「誰からも愛されたことがない」と感じるACは多い。 実際には友達、恋人、身近な人など、あなたを愛してくれている人がいることもあるのだが『気づけない』。 心の奥底で親の愛を求めている場合は、誰かに愛されていても「愛されている」と実感できない。何となく満たされない。不全感が邪魔をする。
すぐ不安になってしまう、と悩むことがある。 理想的な環境で育った人は、自己啓発本で示されるような方法(不安の9割は現実に起こらない、大丈夫と唱える)などで不安が解消できる。 親から「大丈夫」の安心感を貰っていないACは、それが難しい。 助けてほしい時に助けてもらえなかった傷は深い。
<ACが抱えやすいプレッシャー> ・強くならなきゃ ※弱い自分はダメ ・完璧にやらなきゃ ※能力=自分の存在価値になりやすい ・早くしなきゃ ※いつも急き立てられる感覚がある ・頑張らなきゃ ※限界を超え倒れるまで休めない ・喜ばせなきゃ ※自分一人だけ楽しむのが苦手。皆が笑顔だと安心
誰でも「甘え」の願望を持つ。 理想的な家庭で育てば、家庭で十分甘えさせてもらえる。だからこの願望は満たされ、大人になるにつれ落ち着く。 でもACは、甘えの願望が満たされないまま大人になる。 だから依存し過ぎたり、期待しすぎたり(反対に全く期待しない)、依存しすぎてしまう事もある。
「自分らしさが分からない」、と戸惑う人がいる。 「聞き分けの良さ」や「お利口であること」、「大人の考える子どもらしさ」「可愛さ」を求められたり、愚痴の聞き役、何でも話せる友達のような役割を求められるとそうなりやすい。 等身大の自分でいられない家庭環境が、自分らしさを隠してしまう。
親の選んだ狭い世界で生きてきたのでは…と気がつき、ショックを受けることがある。 親に伝えたところで、「あなたが選んだ」と一蹴されてしまう。 自分で選んだと信じてきた人生が、実は親が用意したものだったり、決められた選択肢からしか選べなかったり、うまく誘導されていたことに気がつく。
モラハラ攻撃を受け続けると「自分がおかしいのかも」という錯覚に陥る。 どれだけ気を付けても怒られ、思いもよらない所で不機嫌になるため、相手について考えれば考えるほど混乱する。 人の習性として、考えても理解できない事を無理やり納得しようとする。だから、自分のせいと勘違いしてしまう。
限界まで頑張り続ける人がいる。 正しくは、限界のボーダーラインが分からない。頑張ることばかり求められ、休む事が許されない環境がそうさせる。 だから伸びきったゴムが切れるように、水がコップから溢れるように突然限界がくる。限界がきて動けなくなってやっと、強制的に休むことが出来る。
誰かがコソコソしていると、「自分の悪口を言っている」と感じることがある。 子どもの頃、認められるより否定されることが多いとそうなりやすい。 「そんなことない」「自意識過剰」「気にしすぎ」と言われることもあるが、そうではない。本人も気にしたくない。 過去の影響で不安が膨らんでしまう。
「ボーっとしてる」「よくわからない人」「協調性がない」というレッテルを貼られる事がある。 共通点は、自由に意見を言える家庭環境ではなかったこと。 でも本当は、周りに邪魔されず1人でのびのび自由に過ごしたい平和的な子。 言葉に出さないだけで、考えることは多く感受性はとても豊か。
HSP気質を持つ『働くアダルトチルドレン』は人間関係で疲弊しやすい。 周囲の空気・相手の機嫌を常に伺い、何を求めているか五感フル稼働で探し、相手がどう思うか優先するから。仕事も出来る場合は一人で抱え込みやすい。 断われないゆえに限界が近づき、「辞める」という選択で自分を守ることもある
肯定よりも否定が多い家庭で育つと、大人になった時に『自分で自分を批判』してしまう。 子どもの頃言われた「あなたは○○」という否定的な言葉は、そのまま自分に植え付けられる。その言葉を使い、無意識に自分で自分を批判する。 気がつくと他人より、『自分が一番自分に厳しく』なってしまう。
