怒りで子どもを支配しようとする大人もいれば、罪悪感でコントロールしようとする大人もいる。子どもの頃は怒りで従わせていたが、成長とともに難しくなると罪悪感に訴えかけることもある。 特にACの親は、子どもの気持ちは知ろうとしないのに、「どうすれば言うことを聞くのか」よく知っている。
火山が噴火するように、心が爆発することがある。怒りの音がしたり、頭の中で黒いものが渦巻く。 怒鳴ったり叫んだり泣いたり責めたり壊したり…自分でも「どうしてそんなことをしたのか」理由を説明できないし、アンガーマネジメントも通用しない。 幼少期に抑えた感情が大きいほど、反動も大きい。
理想的な環境で育つと、「自分は存在しているだけでいい」という感覚を幼少期に与えられる。 でもACは同時期に、大人たちを気遣うことや喜ばせることを教えられる。頑張ることで認められてきた場合は、頑張るのを辞めるのが怖い。 「○○出来ないと自分に価値がない」と思い、追い込んでしまう。
「泣けば済むと思っているのか!」と責められることがある。 泣けば済むなんてもちろん思っていない。泣いた方が怒られてきたのだから、そんなこと思うわけがない。本人だって泣きたくない。 このような環境で育つと、大人になっても泣くことに抵抗が出やすい。泣くのは弱さ、いけないことだと思う。
○○しないと認めてもらえない、○○すれば愛される… ACが教えられる愛情は「○○なら」という条件付き。だから頑張りすぎる。そのままの自分では愛されるわけがないと思うから。 愛は自由で心地よいものでなく、いつ失うか分からない不安定なものだと思う。いつか相手が去っていく恐怖を抱えている。
事件や事故、虐待などの酷い経験だけがトラウマになるのではない。 褒めてもらえない、いつも誰かと比較される、心休まる家庭環境ではなかった、過干渉で自由がなかった、いつも気を遣っていた…1つ1つは小さくても長期間ストレスを感じ続けると心的外傷となる。 これくらいで、なんて思わなくていい。
あなたが勇気をもって相談した時。 「そんなの大したことない」「私の方が大変」とマウントを取られることがあるかもしれない。 でも、苦しさや辛さに、大きいも小さいもないんだよ。 だから「もっと苦しい人がいる」なんて思って我慢しないで。あなたが嫌なら嫌だし、辛いものは辛いでいいから
アダルトチルドレンは物事を0か100で考えがち。ほどほどでいいと言われても、よく分からない。 子どもの頃から100点を取っても認めてもらえないのに、60点なんてあり得ないと思う。ましてや自分の為に力を抜くなんて許されないと思う。 過去の影響で、怒られる呆れられる嫌われる…と怖くなる。
「何か苦手かも…」という人に出会うことがある。 ACのこの直感は、よく当たる。「あれ?」という小さな違和感は、大抵大きな違和感に変わる。 「悪い人じゃないかも」「考えすぎかも」と、違和感に見てみぬふりしてつき合うと後悔する。 子どもの頃から、誰かを喜ばせようと頑張ってきた人に多い傾向
真剣な話し合いが苦手な人がいる。 子どもの頃に気持ちを話した時、否定されたり怒られたり、親を悲しませた経験があるとそうなりやすい。 自分の考えを伝えようとすると泣きそうになったり、不安から喧嘩口調になったり、つい笑ったりふざけてしまったり、遠回しに嫌みを言ってしまうこともある。
声の質、トーン、大きさ、身振り、表情、姿勢といった『非言語的メッセージ』を感じ取るのが得意な人がいる。 自動的に色々な情報が一度に入ってくるので、相当疲れる。 ACの場合、「言葉の裏」読んでしまう。 しかも過去に誰かから言われた否定的な言葉と結びつけてしまう為、心が傷つきやすい。
AC+HSPだと、人と一緒にいるだけで疲れる。 「早く帰りたい」と考える自分が冷たい人のように思えて嫌になることもあるが、そうではない。 楽しませなきゃという責任感、私なんか…という自信のなさや不安、さらには五感フル稼働で対応するから体力がもたないだけ。疲れるほど頑張ってるってこと。
