞こえてとっさに反発する事もある。
性格が捻くれているのではない。
批判されることの多かった幼少期がそうさせる。心を守るため、無意識に裏を読みすぎる。
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「大人になっても悩んでいるなんて」「まだ思い出してるなんて」「昔のことなのに」なんて、思わなくていい。
辛い記憶は嫌でも出てきちゃうし、心の傷は簡単に消えないのだから。
今あなたが許すべきは過去でもあの人でもなくて、悩んでいる自分自身。「悩んでいて当然だ」と悩むことを自分に許す。
198
拒絶される不安が強いと、自分はどう思うかより「相手にどう思われるか」という視点が優先される。大切な人に拒絶される辛さを知っているから、そうまでして自分を出そうと思わない。
子どもの頃から家族を優先してきた場合、自分がどう思うかさえ分からないこともある。無意識に自分を後回しにする。
199
子どもの頃から空気を読みすぎると、「自分の思い」で物事を決めるのが苦手になる。
相手がどれを選んでほしいのか五感をフル稼働して考えてしまう。自分の思いと違う場合は「どれでもいいよ」と譲ったり、相手が選びそうなものを選ぶ。
どれが良いのか、自分の気持ちが本当に分からないこともある。
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幼少期、否定されることの多かった子どもは「どこまでが親の許容範囲なのか」「何なら叱られないか」必死に探すようになる。
大人になってもこのクセは残る。
自分が何をしたいのかより「相手の求める正解」を探す。
過去、抑えてきたものがあまりに多い場合は「自分がしたい事」さえ分からなくなる。