断われない、他人優先、人との距離感に悩む… ACと、そうではない人が抱える悩みは同じものが多い。 でもその傷の深さが全然違う。 ありのままの自分を受け止めてもらう時期に親を受け止め、自分を大切にすべき時期に親を優先し、「与えられるはずのものを自分で身に着けていく」過程は相当疲弊する。
相手の反応が気になる人ほど、ふいの誘いに焦る。 「あとで電話していい?」と言われると、「あとでっていつ…?」と思う。ハッキリ時間を伝えられぬまま、モヤモヤと何時間も待つこともある。 「今度暇?」と聞かれ、暇と正直に答えたら断れないな…何なら傷つけず断れるか…と思考をフル回転させる。
<アダルトチルドレンが抱えやすい心の状態> ・褒められて戸惑う(嫌悪、疑い、喜べない) ・~べき思考 ・深読みする(言葉の裏を読む) ・白黒思考 ・ポジティブな言葉への拒否反応(ありのまま、自分を大切になど) ・どうせ私は…と卑屈になる ・人との距離感に悩む(依存、急に関係を断つ)
<自己肯定感が低くなる要因> 1.生まれつきの気質 HSPだと罪悪感、孤独感、マイナス感情が出やすい 2.幼少期の親との関係 褒められ励まされるより、一方的な指示や人格否定が多かった場合「無価値観」が出やすい 3.トラウマ体験 不安と恐怖に押しつぶされ、自信を失い、感情が乱れやすい
人の役に立とうと思えたり、誰かを喜ばせたいと思えるのは、素晴らしいこと。 だが、「役に立たなきゃ」「喜ばせたい」があまりに強くなると、あなたを苦しめてしまう。 「私ばかりやってる」と不満が出てきた時は、頑張り過ぎのサイン。自分の時間や体力を犠牲にして、頑張りすぎている可能性がある。
HSP気質+ACだと、「私ばっかりやってる!」とイライラしやすい。察する能力の高さから、細かいことに気がつき先回りできてしまうからこその悩み。 子どもの頃から人に頼らず頑張ってきたタイプは「私がやらなきゃ」と背負いすぎる。みんなを笑顔にしてきたタイプは「やってあげたい」が強く出やすい。
育ててくれた事に感謝しているが、親が苦手・嫌いという人もいる。親のことが好きだけど、自分を理解してくれないから一緒にいると辛いという人もいる。地雷を踏まないよう気を遣うから疲れると感じる人もいる。 色々あるが、アダルトチルドレンの共通点は「家庭が心休まる場所ではない」ということ。
親は、子どもが望むことをしてあげたい、意思を尊重したい、ありのままを認めてあげたいと思う。完璧にできないとしても、『そうしたい』という気持ちを持っている。 だがACの親は、あれをしてほしい、これをしてほしい、ありのままの私を認めてほしいと思っている。子どもから与えてもらおうとする。
ACは親から、「1+1=3」と教えられているようなもの。 それが正しいと教え込まれる。だから頑張っても、答えが合わない。むしろそもそも間違った式を使うから、頑張るほどズレは大きくなる。 頑張ってもうまくいかないのは、あなたの努力が足りないせいでも、性格のせいでもないのかもしれない。
誰でも世間体は気にする。 だが『世間体を気にしすぎる親』をもつ人は、周囲の目が気になりすぎて疲れてしまう。 親の顔色を窺い、好きなのに「嫌い」、欲しいのに「いらない」、したいのに「興味がない」と言わざるを得なかったことが影響する。自分に嘘をついているようで、心が少しずつすり減る。
ACの中には、「自分の名前が嫌い」という人もいる。 そもそもこの感覚を理解してもらえないことが多く、中には「せっかく親がつけてくれたのに」と非難されることもある。 でも嫌いだと思ってしまう理由が、あなたにはちゃんとある。あなたはおかしくないし、自分を責める必要も全くない。
「死ぬこと以外かすり傷」なんて言うけれど、その「かすり傷」が苦しいんだよ。かすり傷は、何回も続けば深い傷になるんだから。 だから「こんなことで悩むなんて」「みんなもっと頑張ってる」なんて、自分を責めて追い詰めないで。 あなたは生きている。 それだけでもう十分、頑張ってるんだよ。
