「愛されていないかも」「どうせ分かってもらえない」など心に深い傷を負っていると、誰かに見捨てらえる不安を常に抱えやすい。 自分の気持ちや欲求よりも、「客観的に見て正しいかどうか」「何ならしても批判されないだろうか」ということを重視するようになるため、イライラや不満が蓄積される。
辛さを誰かに打ち明けた時。 「それくらいで」と理解されないことがある。 だが、「あなたの悩みがたいしたことがない」ということではない。 相手が、あなたほど辛い経験をしていないだけなのかもしれない。わからないだけなのかもしれない。 だから「これくらいで」と自分を責める必要は全くない。
優しさをあなたの「スキル」だと思ってみる。 性格ではなくて、「優しさ」という武器だと思ってみる。 誰にいつ使うかは、あなたが決めていい。 あなたの優しさを利用する人もいるから、皆に優しくできなくていいし、しなくていい。 わざわざイジワルをしなければ、合格ラインだと思って良い。
親が、自分の子を「自分の作品」にしてしまうことがある。 多くの場合は無意識にそうなっている。 自分の作品だから、思い通りにいかなかったり、言うことを聞かないと腹が立つし、「子の評価=自分の評価」だから過干渉に関わろうとする。 優しく責任感のある子ほど、親に振り回されてしまう。
親から頻繁にかけられた言葉は、馴染みがある言葉となる。 ダメだと言われて育てば、「ダメ」を証明する言葉ばかり受け止めてしまう。褒められてもスルーしてしまう。 よく目にしていた親の態度は、馴染みのある態度になる。 他人の不機嫌さに敏感な人の場合、親がいつも不機嫌だったケースが多い。
恋人、家族、社内の人間関係… 逃げられない状況で理不尽な攻撃を受け続けると、思考が停止する。 まともに考えていたら頭が混乱しておかしくなってしまうから、心を守るために思考を鈍らせる。痛みを感じないよう、心を麻痺させる。 いつの間にか、「自分がおかしいのでは」と思い込まされてしまう。
良かれと思って手伝ったら「余計なことをするな」と怒られ、言われたら手伝おうと思ったら「言われないと動けないのか」「言われる前にやれ」と怒られ、手伝うのをやめても怒られてしまう・・・。 過去にこのようなことが積み重なると、自分の意思で動けなくなる。 動くのが怖くなってしまう。
誰かに依存しすぎてしまう、と悩むことがある。 だが、依存をやめなきゃと思うと、脳の性質上ますます依存してしまう。ダイエット中に食べたくなったり、禁煙中に吸いたくなるのと同じように。 依存がダメと思わず、依存先を増やすといい。 そうすることで1カ所あたりの依存や負担は少なくなる。
「考えすぎてしまう」と悩む人が増えている。 決してダメなことではないのだが、周囲から理解されなかったり、本人も疲れてしまうから悩む。 子どもの頃、何かと禁止事項が多かった人に多い。 親は「それはダメ」と言うだけでどうすればいいのかを教えてもらえず、自分で考えるしかなかった子に多い。
分かってもらえないと悲しいし、頑張ってもうまくいかないと悔しくなるよね。 でも、イライラしたり怒ってしまった自分を責めないでおこう。 「前はもっと笑えたのに」「もっと優しく出来たのに」と落ち込む時は、疲れがたまったサイン。 なかなか休めないあなたに、体が教えてくれているのかも。
親のことは好きだが、心の底では「苦手」「嫌い」ということもある。 だが、子どもの頃は一緒に生活せざるをえない。 だから「苦手」「嫌い」を感じるセンサーを鈍らせ、麻痺させ、壊してしまうことがある。そうしなければ、毎日苦しすぎるから。 これは、大人になった時の人間関係にも影響を与える。
嫌いな人や辛い環境から、やっと離れて自由になれたというのに、「なぜか心が晴れない」「今も苦しい」と悩むことがある。 前に進めていないようで不安になるかもしれないが、これは1つの前進。 離れてやっと、自分の本音が出てきたのかもしれない。 我慢した気持ちが、出てきているのかもしれない。
