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<ACが抱えやすい悩み>
・幸せになってはいけないような気がする
・苦手な人に気を遣いすぎるが、大切な人に気を許しすぎて傷つけてしまう
・自由や愛、自分らしさがよく分からない
・「ありのまま」の自分がは愛されるわけないと思う(だから尽くし頑張りすぎる)
・消えたい、と思うことがある
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愛は自由で心地よいものでなく「○○しないと愛されない」「いつ失うか分からない不安定なもの」と植え付けられていると、幸せな時でさえ安心できない。怖くなる。
愛されたいのに愛されると怖くなり、捨てられる恐怖に駆られる。
一方的に関係を断ったり、大切なのに傷つけてしまうこともある。
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過去の影響で、「いつも緊張している」人が増えている。肩や首がガチガチに凝っていたり、頭痛が当たり前になっていることもある。
幼少期に夫婦喧嘩が多かったり、不意打ちで攻撃を受けたり、親の機嫌次第で怒られるなど気が抜けなかった人に多い。予測不能な事態に備えるため緊張しっぱなしになる。
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ACは、子どもの頃にネガティブな気持ちを抑え込む。そうしないとその環境で生きていけなかったから。
でも1つの感情だけを抑えることはできない。
我慢する為に「嫌」「したくない」を抑えると、「嬉しい」「楽しい」「好き」という明るい感情も抑えられる。
これが「自分がよく分からない」に繋がる
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人間関係のベースは親子関係。だから親にしてきたように、無意識に他人にも接する。
怒らせないよう気を付けていた人は、周囲の機嫌に敏感になる。笑顔にしたいと頑張ってきた人は、相手が楽しそうでないと不安になる。
だが世の中には、その優しさに付け込む人間もいる。
そんな人とは離れていい。
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『何かするときに最悪のパターン』を想定する人がいる。
先回りしないと怒られるような環境だったり、過去に信じて裏切られたり、ガッカリした経験があるとそうなりやすい。
ネガティブでも、神経質でも、考えすぎなのでもない。
「最悪の事態」を経験しているからこそ、心を守るために警戒する。
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大人だって、傷つく。
大人だって、寂しい。
大人だって、悲しい。
大人があまり泣かないのも、それほど傷つかないように見えるのも、悟られないように過ごせるスキルを身につけたから。
心は鍛えられない。
だから悲しい時は泣いていいし、動けなくなっていいし、いっぱい落ち込んでいい。
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「ありのままの自分って何?」と思う人は多い。
何が得意で、何が好きで、何をしたくて、どんな性格なのか…考えるほど分からなくなってしまう。
いったい誰に見せている自分が、本来の自分なのかと悩む。
子どもの頃に抑え込んだ感情が多いと、自分が自分ではないような感覚を持つこともある。
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「人を信じられない」と悩むことがある。
そんな自分を責め、人としておかしいのではと追い込むこともある。
人間関係の基礎は親子。
この世で初めて出会う親を信じられなければ、人を信じることが出来なくなるのは当然のこと。あなたはおかしくない。
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みんなと協力して、わいわい話しながら「何か」を作るのが得意な人がいる。
1人でコツコツと、自分なりのペースで「何か」を作るのが得意な人もいる。
「みんな一緒」が良いとされる日本では、後者のタイプは苦労する。自分らしく生きようとするだけで周囲から批判され、次第に自分を出せなくなる。
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毒親育ちは「自分を大切に」と学ぶべき時期に、「親を大切に」と学ぶ。直接言われなくても、親の態度から感じ取る。
それが大人になった時、「自分より他人を大切に」つながる。
心身の不調や痛みは、「自分が蔑ろになっているよ」と体が警告を発し、危険を知らせてくれているのかもしれない。
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毒親、モラハラ、パワハラをする人達は「誰から見ても酷い人」なのではない。それどころか、いい人に見えることも多い。だから被害者の訴えが周囲に理解されない。
彼らは怒りをぶつけていい相手と、ぶつけない方が良い相手を選んでいる。彼らが怒りをぶつけるのは『自分を攻撃しない優しい人』だけ。
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アダルトチルドレンは人を警戒し過ぎたり、反対に依存しすぎる傾向がある。いずれも人はいつか離れていく、愛はいつか冷めるもの、どうせいつか捨てられるという不安に駆られやすい。他人がこんな自分を受け入れてくれるわけがないと思う。
親でさえ認めてくれないのに…と思う心の傷はあまりに深い。
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子ども時代に親に十分認めてもらった感覚がない場合、見捨てられ不安を抱えやすい。
相手が少しでも自分から離れたように感じると、「見捨てられる(嫌われた)」と不安や恐怖を感じる。
これが繰り返され、何度も人間関係が壊れるのを繰り返すうちに「どうせ自分なんて」という思いが強まる。
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毒親育ちは、親の毒に気がついてからの方が苦しい。
愛情だと思い込んで心を麻痺させていたのに、毒だと知ると苦しくなる。怒りが出ることも多い。
愛されていないのでは、必要とされていないのではという不安が膨らみすぎて、「考えすぎかも」「もっと酷い人がいる」と辛い心に蓋をすることもある。
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アダルトチルドレンは、本音を言わない。
正確には言わないのではなく、「言えない」「言わない方が良い」と悟っている。過去に誰かを悲しませたり、怒らせてしまったり、離れていったり、頭ごなしに否定された経験から言ったことを後悔しているから。
心を守るために「言わない」という選択をする。
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暴力やネグレクト、酷い言葉を浴びせられた人だけがアダルトチルドレンになるのではない。家庭内がいつもピリピリしていたり、親の態度から「愛されていない」「私なんていなくてもいいんだ」と感じ取る場合も同様の傷を負う。
まだマシ、もっと酷い人がいる、これくらいで…と思う必要は全くない
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誰かの期待に応えるため、自分ではない自分になろうと努力することがある。ネガティブはダメ、考えすぎは良くないと自分自身を変えようと頑張る。そうしているうちに自分が嫌いになったり、自分らしさを見失う。
親の期待に応えるため、必死で努力を続けなければいけなかった人が抱えやすい傾向の1つ
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いい子は、「周囲にとって都合のいい子」のことが多い。
周囲の大人は楽だし安心できるかもしれないが、当の本人は「いい子」に縛られる。
我慢しすぎて苦しくなったり、自分らしく生きることがわからなくなったり、見捨てられる恐怖を抱く。
大人になると、他人の前でもいい子を演じて疲れてしまう。