「ありのままの自分って何?」と思う人は多い。 何が得意で、何が好きで、何をしたくて、どんな性格なのか…考えるほど分からなくなってしまう。 いったい誰に見せている自分が、本来の自分なのかと悩む。 子どもの頃に抑え込んだ感情が多いと、自分が自分ではないような感覚を持つこともある。
いつも頑張らない人がたまに頑張るだけで、褒められる。 でもいつも頑張ってきた人が、たった1回頑張るのをやめたら「なんでやらないの?」と呆れられ、「ちゃんとやれ!」と怒られてしまう。 だからいつも頑張っている人ほど、休むのが怖い。 周囲が与える無意識の圧力が「休めない理由」をつくる。
ACは、滅多に人に心を開かない。 期待しても叶わなかったり、裏切られた時の失望を知っているから慎重になる。 でも「この人なら分かってくれる」と思うと期待しすぎてしまう。自分の全てを受け入れてほしくて曝け出しすぎたり、嫌われないよう必死になりすぎる。 性格のせいではなく過去がそうさせる
「ノー」を言えず悩む人は多い。 だがアダルトチルドレンの場合は「断れない」というより、「断ってはいけない」「断らない方が良い」と察してしまう。 幼少期の大人との関係から、頼まれたことを断ると『良くないことが起こる』と知っているから。 引き受けるストレスより、断る恐怖が勝ってしまう。
HSP気質の人は、イライラしている人や怒っている人が傍にいると疲れてしまう。相手の感情が、まるで自分のもののように入ってくる。 だが、感情が入ってきた後に何を感じどう行動するかは、ACなど後天的なものが影響する。 してあげたくなる、しなきゃと思う、焦る、怖がる、不安になるなど色々ある。
嫌なものは、嫌でいい。 しんどいものは、しんどい。 「そんなことくらい」「わがまま」「甘え」なんて言われても、自分を責めなくていい。 その人に、あなたの辛さは分かりっこないから。 好きな色がみんな違うように、苦手な理由なんて「苦手だから」で十分なんだよ。それくらいで大丈夫だから。
のんびりするのが苦手なACがいる。 ダメな人間になるとか、休んでばかりいると悪いことが起こるとか、○○さんみたいになるとか、子どもの頃に何もしないでいると怒られた・呆れられた経験があるとそうなりやすい。 常に緊張状態だから身体の力が抜けない。 若い頃から、頭痛や肩こりに悩まされる。
「やりたいことが分からない」原因は、幼少期にあるのかもしれません。 親の機嫌をうかがう日々は、自分で考え行動する力を奪います。 考えても意味がないと思うようになります。したいように行動すると、怒られてしまうから。 その家で生きていくために脳は、「考えることを止める」ようになる。
イライラ、不満、怒り… 全部、出てきていい感情なんですよ。 「冷たい」「熱い」の両方を感じるように、明るい感情だけを選ぶことはできないから。 だから「イライラしちゃだめ」と気持ちをごまかしたり、「怒っちゃダメ」なんて自分を責めないで。 どんな気持ちも、いったん受け止めてから。
アダルトチルドレンの「どれでもいいよ」は、適当なわけでも考えていないわけでもない。 むしろその逆。自分の意見を言うと否定されるかも、相手を傷つけてしまうかも…と考えた結果「どれでもいい」と言う。 ただし幼少期に自分の気持ちを抑えてきた場合、本当にどれが良いか分からないこともある。
理想の親子関係は『肯定』から生まれる。 初めて出会う人間(親)から肯定されることで、子どもは自分を肯定する方法を知る。「ありのままで生きている価値がある」と自分自身を肯定できるようになる。 でもACの場合、子どもが親を肯定しなければいけない。 自己肯定感が低くなる理由は、ここにある。
HSP気質を持つアダルトチルドレンは、周囲の空気を読むセンサーが勝手に作動する。しかもこのセンサーは手動でオフできない。疲れ果てて強制終了か一人になった時、驚くほど『無』の状態になる。 疲れやすい自分を責めることがあるが、「それほどのことをやっている」から疲れて当然と思っていい。
アダルトチルドレンは自分を過小評価しやすい。 何か達成しても「これくらい出来て当然」と調子に乗らないよう自分を制する。出来ない事があると「皆は出来るのに…」と自分を責める。評価されても「上には上がいる」と自分を制する。 幼少期、褒められるより指摘される方が多いとそうなりやすい。
