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パートナーに尽くしすぎてしまい、疲弊する人が増えている。
子どもの頃、親の機嫌に左右されてきた人に多い。
尽くすことで相手は満足してくれるかもしれないが、これでは「自分が愛されている」という実感がもてない。
自分だけが相手を喜ばせているように感じ、「私ばかり」と不満が募る。
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限界まで頑張り続ける人がいる。
正しくは、限界のボーダーラインが分からない。頑張ることばかり求められ、休む事が許されない環境がそうさせる。
だから伸びきったゴムが切れるように、水がコップから溢れるように突然限界がくる。限界がきて動けなくなってやっと、強制的に休むことが出来る。
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誰かがコソコソしていると、「自分の悪口を言っている」と感じることがある。
子どもの頃、認められるより否定されることが多いとそうなりやすい。
「そんなことない」「自意識過剰」「気にしすぎ」と言われることもあるが、そうではない。本人も気にしたくない。
過去の影響で不安が膨らんでしまう。
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HSP気質があると、色々なものを感じ取りやすい。
でも、何を感じ、どう受け取り、どう行動するかは一人一人違う。
アダルトチルドレンの場合、この気質が負担になりやすい。
分かるから「しなきゃ」が強くなる。察するから「しちゃダメ」も強くなる。気質を活かすよりも、気質に苦しめられてしまう。
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「真面目だね」と褒められても、「それしか取り柄がないって事?」「嫌み?」と思う人がいる。
親切から「もっと休んだら?」と言われて、休めないことを責められているように感じる人もいる。
幼少期に批判されてばかりいると「批判される前提」で聞いてしまいやすい。だから人間関係が複雑になる。
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依存されることもあれば、依存することもある。
ACは共依存の苦しみを知っているから、依存を極度に警戒する。
でも、相互依存というものもある。どちらか一方だけ頑張るのではなく、相互に弱さを見せて頼れる関係。お互い支えあえる関係。
依存=ダメ、と一人で頑張りすぎなくていいんだよ。
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アダルトチルドレンだと気がついていないACは、自分を責める。
生きにくいのは自分のせい、人を信じられないのは性格のせい、病気や体調不良は管理不足、もっと心が広ければ、強ければ違ったのにと。
頑張っても変われないのは努力が足りないからではない。
原因があなたではなく家庭環境だったから。
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平気と「無理」のラインが分からないと悩む人が増えている。
頑張るのは素敵だが、頑張りすぎてしまう。
親に認めてもらえなかったのに、ほどほどで他人が認めてくれるわけがないと思う。全力で努力してきた人ほど「ほどほど」が分からず疲弊する。
頑張り続けてきた人は、休むのも怖くなる。
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親の機嫌に左右された人は、大人になってもその影響に苦しむ。同じように他人の機嫌にも左右されやすい。
機嫌がいい時には優しくされ、機嫌が悪い時には否定されてきたから、どれが本当の親なのか分からない。恨むことも嫌いになることも出来ず、かといって心から信頼することも出来ない。
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褒められなかったり、否定されてばかりいたり、他の兄弟姉妹より大切にされていないと感じたことがきっかけで、『無価値観』は生まれる。
「本当は男の子がほしかった」「産もうか悩んだ」「あなたのせいで…」など何十年も前に家族から言われた言葉が、心に深い傷を残すことは珍しくない。
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過去に否定されることの多かった人ほど、強くなければダメ、しっかりしないとダメだと自分を追い込む。人に助けを求める事は弱さであり、弱い人間は世の中で生きていけないと精神的強さを求める。
人を信じられない場合、断られたり見返りを求められることを警戒し「自分でやった方が良い」と考える。
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相手に悪気がなくても、心が傷つくことがある。
そういう人なのだと理解したとしても、嫌なものは嫌だし、苦手なものは苦手でいい。
相手に何か事情があったとしても、どうしても許せないこともある。
そう思う自分を責めたり、落ち込んだりしなくていい。
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親に管理され過ぎていたり、「ああしなさい」「こうしなさい」と親の言うことが絶対の環境で育つと、人生が戦いになりやすい。
親から支配され過ぎている場合、他人から受ける「支配に似たもの」に敏感に反応する。他人からの指摘が極端に嫌いになる。常に誰かと、頭の中で他人と戦うようになる。
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「あなたが変われば、相手も変わる」と、言われることがある。
「相手が変わらないのは、私の努力が足りないからだ」と、自分を追い詰め落ち込んでしまう人もいる。
でも、違う。
相手が変わらないのは、相手の問題。大人同士の関係において、あなたにはそこまでの責任はないのですよ。
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理想的な環境で育つと、「何があってもあなたを守る。もし皆が敵になっても、私は味方」というメッセージを親から受け取る。直接口で言うだけでなく態度から子どもは察し、安心感を覚える。
だがACは、親から真逆の物を受け取ってきた。
守ってもらうどころか、精神的に追い込まれている人も多い。
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<アダルトチルドレンが抱えやすい悩み>
・相手の機嫌を常に伺う
・他人の機嫌に不安・恐怖を感じる
・相手を信じきれない
・滅多に頼れない
・ふいに一方的に関係を断つ
・尽くしすぎ、反対に束縛しすぎ
・相手との距離感が分からない
・嫌われないために神経をすり減らす
・自分の気持ちを言えない
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アダルトチルドレンの苦しみから抜け出すためには、幼少期の親からの影響をなくすことが必要になる。
実在する親は、年を重ねる事で影響力が低下することが多いが、幼少期にインプットされた親の影響は年々その力が増大していく。
これが「なぜか意見を言えない」「なぜか気を遣う」に繋がる。
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アダルトチルドレンは、過去の影響から「不全感」を抱えやすい。
生きがいや目標、何をしても達成感がなかったり、自分が何をしたいのか、どうしたいのか、自分の感情がよく分からないこともある。
「努力が足りない」から「こんな性格だから」と自分を責めてしまうが、実は違う。
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