親の影響に気づき誰かに相談すると、「親と話し合った?」「言ったら分かってくれると思うよ?」と指摘されることがある。 こんな風に言われると『言わない自分が悪かった』かのように思うが、違う。 話し合って分かる親なら、あなたは苦労していない。そうではないから今も尚、苦しんでいる。
「無理」「わかりません」「助けて」が言えない、と悩むACは多い。 無理と言うと迷惑をかける、分からないと言うと呆れられる、助けてもらう前に一人で出来ることをやらなきゃ…と背負いすぎる。 過去の影響で「役に立たなきゃ価値がない」という不安を抱えている場合は、休むことへの恐怖も加わる。
他人からの愚痴に苦しむアダルトチルドレンは、多い。 長年、親で磨いた聞き上手&共感力&対応力が発揮され、厄介な相手に依存されやすい。「相手を否定しない(できない)」優しさにつけこまれ、苦労する。 終わりのない要求に応じているうちに、次第に自分の心や体が疲弊して限界が来てしまう。
誰かの機嫌が悪い時、「自分自身の原因」を真っ先に探す人がいる。 言い方が悪かったかも、気に障ることをしたかも、タイミングが悪かったかも…と自分の非を探す。 実際は、あなたに原因がないことも多い。 ピリピリした家庭環境で育ったり、家族間で板挟みになることが多いとこの傾向が出やすい。
「自分がどうしたいのかよく分からない」という人がいる。 親が支配的だったり、過干渉の場合に抱えやすい悩みの傾向。 親の意見を一方的に押し付けられ、自分の意見を主張しても親に否定され抑え込まれ、心が傷ついてる状態。 自分の意見を主張しないほうが安全だと、無意識に植え付けられている。
誰にも助けを求めず一人で頑張ってきたアダルトチルドレンは「強さ」を求め続ける。 単なる力の強さではなく、精神的な強さを。 「人を頼れない」というとデメリットのように聞こえるが、そこには「他人を侵害しない」優しさが隠されている。 頼れないのではなく、無意識に「頼らない」を選んでいる。
沈黙が苦手、というACは多い。 相手を楽しませなきゃと思っている場合、相手が喜ぶ正解を探す。沈黙になると、何とかしなきゃと焦る。 どうせ自分と居ても面白くないだろうと思っている場合、沈黙が怖い。 自分が楽しいかどうかより、「相手にどう思われているのか」という不安が大きいのが共通点。
大きな物音が怖い、と悩むアダルトチルドレンは多い。 静かにしなきゃと大人しくするタイプ、機嫌を直さなきゃと焦るタイプ、自分のせいかもと不安になるタイプなど色々ある。 過去に、身近な大人が物に八つ当たりするのを見聞きしているとそうなりやすい。大きな物音と「怒り」「恐怖」が結びつく。
アダルトチルドレンは「記憶」の扱いに苦しむ。 苦しかった時期の記憶が抜け落ちる人もいれば、反対に苦しかった記憶ばかり思い出されることもある。 覚えていたら辛すぎる記憶を「なかったこと」にしたり、再び苦しみを繰り返さないよう「あえて忘れない」ことがある。 どちらも心を守る防衛機制。
<ACが抱えやすい悩み> ・幸せになってはいけないような気がする ・苦手な人に気を遣いすぎるが、大切な人に気を許しすぎて傷つけてしまう ・自由や愛、自分らしさがよく分からない ・「ありのまま」の自分がは愛されるわけないと思う(だから尽くし頑張りすぎる) ・消えたい、と思うことがある
幼少期、否定されることの多かった子どもは「どこまでが親の許容範囲なのか」「何なら叱られないか」必死に探すようになる。 大人になってもこのクセは残る。 自分が何をしたいのかより「相手の求める正解」を探す。 過去、抑えてきたものがあまりに多い場合は「自分がしたい事」さえ分からなくなる。
「うちの子は反抗期がなかった」「育て方が良かった」と親が誇ったり、立派に成長したあなたを見て、親が他人から褒められることもある。 でもACの場合、反抗期がなかったのではなく『反抗できる環境ではなかった』ことが多い。できなかったから、しなかっただけ。 頑張ったのは、「あなた」。
・人の反応が気になりすぎる ・言いたいことが言えない ・苦手な人に好かれる(NOが言えない) ・マウントされやすい ・相手の意見に合わせる ・やりたいことが分からない これらは、幼少期に「親に迷惑をかけちゃいけない」と背負っていたACが抱えやすい悩み。 自分の人生の主人公が『親』になる。