笑顔は、素敵。 だけど無理して笑うと、心が壊れていく。 気遣いは、大切。 だけど相手優先だと、自分がボロボロになる。 頑張るのは、必要。 だけど休まず頑張ると、いつか倒れてしまう。 どんなにいいことも無理すると続かない。 『ぼちぼち』くらいでいいんだよ。そうじゃなきゃ、持たないから。
遊びに行きたいけど、家にいたい。 一人になりたいけど、誰かに傍にいてほしい。 仲良くなりたいけど、自分のことを知られるのが怖い。 アダルトチルドレンは、両価性(1つの物事に相反する2つの感情を同時に抱く)が強く出やすい。 本人もどうしたらいいか分からず、大きなストレスを抱えてしまう。
「こんな風に考える自分は酷い人間では」と思うことがある。でも本当に酷い人は、そんな風に悩めない。 だから「実はそこまで酷くないのかも」と思って良いんだよ。 「自分は性格が悪いのでは」と思うことがある。でも本当に性格が悪い人はそもそも悩まない。 だから「あの人とは違う」と思って大丈夫
子どもの頃から甘えられず頼れず、他人を信じられないまま大人になると、大切な人との関係を自ら壊してしまいやすい。 自暴自棄になる、愛情を試す、わざと酷いことをするなど試し行動をとることも。 大切だからこそ失う怖さが膨らみ、「どうせ皆離れていくんだから、自分から離れてしまえ」と思う。
できるからやらなきゃと思うかもしれない。 でも実は、できるからって全部やらなくていい。 まだ頑張れるから、休んじゃいけないと思うかもしれない。 でも実は、まだ頑張れても休んでいい。 誰かや何かのために、つい「もっと」と頑張りすぎてしまう… そんな時こそ自分のためにちょっと一息を。
大人を信じられず頼れないような環境で育つと、一人で悩みを抱えこみやすい。 頼ることは迷惑、相談したら負担になる、頼っちゃいけない、相手が離れていくかも、裏切られるかも、どうせ理解されないし傷つくだけ、親でさえ分かってくれないのに…と警戒する。 実は、頼れないというより「頼らない」
アダルトチルドレンは「疲れたら休む」が苦手。 動けるうちは動いてしまう。動けなくなるまで休めない。少し休んで動けるようになったら、また動いてしまう。 それほど「休むこと」への罪悪感が強い。 子どもの頃から「常に何かを頑張る」のが日常だから、頑張っているという意識さえないことも多い。
アダルトチルドレンは、100の好きよりも1の嫌いが心に残りやすい。 親に愛されていなかったのでは、自分には価値がないのでは、必要とされていないのでは、ありのままの自分は受け入れてもらえないのでは…こういった心の不安が関係している。 だから自分らしくあるより、誰にも嫌われない方を選ぶ。
HSP+ACだと、人生ハードモードになりやすい。 何かを感じ共感する気質に、「○○しなきゃ」「○○しちゃダメ」という強制的な焦りが加わるから。過去の辛い経験を背負っていると、トラウマが加わり恐怖も生まれる。 でも周りはその葛藤に気がつかない。むしろ悩みがなさそうに見えていることが多い。
親からの連絡は、一瞬であなたを『非力な子ども』に引き戻す。 怖くなったり、反論できなかったり、苦しくなったり、断れなかったり…幼少期の精神状態が蘇る。 実家を出ていても、結婚していても、精神的に成熟していても、親と離れていても、距離をとっていても、そういうことは十分起こり得る。
「恩返ししろ」「親孝行しろ」「あなただけが頼りなのに…」と責められても従わなくていい。 「○○してあげたのに」という親にどれだけ尽くしても、満足しないし感謝しないし認めてはくれないから。 子供の頃にがんばって耐え続けたんだから、もう十分だよ。 これからはあなたの人生を生きていい。
ハラスメント加害者は「外から見た自分」のイメージを大切にしている。 だから攻撃するのは、妻(夫)や子ども、特定の人だけ。それも家など、周囲の目が届かないところでしか攻撃しない。 一歩外に出ると優しくて物静か、人当たりが良い、おとなしそう、優しそうという印象を与えることも多い。