801
目の前の人はあなたを責めていないのに、責められているように感じることがある。
目の前の人は好きだと言ってくれているのに、そんなわけないと思うこともある。
心の中で、過去の親とのやり取りが再生されているのかもしれない。
例えば親に責められ続ければ、人から責められるのが当たり前になる。
802
辛さを誰かに打ち明けた時。
「それくらいで」と理解されないことがある。
だが、「あなたの悩みがたいしたことがない」ということではない。
相手が、あなたほど辛い経験をしていないだけなのかもしれない。わからないだけなのかもしれない。
だから「これくらいで」と自分を責める必要は全くない。
803
アノ人も大変だったのかもしれないし、事情があったのかもしれないし、悪気がなかったのかもしれないし、愛情の与え方を知らなかったのかもしれないし、アノ人なりに愛してくれたのかもしれない。
でもだからといって、あなたが感じた寂しさや不安、傷ついたことを「なかったこと」にする必要は無い。
804
怒りや不満が、爆発して後悔することがある。
そんな自分をダメだと思ったり、責めたりしてしまうことがあるかもしれない。
だが、感情が爆発する人というのは、多くの場合とても我慢強い。たくさん我慢して耐えて、ついに爆発している。
こんなになるまで頑張って、耐えてきたのだということ。
805
806
心の奥底に「怒り」を抱えているアダルトチルドレンは多い。穏やかに見える人の場合、怒りが爆発して怒鳴ったり泣き叫んだりした時に「自分は酷い人間なのか」と戸惑う。
でも違う。
愛され認められたかったという思いと、怒りや悲しみは隣り合わせ。
過去に抑えたものが大きい人ほど怒りも大きい。
807
親なりに愛してくれていても、ACになることがある。
「頑張ったね」を与えてもらう時期に、子が「頑張ってくれてありがとう」と言わなければいけない事がある。
話を聞いてもらうべき時期に、親の愚痴を聞かなければいけない事もある。
与える側の親が与えてもらおうとすると、子の心は満たされない。
808
やっと親と離れた時。
「これで楽になる!」と期待するが、現実は厳しい。まさに毒のようにジワジワ心と体を蝕む。
目の前にいないのに親の顔が浮かび、親の言葉に苦しむ。最高の親と信じていた幻想が壊れる場合、あまりの辛さに心身反応が出ることもある。
あなたのせいじゃないから、慌てないで。
809
傷つきやすいあなたは、誰よりも心の痛みが分かる。だから優しい。
引きずりやすいあなたは、それだけ真剣に物事を考えている。
ストレスが体に出るのは、皆に心配かけないように笑顔で頑張っているから。
あなたが「直さなきゃ」と自分を責めてしまう部分が実は、あなたの「素敵なところ」でもある。
810
「うつ病は甘え」という人がいるが、むしろ逆。
真面目にバリバリ頑張っている人ほど倒れやすい。
特にHSP+ACだと、周囲の空気を読み、迷惑をかけないように笑顔で頑張りすぎる。だから周りも「もう大丈夫」と勘違いする。
ほんの少し体調が回復するといつも通り働き、再び倒れることも珍しくない。
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「自分らしさが分からない」、と戸惑う人がいる。
「聞き分けの良さ」や「お利口であること」、「大人の考える子どもらしさ」「可愛さ」を求められたり、愚痴の聞き役、何でも話せる友達のような役割を求められるとそうなりやすい。
等身大の自分でいられない家庭環境が、自分らしさを隠してしまう。
814
自分の決断に自信が持てない人がいる。
自分だけ出来ていないような感覚に陥ったり、「どうせ」「上手くいかない…」と不安になる。
調子に乗っちゃダメとか「まだまだ」という思いを抱えていると、周囲に褒められても素直に喜べない。
褒められるより指摘の多かった過去の環境がそうさせる。
815
「こんな私だけど愛してくれる?」と試し行動をとることがある。
「こんな私を好きなわけがない」「いつか離れる」と不安を感じ、自ら関係を断つことがある。
心の内側では「こんな私も含めて受け止めてほしい」と願うが、「家族でさえ受け入れてくれなかったのに」という思いがブレーキをかける。
816
育ててくれた事に感謝しているが、親が苦手・嫌いという人もいる。親に気を遣ってしまって、疲れるという人もいる。親のことが好きだけど、自分を理解してくれないから一緒にいると辛いという人もいる。
色々あるが、アダルトチルドレンの共通点は「家庭が心休まる場所ではない」ということ。
817
朝起きて「今日も生きてる。幸せ!」と感謝する人がいる。
ACの場合、「また朝がきた…」と朝から辛い気持ちで包まれやすい。
「20年後は○○する!」と未来に希望を持つ人がいる。
ACの場合、「あと20年も生きなきゃいけないのか…」と絶望しやすい。
家庭環境という土台はそれほど大きな差を生む。
818
「自分の性格が嫌い」というACは、ものすごく多い。
でも人のことを信用できないのは、性格のせいではない。
自分の考えが分からないのも、人に合わせてしまうのも、NOを言えないのも。
受け入れてもらえなかったり、否定ばかりされたら誰だってそうなる。
環境によってつくられたものはとても多い。
819
もっと興味を持ってほしかった。
私だけ見てほしかった。
もっと話を聞いてほしかった。
褒めてほしかった。
もっと抱きしめてほしかった。
アダルトチルドレンは、このような思いが満たされないまま大人になる。与えてもらえるはずのものが「与えられなかった」心の傷は深い。周囲に求めたくもなる。
820
家庭内のバランスをとるため、幼少期から頑張ってきた人は多い。
大人の愚痴を聞き、慰め励まし、ワガママを我慢し、期待に応えるため努力する。兄弟姉妹がいる場合、自分ばかり我慢して損をすることもある。
あなたの笑顔の裏に、とてつもないプレッシャーと悲しみが隠れていることを誰も知らない。
821
誰でも世間体は気にする。
だが『世間体を気にしすぎる親』をもつ人は、周囲の目が気になりすぎて疲れてしまう。
親の顔色を窺い、好きなのに「嫌い」、欲しいのに「いらない」、したいのに「興味がない」と言わざるを得なかったことが影響する。自分に嘘をついているようで、心が少しずつすり減る。
822
アダルトチルドレンは、ちょっとした指摘を「自分への批判」と受け取りやすい。「どうしてそう思うの?」という質問が、自分への否定に聞こえてとっさに反発する事もある。
性格が捻くれているのではない。
批判されることの多かった幼少期がそうさせる。心を守るため、無意識に裏を読みすぎる。
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もっと興味を持ってほしかった。
私だけ見てほしかった。
もっと話を聞いてほしかった。
褒めてほしかった。
もっと抱きしめてほしかった。
アダルトチルドレンは、このような思いを抱えたまま大人になる。与えてもらえるはずのものが「与えられなかった」心の傷はあまりに深い。周囲に求めたくもなる
825
育ててくれた事に感謝しているが、親が苦手・嫌いという人もいる。親のことが好きだけど、自分を理解してくれないから一緒にいると辛いという人もいる。地雷を踏まないよう気を遣うから疲れると感じる人もいる。
色々あるが、アダルトチルドレンの共通点は「家庭が心休まる場所ではない」ということ。