601
育ててくれた事に感謝しているが、親が苦手・嫌いという人もいる。親に気を遣ってしまって、疲れるという人もいる。親のことが好きだけど、自分を理解してくれないから一緒にいると辛いという人もいる。
色々あるが、アダルトチルドレンの共通点は「家庭が心休まる場所ではない」ということ。
602
親子だから分かり合える。
親は子を愛するもの。
話し合えばわかる。
このように世の中が作り出した「当たりまえ(だと思わせる)」というレッテルが人を苦しめることがある。
現実には、話し合っても分かり合えない人はいる。
愛せないこともあるし、思ったように愛してもらえないこともある。
603
実力がない、経験もない、これといって自慢できるものもない、趣味もない、運もない…。
「自分には何もない」と感じ、焦ったり落ち込んだりする人が増えている。
「自信をもって!」「もっとポジティブに考えたら?」という周囲からの一見前向きな言葉に責められ、追い込まれ、傷つけられてしまう。
604
元気な時は「今」に集中しやすい。
調子が良い時は「未来」にも希望が持てる。
だが、疲れていると「過去」の存在が大きくなる。
過去への後悔、苛立ちや悔しさで頭の中が埋め尽くされてしまう。
嫌な過去ばかり思い出すなら、疲れが溜まっているのかもしれない。我慢や無理が相当溜まっているサイン
605
606
朝起きて「今日も生きてる。幸せ!」と感謝する人がいる。
ACの場合、「また朝がきた…」と朝から辛い気持ちで包まれやすい。
「20年後は○○する!」と未来に希望を持つ人がいる。
ACの場合、「あと20年も生きなきゃいけないのか…」と絶望しやすい。
家庭環境という土台はそれほど大きな差を生む。
607
『何かするときに最悪のパターン』を想定する人がいる。
先回りしないと怒られるような環境だったり、過去に信じて裏切られたり、ガッカリした経験があるとそうなりやすい。
ネガティブでも、神経質でも、考えすぎなのでもない。
「最悪の事態」を経験しているからこそ、心を守るために警戒する。
608
可愛くない、気持ち悪い、デブ…
幼少期に容姿を否定された子どもは、大人になってもその影響に苦しむ。
誰かに容姿を褒められても信じられず、素直に喜べない。そんな訳ないと嫌な気分になることもある。
痩せてもオシャレしても、ふとした時に怖くなる。嫌な言葉がラベルのように貼りついてしまう。
609
欲しいものではなく大人の与えたいものを与えられ、「出来るよ!」の代わりに「あなたに出来るの?」と不安を煽られ、自分なりに決断しても「こっちの方が良い」と否定され、自分で成し遂げるチャンスを奪われてしまうことがある。
すると自分らしさを見失う。
次第に自分で決断することが怖くなる。
610
アダルトチルドレン+HSP気質だと、人がいるだけで緊張しやすい。
周囲の空気を読むセンサーが勝手に作動し、警戒から緊張状態になり全身に力が入る。
それが家に帰ると一気に解放され、ドッと疲れが出る。
何でこんなに疲れるのかと落ち込むが、「疲れてしまうようなタスクをこなした」と思って良い。
611
他人の気持ちには敏感だが、自分の気持ちには鈍感なことがある。
我慢したり頑張るのが当たり前だと、これくらい平気と思ってしまう。愚痴や暴言が多い環境だと心をマヒさせる事もある。
一緒にいると苦しくなる人がいるなら、あなたの心が傷付けられているサイン。
相手がいい人かどうかも関係ない。
612
褒められてもプレッシャーに感じたり疑ったり、好かれていても信じ切れなかったり、大切にされているのに不安になったり、そのままのあなたでいいと言われても「そんなわけない」と拒否してしまうことがある。
子どもの頃、親に対して抱いていた気持ちが、大人になったあなたの人間関係を邪魔する。
613
誰かに対して急にイライラが溢れてきたり、怒りが爆発しそうになることがある。そんな自分に戸惑い「こんな風に思うのを止めたい」と思うかもしれない。
でもこれまで「私のせい」「もう消えたい」と自分だけ責めていたあなたが怒りを出せるようになったなら、それは良いこと。健全な反応なのですよ。
614
毒親、モラハラ、パワハラをする人達は「誰から見ても酷い人」なのではない。それどころか、いい人に見えることも多い。だから被害者の訴えが周囲に理解されない。
彼らは怒りをぶつけていい相手と、ぶつけない方が良い相手を選んでいる。彼らが怒りをぶつけるのは『自分を攻撃しない優しい人』だけ。
615
人に頼るのが苦手な人がいる。
怒られたくない、迷惑をかけたくない、どう声をかけていいか分からない、ちゃんと伝わるか不安、使えない奴って思われたくない、頼ったら自分も助けなきゃいけない…色々な理由がある。
頼れないのがダメではない。だが頼りたいのに頼れないなら、過去が関係している。
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遊びに行きたいけど、家にいたい。
一人になりたいけど、誰かに傍にいてほしい。
仲良くなりたいけど、自分のことを知られるのが怖い。
アダルトチルドレンは、両価性(1つの物事に相反する2つの感情を同時に抱く)が強く出やすい。
本人もどうしたらいいか分からず、大きなストレスを抱えてしまう。
618
誰かの何気ない言葉に、深く傷つくことがある。
その場ではスルーしたものの、後になって腹が立ったり、言葉の意味を深読みしてしまうこともある。
生まれながらの性質のこともあれば、家庭環境の影響で「察しすぎてしまう」こともある。
共通点は、その場で相手を攻撃しない優しい人だということ。
619
暴力やネグレクト、酷い言葉を浴びせられた人だけがアダルトチルドレンになるのではない。家庭内がいつもピリピリしていたり、親の態度から「愛されていない」「私なんていなくてもいいんだ」と感じ取る場合も同様の傷を負う。
まだマシ、もっと酷い人がいる、これくらいで…と思う必要は全くない。
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「人目が気になりすぎる」人がいる。
相手にどう思われているか、嫌われていないか、周囲から浮いていないか、何が正解なのか…考えすぎて分からなくなってしまうほど悩む。
常に思考フル回転状態の為、寝ても疲れがとり切れない。
子どもの頃、「手のかからない良い子」と言われていた人に多い傾向。
622
こんな自分は嫌なのに、変えられない。
生き方を変えたいのに、うまくいかない。
もっとラクに生きたいのに、どうしたらいいかわからない。
子ども時代に「自分」を抑え込んだ人ほど、大人になっても自分を強く抑え込んでしまう。怒りや恨み、悲しみにはまって、そんな自分にますます苦しんでしまう。
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酷い虐待で育った人や苦労した人の話を見聞きして、「私はまだマシだ…」と思うことがあるかもしれない。
でも「こんなことで」「これくらいで」なんて思う必要はない。
暴力がなくても、普通の生活をさせてもらっていても、その人なりに愛してくれていても、心が傷つくことはあるのだから。
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ACは、大切な人との関係を自分から壊すことがある。
好きなのに傷つけたり酷い部分を見せて、試し行動をとる。不安から、関係を自ら壊して「ほら。こんな私なんて好きになる人はいない」と妙に納得することもある。
でも本当はそんな部分も含めて受け入れてほしい。だけど、受け入れられるのも怖い。
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ピリピリした空気が苦手な人ほど、みんなが満足する方法を探す。そのために五感・記憶力を総動員してベストを探し求める。
2人なら自分が我慢すればいいが、複数人となると辛い。一方を満足させると、もう一方に不満が出てしまうから。
皆が満足する陰で、自分一人が疲れ果ててしまうことになる。