501
当時の「辛い気持ち」を抑え込んだまま大人になると、当時の気持ちが「冷凍保存」されたような状態になる。
ずっとそのままならいいが、ふとした時に解凍され当時の感覚が生々しく蘇る。
すると目の前の人と「過去に傷つけた人(出来事)」が心の中で重り、「信じない方が良い!」と警戒してしまう。
502
親が、自分の子を「自分の作品」にしてしまうことがある。
多くの場合は無意識にそうなっている。
自分の作品だから、思い通りにいかなかったり、言うことを聞かないと腹が立つし、「子の評価=自分の評価」だから過干渉に関わろうとする。
優しく責任感のある子ほど、親に振り回されてしまう。
503
アダルトチルドレンは、自分には価値がないと感じる『無価値観』を抱えやすい。誰かに認めてもらう為、足りない価値を何かで補わなければと思う(補償行為)。
「生きていていい」「ここにいていい」と実感する為でもあるから、疲れてもしんどくても「やらなきゃ」と自分を追い込んでしまいやすい。
504
辛さや苦しみを吐き出した時、「あなたは感謝が足りない」「感謝して欲しいなら、相手にも感謝するべき」と言われることがある。
これまで我慢し誰かのために動いてきた人ほど、「分かってくれない」という悔しさ、絶望や怒りを感じる。
怒りの大きさは、あなたが耐えてきたことの大きさに比例する。
505
子どもの頃、自分の考えを否定される経験があまりに多いと「考えることをやめてしまう」ことがある。
子どもの頃、何をしても怒られた人は「行動することをやめてしまう」ことがある。
これ以上傷つかないように、心を守るために身に着けた「子どもの頃の防衛方法」に大人になって悩まされてしまう。
506
「自分さえ我慢すれば」「我慢が足りないのでは」
このような考えから、自分を追い込んでしまうことがある。
だがこのように思える時点でその人は、これまでの人生で相当我慢してきている。だからそう思える人こそ「自分だけが我慢しなくていい」と思っていい。
我慢が足りない、なんてことはない。
507
「私さえいなければ」という思いを子どもの頃、抱える人がいる。
私が私立学校に行かなければ、私が生まれなければ、私がワガママしなければ、私がもっとできる子だったら…と。
「親の不幸の原因が自分なのでは」という思いが根底にあると、自分の生きる価値が分からなくなってしまうこともある。
508
509
未成年の子供に「文句があるなら出ていけ」という親がいる。
でも、出ていけるわけがない。住む所もお金も持たない子供にとって、この言葉は「生きていけない」を意味する。
だから自分が悪くなくても謝るか、親に従い言うことを聞く選択しか残っていない。
そうするしかなかったという心の傷は深い。
510
<自己肯定感が低くなる要因>
1.生まれつきの気質
HSPだと罪悪感、孤独感、マイナス感情が出やすい
2.幼少期の親との関係
褒められ励まされるより、一方的な指示や人格否定が多かった場合「無価値観」が出やすい
3.トラウマ体験
不安と恐怖に押しつぶされ、自信を失い、感情が乱れやすい
511
512
513
514
・自分の好きな事が分からない
・口に出せない(相手の反応が気になる)
・自分で考えて行動できない
・決断できない
「愛されて育ったはずなのに」「なぜか自分に自信が持てない」「親に本音が言えない」「家で気を遣っていて疲れる」など、ささいな違和感からACかも…と気がつくことがある。
515
怒っている自分が嫌になったり、イライラ続きで苦しくなった時は、怒っている相手ではなく『怒っている自分を許す』。
怒りの状態が苦しいのは、怒る事に罪悪感を持っているから。嫌いなアノ人がよぎったり、自分が嫌な奴に思えるから。
「怒って当然。怒るほどのことがあった」と一旦受けとめてみる
516
怖くて言えなかったことがあるかもしれない。
勇気を出して言っても、「言わなきゃよかった」と後悔する結果になることもある。
分かってもらえると思って伝えたのに、相手に誤解され傷つけられることもある
だが、必ず分かってくれる人はいる。
あなたの気持ちをなかったことにしないでいい。
517
子どもの頃から「いいこ」を求められすぎると、自立という名の「孤立」が家庭内で生じる。周囲には自立して見えるかもしれないが、子どもは心の中で孤独を感じる。
すると大人になって「満たされない何か」が膨らむ。
子どもには、依存が必要な時期がある。
自立と依存は真逆に位置するものではない。
518
519
「なぜこんなに考えすぎるのか…」と落ち込むことがある。
相手の表情や仕草から察するのが得意な人は、受け取る情報量が多いから必然的に考える量が増える。親の顔色をうかがわなければいけなかった人は、この傾向が強い。
特に幼少期にミスが許されなかった人は、失敗しないために思考を巡らせる。
520
521
アノ人も大変だったのかもしれないし、事情があったのかもしれないし、悪気がなかったり、愛情の与え方を知らなかっただけなのかもしれないし、アノ人なりに愛してくれたのかもしれません。
だからといって、あなたが感じた寂しさや不安、傷ついたことを「なかったこと」にする必要は無いのですよ。
522
523
褒められた経験より「怒られた回数」が多いと、大人になった時に周囲の反応にビクビクしてしまう。
名前を呼ばれるだけでビクッとなったり、「何かしたかな…」と心が焦って落ち着かない。
考えすぎでも、心配し過ぎな性格というわけでもない。
幼少期の経験が、大人になったあなたを警戒させる。
524
「過去は忘れて前に進もう」「気にしなくていい」「もっと楽に考えよう」「自分を責めないで」「人に甘えていい」とアドバイスされることがある。
…そんなこと本人が一番よく分かってる。そうできたらどんなに楽かと。
いつも頑張っている人ほど、「分かってるのに出来ない」と自責してしまう。
525
<ACが抱えやすいプレッシャー>
・強くならなきゃ ※弱い自分はダメ
・完璧にやらなきゃ ※能力=自分の存在価値になりやすい
・早くしなきゃ ※いつも急き立てられる感覚がある
・頑張らなきゃ ※限界を超え倒れるまで休めない
・喜ばせなきゃ ※自分一人だけ楽しむのが苦手。皆が笑顔だと安心