301
「今」を心から楽しむのが苦手な人がいる。
自分が楽しそうな時に親が不機嫌だったり、呆れられたりするとそうなりやすい。楽しむことがいけないことだと無意識に刷り込まれてしまう。
だからわざわざ不安な未来を想像したり、嫌だった過去を思い出して、楽しみすぎないよう無意識にブレーキをかける。
302
話さなくても分かる相手と、話せば分かる相手がいる。
一番厄介なのは、話しても分かり合えない相手。
最後まで話を聞かず、問題をすり替え、揚げ足をとり、都合よく解釈する。
親がこのタイプの場合、子供は周囲に理解されず辛い。
「話せば分かるはず」「話し合った?」とアドバイスされて苦しむ。
303
もっと興味を持ってほしかった。
私だけ見てほしかった。
もっと話を聞いてほしかった。
褒めてほしかった。
もっと抱きしめてほしかった。
アダルトチルドレンは、このような思いを抱えたまま大人になる。与えてもらえるはずのものが「与えられなかった」心の傷はあまりに深い。周囲に求めたくもなる
304
HSP気質があるととにかく疲れやすい。
勝手に『察するセンサー』が作動、しかも入ってくる情報量は膨大、入ってきた情報を処理しつつベストを探すから、エネルギーを使いすぎて疲弊する。
気にしすぎでも、考えすぎでも、体力がないのでもなく、疲れて当然のタスクを日々無意識にこなしている。
305
つい酷い事を言ったり、誰かに八つ当たりしてしまうことは誰でもある。でも健全な心があれば、後悔したり反省する。
だがモラハラ・パワハラをする人は、「あなたが怒らせたから」と自分を正当化する。
酷いことを言った時でさえ、「私の方が傷ついた」と責任転換する。何故かあなたが悪者にされる。
306
否定されることが多いと、自分の気持ちを聞かれるのが苦手になる。
あなたを知りたくて質問したのだとしても攻撃的に感じる。
「どうしてそう思うの?」という質問が、「そんなこと思うなんておかしい」「普通そう思わない」という否定の言葉に聞こえてしまう。
捻くれているわけではない。
307
責められ続けると、人は人を信じることが出来なくなる。
劣等感に包まれ、誰にも本音を打ち明けられないのはおろか、助けを求めるのも怖くなる。
否定され続けると、人は自分自身でさえ信じることが出来なくなる。「私はおかしいのでは」「ふつうではないのかも」と自分で自分を否定してしまう。
308
HSP気質を持つアダルトチルドレンは、周囲の空気を読むセンサーが勝手に作動する。しかもこのセンサーは手動でオフできない。疲れ果てて強制終了か一人になった時、驚くほど『無』の状態になる。
疲れやすい自分を責めることがあるが、「それほどのことをやっている」から疲れて当然と思っていい。
309
アダルトチルドレンは自分を過小評価しやすい。
何か達成しても「これくらい出来て当然」と調子に乗らないよう自分を制する。出来ない事があると「皆は出来るのに…」と自分を責める。評価されても「上には上がいる」と自分を制する。
幼少期、褒められるより指摘される方が多いとそうなりやすい。
310
遊びに行きたいけど、家にいたい。
一人になりたいけど、誰かに傍にいてほしい。
仲良くなりたいけど、自分のことを知られるのが怖い。
アダルトチルドレンは、両価性(1つの物事に相反する2つの感情を同時に抱く)が強く出やすい。
本人もどうしたらいいか分からず、大きなストレスを抱えてしまう。
311
大人を信じられず頼れないような環境で育つと、一人で悩みを抱えこみやすい。
頼ることは迷惑、相談したら負担になる、頼っちゃいけない、相手が離れていくかも、裏切られるかも、どうせ理解されないし傷つくだけ、親でさえ分かってくれないのに…と警戒する。
実は、頼れないというより「頼らない」
312
子どもの頃から誰にも甘えられず、頼れず信じられないまま大人になると、大切な人との関係を自ら壊してしまう。
自暴自棄になる、好きな人の愛情を試す、わざと酷いことをするといった試し行動をとる。