恋人や友達に「親に似たパートナー」を選んで苦労することがある。 親への対応力を磨いてきたからそのような人達から好意をよせられやすく、仲良くなりやすい。 次第に一緒にいることに苦しさや息苦しさを感じるようになる場合は、「親の苦手な性格・しぐさ」が相手に共通していることが多い。
考え方、感じ方、性格、選ぶもの…その全てで「間違っていないかな」と不安になる人がいる。 過去、大人達に否定された言葉を答え合わせをするかのように、誰かの否定的な言葉を受け入れて「ああやっぱり」「私なんて」と落ち込む。 過去の影響で、自信を失うような言葉ばかり無意識に集めてしまう。
苦手な音(ため息・舌打ち・大きな物音)を出し続けられたり、「皆あなたを嫌っている」と嘘を吹き込んだり、「普通じゃない」「あなたはおかしい」という否定的な言葉を浴びせ続ける行為が精神的DVの一種『ガスライティング』 こんな事を日常的に受けていたら、どんな強い人も心が壊れてしまう。
「こうあるべき」が多ければ多いほど、それを守っていない周囲にイライラする。 できていない自分を責めて、頑張っても認めてもらえない現実に苦しくなる。 子どもの頃、親や親戚、周囲の大人から植え付けられた「こうあるべき」という言葉が、大人になった今のあなたを苦しめているのかもしれない。
限界が来た時。 「もっと早く言ってくれれば」「何故言わなかったの」と責められることがある。言わなかったあなたが、まるで悪いかのように。 でも違う。 言っても意味がないと思わせる環境だっただけ。心身が追い詰められると心が麻痺する。 言わなかったのではなく、その環境では「言えなかった」
明日、1か月後、1年後…先のことを考えるほど人は不安になる。それは未来が「分からない」から。 脳は、分からないことに不安を感じやすい。だから不安が恐怖を呼び、ネガティブな未来を想像させる。 大丈夫。あなたが考えすぎというわけじゃないからね。 まずは「今」どう過ごすかだけ考えよう。
ACは、条件付きの愛情を与えられて育つ。 ○○出来たらいい子だけど、出来ないならダメなど。 だから「○○出来た時の自分は好き」と思えるが、結果を出せない自分は生きている価値がないと思う事もある。 休んだ後は頑張らなきゃいけないなど、「○○したら××」という条件付きのルールが多くなる。
アダルトチルドレンと気がついた時。 「親と同じ子育てをしているのでは」と怖くなることがある。だがそう気が付けたあなたなら、自分なりの方法を見つけられる。 「自分が傷ついたように、子どもを傷つけたくない」と思うことがある。そう思える時点で、あなたが人を愛する能力には全く問題がない。
他人からの愚痴に苦しむアダルトチルドレンは、多い。 長年、親で磨いた聞き上手&共感力&対応力が発揮され、厄介な相手に依存されやすい。「相手を否定しない(できない)」優しさにつけこまれ、苦労する。 終わりのない要求に応じているうちに、次第に自分の心や体が疲弊して限界が来てしまう。
「ありのままの自分」を受け入れてもらえない場合に、自責する人もいれば、他責する人(結果的に自責しやすい)もいる。 認めてもらうため必死に頑張る人もいるし、真逆の人もいる。 味方が1人もいない場合、自分の人生を「壊す」ことを繰り返しやすい。頑張っても無意味という思いに押しつぶされる。
朝起きられないのも、落ち込むのも、上手くいかないのも、頭痛が辛いのも、やる気が出ないのも、まだ『準備期間』だからと思えばいい。 「自分なんて」「前は出来たのに」なんて責めても、ますます心が疲れますから。 頑張れない時は休みましょ。とことん休んだら、動きたくなるかもしれないですよ。
親から無条件に愛された記憶がないことがある。 親の期待に応えようとしたり、役に立とうとして生きてきた人に多い。 大人になった時、「他人に必要とされる人間でなくてはいけない」という強迫観念をもつこともある。 生きるには条件が必要だと感じ、今のままの自分ではいけないと思い詰めやすい。
親に遠慮して生きてきたACが、大人になって人間関係を自ら壊し後悔することがある。 相手を好きで理解したいし、大切にしてずっと一緒にいたいのに、感情的に攻撃してしまい自己嫌悪に陥る。 「好き」の言葉を信じられず、愛が分からず苦しみ、大切な存在がいつか自分から去っていく恐怖を感じる。