1451
「家族は助け合うもの」という考えに苦しむ人が増えている。
特に過干渉の家庭に多く、「そんなに酷いことをされていないのに」「親不孝なのでは」「ワガママでは」「自分は酷い人間なのでは」と責めてしまう。
親にしてもらったことが多いからこそ、親に対する苦しい気持ちに葛藤することがある。
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「本当にしてほしい事や、本当に欲しいものが言えない」という人がいる。
これは高すぎる、今は忙しそう、これを選んでほしいだろうなと、空気を読む。子どもの頃から無意識にそうしていた、という人が多い。
ダメだった時の悲しみや絶望感を痛いほど知っているから、そうまでして言おうと思わない。
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「ありのままの自分じゃ愛されない」と感じるアダルトチルドレンは、自分が存在することの理由を探し求める。
不安を和らげるため、自分のことより人の為に頑張る。誰かが喜んでくれたら、そこにいても良いと思えるから。
人の役に立ち何か出来なければ生きている価値がないと思い、恐怖が膨らむ。
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人は「愛されたい」という気持ちを持って生まれる。
その気持ちを幼少期に満たしてもらえると、「愛したい」という気持ちが得られる。
だがACのように「愛されたい」が満たされないまま大人になると、「愛されたい」が消えない。他人に求めすぎる。
親なりに愛していたとしても、同様の影響を及ぼす。
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「急がなきゃ」という思いを抱えたまま、大人になることがある。
相手が良い意味で言った「マイペースだね」が、「遅い」「早くしろ」という指摘に聞こえてしまう。
「丁寧だね」という誉め言葉でさえ、「遠回しに遅いと言ってる?」と感じることもある。
子どもの頃に親が言った言葉は、心を縛る。
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誰かから、自分を否定されることがある。
「頑固だ」と言われれば、そんな自分を直さなきゃと思うかもしれない。
だが、直さなきゃいけないわけではない。
相手があなたを否定したのは、自分と違うから。
その相手が理想の相手ではないなら、落ち込むどころか「あの人とは違う」とホッとしていい。
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怒鳴っても、スッキリしないことがある。
泣いて叫んでも、言いたいことが言えていない感覚が残る。
過去の影響から、本音を抑え込んで「別の感情」で表現していることが多い。
例として嘘をつかれて悲しい時に「悲しい」と本音を伝えられず、怒りで相手を責めると「悲しみ」が残ったままになる。
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喧嘩や争い大声が苦手という人は多いが、アダルトチルドレンの場合は「苦手を通り越して恐怖」さえ感じる。
だからその場を和ませようと焦る。相手の機嫌を直そう、これ以上怒らせてはいけない…と何かに追い立てられる。自分が悪くないのに謝ったりする。
共通点は、争いの多い家庭環境だったこと。
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ACは、子どもの頃にネガティブな気持ちを抑え込む。そうしないとその環境で生きていけなかったから。
でも1つの感情だけを抑えることはできない。
我慢する為に「嫌」「したくない」を抑えると、「嬉しい」「楽しい」「好き」という明るい感情も抑えられる。
これが「自分がよく分からない」に繋がる
1463
過去に感じた「疎外感」「無力感」「孤立感」は、時間が経ったからといって魔法のように消えてはくれない。
どんなに愛されても実感できなかったり、信じたいのに疑ったり、友情や愛情が続かないのなら、満たされていない何かがある。
だからこそ、「こんないい歳して…」なんて思う必要は一切無い。
1464
「幸せになりたいのに、幸せになれない」と悩むことがある。
「いつもと一緒」を選んでしまうのが人の習性。
だから「私なんて」「価値がない」「魅力がない」という気持ちを抱えていると、『もっと幸せになる新しい選択』が難しい。
無意識に幸せにならない方を選ぶ。幸せだと感じると怖くなる。
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休みたいのに、休むと罪悪感に押しつぶされそうになる人がいる。
子どもの頃から「頑張ること」が当たり前に求められた人に多く、何もしないと落ち着かなかったり、頑張らないと自分の価値がなくなるように感じて怖い。
心の中で自分自身に焦らされ、責められ、急かされる。
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自責は、ただでさえ落ち込んでいる時に追い打ちをかけて責めるから、辛いし苦しい。
だが、親に責められるのが当たり前だったり、自分が悪くなくても謝らなければいけなかった子は、大人になった時に自責しやすい。
あながダメだから自責するのではなく、子どもの頃からのクセで自責してしまう。
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自分軸の基準は、自分がどうありたいか、自分がどうしたいか。
他人軸の基準は、相手がどう思うか、相手からどう見えるか。
ACの場合、『親軸』がとても強い。
他人軸同様に「親がどう思うか」が物事の中心になるのはもちろんのこと、自分軸にも侵食する。
だから自分が分からなくなるし、生きづらい
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笑顔は素敵だし大切。
だけど不安が強いと、嫌われないために笑顔を使いすぎる。
自分の黒い感情を隠すために、笑う。失礼な事を言った相手を攻撃しないために、笑う。誰かをつなぎ留めておくために、笑う。悲しみや孤独を見せないために、笑う。
心を守るはずの笑顔で心が削られてしまう。
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アダルトチルドレンの多くは、朝起きた時から既に疲れている。
だから起きたくなくて、動きたくなくて、何もかも嫌になって当然。その状態で一日がスタートして、更に疲れが蓄積されていくのだから。
朝、目を開けたら100点。布団から出たら200点。動けたら300点。たまにはそれくらいに思ってみる。
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生きているだけで価値がある、自分を大切にするという感覚は幼少期に家庭の中で育つ。
だが、愛されずに育つと「誰からも愛されていない」「愛される価値がない」という不安が育つ。これは大人になっても残る。
過干渉やコントロールといった形で、親なりに愛していたとしても同様の影響を及ぼす。
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HSP気質+アダルトチルドレンだと、怒っている人が極端に苦手。
相手の機嫌を取る手段をいくつも考え、私のせいかもと自分の落ち度を探す。空気を感じ察する能力に「何かしなきゃ」という焦りが加わり、いたたまれなくなる。見て見ぬ振りもできない。
親の喧嘩などトラウマを抱えていると恐怖も加わる。
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過去の辛い出来事が、何度も思い出されることがある。夢で出てくることもある。
「過去のことを言っても何も変わらない」「ぐだぐだ言うな」と指摘されることもあるが、そんなことはない。
心の傷がまだ癒えていない1つのサイン。繰り返し聞いてもらうことで、少しずつ傷が癒えていくこともある。
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こんな自分じゃ愛されない。
このままの自分じゃダメ。
何もできないなら生きている価値がない。
アダルトチルドレンは、身近な大人達から「○○できないと自分の存在価値がない」と刷り込まれている。
だから「どんな私でもOK」と思えない。気がついた時には、誰よりも自分が一番自分に厳しくなる。
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