アダルトチルドレンは、相手を怒らせず悲しませないように頑張る。 相手が笑顔だとホッとする。ここに居ても良いと思えるから。誰かを大切にするのは素敵。でもその為に自分を抑え続けると、ストレスが心身反応となって現れる。 あなたが弱いのではない。 不調が出るまで耐えたのだから、むしろ強い。
幼少期に何を言っても相手にされず聞いてもらえなかった経験があると「人に話してもどうせ無駄」と思う。否定されることが多いと、「どうせ分かってもらえない」と諦める。 自分自身を否定してしまうのは、あなたがダメな人だからではない。 親に肯定されていないことは、大人になっても認めにくい。
世の中には我慢してもいい苦しみと、我慢してはいけない苦しみがある。 耐えることがデフォルトのACは、我慢を自覚できない。長年培った忍耐強さから、普通の人はとっくに倒れる状況でもギリギリ耐える。 周囲には突然倒れたように見え、責められることもあるがそうではない。確実に蓄積されている。
<ACが抱える対人関係の悩み> ・ガードが固すぎ、逆に曝け出し過ぎなど距離感で失敗する ・人の為に自分のお金、時間、労力を使い果たす ・うんざりしている関係なのに、一人になるのが怖くて離れられない ・嫌いな人からも拒絶されるのが怖い ・ノーと言えない ※後悔した過去がある場合、言わない
断われない、と悩む人は多い。 でもACの場合断れないというより、幼少期の大人達との関係から「言わない方が傷つかない」「言っても意味がない」と考える。 決して、弱いから言えないのではない。 むしろ誰も傷つけたくないという強さ、結果を予測する賢さがあるからこそ「断らない」を選んでいる。
孤独を感じ続ける人がいる。 幼少期、親は自分の話なんて興味がないのだろうと感じた経験が影響する。 察して考える力が高い場合、集団より一人を好む。 人嫌いなわけではなく、自分を否定しない人がいれば仲良くなりたいが、「どうせ自分のことなんてわかってもらえない」という恐怖が拭えない。
毒親は変わらない、という言葉を見聞きする。 だが正しくは、変わろうと思っていない。 子どものために変わる必要性を感じていない。相手が変わればいいと思っている。 人は何歳でも変化できるが、それは変化を望む人だけ。 変わりたいと思えたあなたは、親とは違う。不安になると思うけど大丈夫。
<アダルトチルドレンが抱えやすい悩み> ・決められない ・人に褒められても、自分では納得できない ・物、人、言葉に過敏に反応する ・人目がとても気になる(気になって仕方ない状態) ・対人関係で酷く疲れる ・自信がもてない ・どんなに頑張っても十分ではないという『不全感』が強い
トラブル時に、自分のミスを探しすぎる人がいる。 他人のミスでさえ「あの時助けていれば…」「私があの時気がついていたら…」と責任を感じ、自分を責めてしまう。 これは子どもの頃から大人に頼れず、一人で頑張ってきた人に多い傾向。 人のせいにするより、自分のせいにする方がしっくりきてしまう
嫌なものは、嫌でいい。 しんどいものは、しんどい。 「そんなことくらい」「わがまま」「甘え」なんて言われても、自分を責めなくていい。 その人に、あなたの辛さは分かりっこないから。 好きな色がみんな違うように、苦手な理由なんて「苦手だから」で十分なんだよ。それくらいで大丈夫だから。
体の疲労なら、とことん休めば軽くなる。たっぷり寝ても、とことん休んでも、何もしなくても疲れが取れないなら、心が疲れている。 心の疲れは1回ごとのリセットが難しい。考えたり、思い出したり、モヤモヤするたび少しずつ蓄積されていく。 朝起きて既に疲れているなら「心が限界」のサイン。
アダルトチルドレンは、人を信頼することを恐れやすい。 心を守るため、人を信頼しない方が良いと学んだから。 あなたが疑い深いわけでも、考え過ぎでも、おかしいわけでもない。信用して裏切られた時の悲しみを誰よりも知っているから、極度に警戒するだけ。 あなたが人を信じる能力はちゃんとある。
子どもの頃に抑えてきた感情が、大人になって溢れ出ることがある。 アダルトチルドレンの場合は、「怒り」が強く出やすい。自分でも怖いほど憎しみや怒りが膨らむ。 これが本当の自分なのでは…と怖くなるかもしれないけど違うから安心して。 過去に耐えて抑えたものが大きいほど、その反動も大きい。