1351
アダルトチルドレンは、人との距離感に悩む。
期待して傷ついた過去があると、自分からは近づかない。でも心を許すと一気に近づく。本当は誰かに受け入れてほしいという思いが溢れ、自分を曝け出しすぎて相手が離れてしまう事もある。見捨てられる不安や恐怖から、一方的に自ら関係を断つこともある。
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肩こりが酷い、首がガチガチ、食いしばりが酷い、頭痛もち…というACは多い。
常に何かを警戒し、心と体が緊張状態だから、朝起きた時に『既に疲れている』こともある。
子どもの頃からずっとそうだと「これが当たり前」「みんなそう」と思い込むが、実はそうではない。
本当は、体はもっと軽い。
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痛みや疲れは、「この人苦手!」「この場所に行きたくない…」「もう限界」というSOSサイン。
鳴り響く火災報知器を「うるさいから」と切ってしまうと家が全焼してしまうのと同じで、SOSを無視し続けると心身が壊れてしまう。
すぐ疲れる自分を責めず、「それほど疲れているんだ」と労わっていい。
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ストレス解消が苦手なアダルトチルドレンは多い。
子どもの頃に大人達の言うことに従い、理不尽でも納得しようと頑張りすぎると、辛さや苦しみに対する心が鈍くなってしまう。
心身反応が出たり動けなくなったり感情が爆発して、やっと限界だと気がつく。
決して自己管理が出来ていないわけではない。
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アダルトチルドレンと気がついた時。
「親と同じ子育てをしてしまうのでは」と怖くなることがある。だがそう気が付けたあなたなら、自分なりの方法を見つけられる。
「自分が傷ついたように、子供を傷つけたくない」と思うことがある。そう思える時点で、あなたが人を愛する能力には全く問題がない。
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・成功しても自信が持てない
・自分に価値がないように思う
誰でも一度は抱える悩みだが、ACの場合は「私なんて」が根っこに隠れている。だから考え続けてしまう。
理想的な環境で育った人は「考えすぎ」「真面目過ぎ」と一蹴するが、そうではない。
考えたくないのに、勝手に出てくるのだから。
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<ACが抱えやすい「いつもこうなる」の傾向>
■のびのび自由に楽しめない
例:仕事が全部終わるまでは楽しんじゃいけない、成功するまでは遊んじゃダメ(無理しすぎる)
■良い+悪いが1セット
例:楽しいことの後には、きっと嫌なことが起こる
■あと一歩なのに…
例:なぜか途中でやめたくなる
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普段穏やかだが、ちょっとしたきっかけで攻撃的になってしまう人がいる。
子どもの頃から、自分を抑え込んでいる人に多い。
多くの場合そこに相手を傷つける意図はなく、防御の為にとっさに攻撃してしまう。
周囲の人間から無神経に干渉・詮索されたり、自分の内面を知られることに恐怖が出やすい。
1361
幼少期に親に否定されたり褒められたことのない部分は、誉め言葉として受け取りにくい。
「トロい」「グズ」「早く」「遅い」と怒られたことが多いと、「丁寧だね」と褒められて喜べない。遠回しに遅いと指摘されているように感じたりする。
褒められて喜べないのは、性格のせいではない事が多い。
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アダルトチルドレンは、自分には価値がないと感じる『無価値観』を抱えやすい。誰かに認めてもらう為、足りない価値を何かで補わなければと思う(補償行為)。
「生きていていい」「ここにいていい」と実感する為でもあるから、疲れてもしんどくても「やらなきゃ」と自分を追い込んでしまいやすい。
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酷い虐待で育った人や毒親育ちの人の話を見聞きして、「私はまだマシだ…」と思うことがあるかもしれない。
でも「こんなことで」「これくらいで」なんて思う必要はない。
暴力がなくても、普通の生活をさせてもらっていても、その人なりに愛してくれていても、心が傷つくことはあるのだから。
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あなたに出来るの?、また失敗するわよ、ほーら、どうせ無理、こっちの方が良いと思うけど…
幼い頃に言われ続けた言葉が、無意識下で大人になったあなたを支配することがある。
調子のいい時よりも、失敗したり落ち込んだり不安になった時に出てきやすい。
「いい歳して…」と思う必要は全くない。
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しんどい時こそ明るく振舞い、疲れて限界でも平気なふりをして、自分の状態を周囲に見せないようにする。
子どもの頃から頑張ってきた人ほど、無意識にそうしてしまう。
心配かけないよう、迷惑かけないよう、弱いと思われないよう、つけこまれないよう、本当の自分を隠すことで守ってきたから。
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親の過干渉によって、生きづらさを抱える人が増えている。
子どもは「自分のせい」と思いがちだが、実はそうではない。
多くの場合は夫婦関係がうまくいっていない。父親が母親への関心を失っている。だから母親はその孤独感を埋めるために、優しい子どもに干渉しすぎてしまう。失うのが怖い。
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誰のおかげで生活できている、育ててやったぶん恩を返せ、親孝行しろ…
このように言われ続けると、親に逆らうこと、自由に生きることに罪悪感を持ちやすい。怒りや憎しみを持つこともあれば、「生きていてごめんなさい」と申し訳なさを感じることもある。
どちらにしても、そんな自分がとても苦しい。
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結婚に希望が持てない、と悩むアダルトチルドレンは多い。
親の夫婦仲が良くない場合、幸せより不安が膨らみやすい。子どもが初めに学ぶ男女関係の在り方は両親だから。同じ思いをさせたくない、と子どもを持つことを躊躇うこともある
祖父母の愚痴を頻繁に聞かされている場合も同様の影響を受ける。
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「失敗したくない」というのは自然な感情。わざわざ失敗したい人はいない。
だがACの場合、過去に責められたり怒られたりした経験が心を傷つけ続け、「絶対に失敗できない」と脅迫に近い感覚を抱きやすい。行動しない方がマシと思うほど強力に縛られる。
行動できないのは、性格のせいとは限らない。
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誰でも自分の好きな所、嫌いな所がある。
アダルトチルドレンは「嫌いな所を直さなきゃ」と頑張りすぎる。それは素敵なことだが、悪い所ばかり気にして、良いところは全く見ない人が多い。誰かに褒められても、認められない。
幼少期に「ありのままの自分」を褒められなかった場合にそうなりやすい。
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「あんたが鬱になるわけない!」と親しい人から言われることがある。
一番味方になってほしい人に突き放されてしまう。
「甘えるな」と怒られることもある。甘えられずに一人で走り続けたから、鬱になったというのに。
「かまってほしいだけ」と呆れられることもある。そんなわけないにもかかわらず。
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