アダルトチルドレンという言葉は、親を責めたり、過去の子育てを批判するものではない。誰かのせいにしたり、犯人探しをするのが目的ではない。 これまで「自分のせいだ」「自分を変えなきゃ」と自分を責めて追い込んできたあなたが、『実は自分のせいではなかった』ことを知り、前に進むためのもの。
察するのが得意な人がいる。 その一方で、察してくれる人を利用するのが上手い人もいる。 相手のスキルを利用して、思わせぶりな態度をとる。自分から頼まずして、「頼んでいないのに勝手にやってくれた」状況を作るのが上手い。 その結果、察するのが得意な人ばかりに負担がかかってしまう。
子どもの頃からずっと、「しっかりしなきゃ」「ちゃんとしなきゃ」「がんばらなきゃ」と思って生きてきた人ほど、自分の気持ちが分からなくなる。 怖い、不安、嫌、辛い、助けてほしい、甘えたい、一緒にいて、寂しい…… 本当の気持ちを言えなかった期間が長いほど、何が本音か分からなくなる。
辛い気持ち、苦しみ、うまく言葉にできない生きづらさ、しんどさ… 勇気をもって相談した時に、「あなたも悪かったんじゃない?」「あなたにも何か原因があるんじゃない?」と言われることがある。 だが、その人は苦しみの全てを知らない。その人が理解できなかっただけで、あなたは悪くない。
「もういい年なのに」 「お母さんなのに」 「女(男)なのに」 …なんて口出しする人の言うことは聞かなくていいし、落ち込んだり悩んだりしなくていい。 「○○」なんてその人の価値観、その人の普通でしかないから。 色んな肩書があるけれど、あなたはあなた。誰にも決めさせなくていい。
「なぜ私だけがこんな目に遭うんだろう」 「どうしてこんなにうまくいかないんだろう」 このように思うことがある。 今感じている生きづらさがあまりにも大きい場合は、「過去の辛いできごと」と重なっている可能性がある。 過去の辛い経験と目の前の出来事が重なると、苦しみが膨らみやすい。
誰かの言った何気ない一言が、頭から離れないことがある。 考えすぎだ、と言われ落ち込むことがあるかもしれない。 考えている自分がダメに思えるかもしれないが、そうではない。 あなたにとって考えるべきことが起こっているのだから、考えすぎではない。 一番大事なのは、自分を否定しないこと。
1人でいることだけが、孤独とは限らない。 会社や学校にいても、家族と一緒でも、恋人や友達と一緒でも、孤独を感じることはある。 自分が「その場所」で必要とされ、「その場所」に所属しているという感覚がもてないと孤独を感じやすい。 孤独だと感じるストレスは、心身の不調にも影響を与える。
幼少期の影響は、大人になって顕著に表れる。 親の顔色を窺ってきた人は、周囲の顔色を敏感に窺うようになる。 親を怒らせないようにしてきた人は、周囲を怒らせないようとにかく気を遣う。 親を喜ばせようとしてきた人は、何よりも周囲を喜ばせる事を大切にする。 過去は無意識に影響を与え続ける。
「なんとなく苦手」「なんか嫌」という直感は、信じた方がいい。 「なんとなく」「なんか」という感覚的な反応には、過去の経験が関係しているケースも多い。あなたを傷つけた「何か」「誰か」と重なるようなものがあるのかもしれない。 直感的に近づかない方がいい、危険だと判断することがある。
性格は案外、環境や一緒にいる人で変わるんですよ。 大好きなものに囲まれると、ワクワクする。 苦手な人といると、五感フル稼働で警戒するから疲れる。 あなたは誰と、どんな場所にいる時の自分が好きですか?楽ですか? どちらも分からない時は「こんな自分嫌い!」と思う場所を減らしてみてね。
大人になって、親へのイライラや不満が爆発することがある。 子どもの頃に反抗期がなかった人の場合は、「遅れて反抗期がやってきた」と思っていい。 決して、あなたの性格が悪い方に変わってしまったわけではない。 やっと気づいて、やっと自分の気持ちを認められるようになっただけ。これは前進。
誰かから、自分を否定されることがある。 「頑固だ」と言われれば、そんな自分を直さなきゃと思うかもしれない。 だが、直さなきゃいけないわけではない。 相手があなたを否定したのは、自分と違うから。 その相手が理想の相手ではないなら、落ち込むどころか「あの人とは違う」とホッとしていい。