大切だからこそ失う怖さが膨らみ、「どうせ皆離れていくんだから、自分から離れてしまえ」と思う
313
アダルトチルドレンは「疲れたら休む」が苦手。
動けるうちは動いてしまう。動けなくなるまで休めない。少し休んで動けるようになったら、また動いてしまう。
それほど「休むこと」への罪悪感が強い。
子どもの頃から「常に何かを頑張る」のが日常だから、頑張っているという意識さえないことも多い。
314
315
アダルトチルドレンは、100の好きよりも1の嫌いが心に残りやすい。
親に愛されていなかったのでは、自分には価値がないのでは、必要とされていないのでは、ありのままの自分は受け入れてもらえないのでは…こういった心の不安が関係している。
だから自分らしくあるより、誰にも嫌われない方を選ぶ。
316
HSP+ACだと、人生ハードモードになりやすい。
何かを感じ共感する気質に、「○○しなきゃ」「○○しちゃダメ」という強制的な焦りが加わるから。過去の辛い経験を背負っていると、トラウマが加わり恐怖も生まれる。
でも周りはその葛藤に気がつかない。むしろ悩みがなさそうに見えていることが多い。
317
親からの連絡は、一瞬であなたを『非力な子ども』に引き戻す。
怖くなったり、反論できなかったり、苦しくなったり、断れなかったり…幼少期の精神状態が蘇る。
実家を出ていても、結婚していても、精神的に成熟していても、親と離れていても、距離をとっていても、そういうことは十分起こり得る。
318
アダルトチルドレンの「どれでもいいよ」は、適当なわけでも考えていないわけでもない。
むしろその逆。自分の意見を言うと否定されるかも、相手を傷つけてしまうかも…と考えた結果「どれでもいい」と言う。
ただし幼少期に自分の気持ちを抑えてきた場合、本当にどれが良いか分からないこともある。
319
アダルトチルドレンの「まだ大丈夫」は、理想的な環境で育った人の「もう無理」「もう限界」と同等。
だから「まだ平気」と思って頑張り続けると、伸びきったゴムがブツッ!とちぎれるように急に限界がくる。
「私なんて…」という思いを抱えている場合は、倒れてもなお自分責めてしまう傾向が強い。
320
「あなたが自分で選んだのでしょう?」「私は強制していない」と言われることがある。
相手が望むような答えを言い、喜んでくれるようなものを選び、相手の想いをひたすら汲み取ってきた人は、絶望感を味わう。
子どもの頃から家族に対し心を砕いてきた人ほど、他人にも無意識にそうしてしまう。
321
人に拒否されるのは、誰でも辛い。
でもアダルトチルドレンは、辛いを通り越して『怖い』
信頼している相手に断られると、全否定されたように感じて自分を出せなくなる。
否定せず受け入れてくれる人には、嫌な部分を曝け出す。大切にしたいのに辛く当たったり、酷いことを言ってしまい後悔しやすい。
322
育ててくれた事に感謝しているが、親が苦手・嫌いという人もいる。親のことが好きだけど、自分を理解してくれないから一緒にいると辛いという人もいる。地雷を踏まないよう気を遣うから疲れると感じる人もいる。
色々あるが、アダルトチルドレンの共通点は「家庭が心休まる場所ではない」ということ。
323
324
ACは、滅多に人に心を開かない。
期待しても叶わなかったり、裏切られた時の失望を知っているから慎重になる。
でも「この人なら分かってくれる」と思うと期待しすぎてしまう。自分の全てを受け入れてほしくて曝け出しすぎたり、嫌われないよう必死になりすぎる。
性格のせいではなく過去がそうさせる
325
「あんたが鬱になるわけない!」と、親から言われることがある。
一番味方になってほしい人から、突き放されてしまう。
「甘えるな」と怒られることもある。甘えられずに一人で走り続けたから、鬱になったというのに。
「かまってほしいだけ」と呆れられることもある。そんなわけないにもかかわらず。