「親友がいない」、と悩むアダルトチルドレンは多い。 本当の自分を否定される辛さを知っているから、傷つかない為に距離をとる。何でも話せる親友が欲しいと願っているからこそ、距離を縮めるのが怖い。 家族でさえ自分を理解してくれないのに、他人が分かってくれるわけないと思っていることもある
秘密や隠し事があまりに多い家庭で育つと、「私は普通の人と違う」と感じやすい。 その影響で恥の意識が強くなり、自分を主張することに抵抗を持つ。本当の自分を知られるのが怖い。相手がどう思うのか分からないから。 つかなくてもいい嘘をついてしまったり、そんな自分が嫌になることもある。
誰にでも小さくて無力な時期がある。 この時期に「生きているだけで愛される」という経験を積むのか、「親の意に沿わなければ愛されない」「ちゃんと出来ないと怒られる」という経験を積むのかでは、心の土台が全然違う。 どんな自分にも価値があると思えるかどうかの差は、考え方や性格だけではない。
<自己肯定感が低くなる要因> 1.生まれつきの気質 HSPだと罪悪感・孤独感・マイナス感情が出やすい 2.幼少期の親との関係 褒められ励まされるより、一方的な指示や人格否定が多かった場合「無価値観」が出やすい 3.トラウマ体験 不安と恐怖に押しつぶされ、自信を失い、感情が乱れやすい
「毒親というほどではないのですが...」という相談が増えている。 普通の生活をさせてもらい、学校に行かせてもらい、物も与えてもらい、楽しい思い出もある。 だからこそ自分の本音と、親への罪悪感の間で苦しむ。 過干渉という手の込んだ束縛の形は、その子の「自分らしさ」を覆い隠してしまう。
子どもの頃、親に「急かされた」感覚を持つ人がいる。 親に「待ってもらえなかった」感覚を持つ場合、大人になって他人を待たせることに強い恐怖や不安を感じる。 目の前の人に「早く」と言われていないのに、過去に親に言われた「早くしなさい!」が心の中で再生されて、無意識に焦りが出る。
親なりに愛してくれていたはずなのに、自己肯定感が低いと悩む人が増えている。 その多くは、幼少期に自分を抑え込んでいる。 してほしくない事をしてもらっても「嬉しくない」とは言えず、喜んであげるような優しい子に多い。 本音を言えば傷つけ嫌われるのでは…という不安を抱えたまま大人になる。
他人から、「過去は忘れて前に進むべき」と言われて悩み苦しむことがある。 許せない自分は冷たい、酷い人なのではないかと思うこともある。 でも他人は、あなたが見たもの・感じたもの・耐えたものを全て知らない。 だからこそあなたがまず許すべきは、「誰かを許せない」と思う自分自身でいい。
生まれた時から「親が嫌い」「親が苦手」という人はいない。 頑張っても認めてもらえなかったり、自分のせいで親が不幸になったのではと感じたり、顔色をうかがったり、空気を読んだり、子どもなりに家族仲良くできるように頑張ったりしているうちに、『我慢』が積み重なってしんどくなっていく。
本来子どもは成長過程で自分で好き嫌いを決め、自分らしさを知り、育てていく。 だが、それが許されなかった人もいる。 ありのままの自分を出すべき時期に「ありのままの親」と「親の好き嫌い」を受け入れなければいけなかった。 好き嫌いや気持ちを伝えることが「ワガママ」と言われることもある。
幼少期、否定されることの多かった子どもは「どこまでが親の許容範囲なのか」「何なら叱られないか」必死に探すようになる。 大人になってもこのクセは残る。 自分が何をしたいのかより「相手の求める正解」を探す。 過去、抑えてきたものがあまりに多い場合は「自分がしたい事」さえ分からなくなる。
「死ぬこと以外かすり傷」なんて言うけれど、かすり傷は、何回も続けば深い傷になる。誰かにとって「かすり傷」でも、あなたにとっては致命傷かもしれない。 だから「こんなことで悩むなんて」「皆も頑張ってる」なんて、自分を責めて追い詰めないで。 あなたはもう十分、頑張ってるんだよ。
やっと自分を受け止めてくれる人に出会えたのに、自ら関係を壊して後悔することがある。 ACの場合「こんないい人が私を好きなわけない」と疑ったり、「捨てられたら…」と怖くなる。「私よりいい人がいる」と申し訳なくなったりする。 「私なんて」と思わせる過去の影響が、恐怖や不安を増幅させる。
アダルトチルドレンは「怒り」の感情に振り回される。 子どもの頃に怒りっぽい大人がいて「あの人のようになりたくない」と怒りを封じ込めたり、ふいに怒りが抑え切れずに溢れたり、信頼できる誰かにだけ怒りをぶちまけてしまうこともある。 家庭が「安全基地」ではなかった場合、そうなりやすい。
「ダメダメ」言われ続けて大人になると、無意識に自分にダメ出しをするようになる。 何か出来ても、そう思えない。出来ない時は「やっぱり」「ほらね」と自分を責める。まるで子どもの頃、周囲ががあなたを責めたように自分を責める。 自信がないのは「出来ていないから」だけではないかもしれない。
子どもの頃から甘えられず頼れず、他人を信じられないまま大人になると、大切な人との関係を自ら壊してしまいやすい。 自暴自棄になる、愛情を試す、わざと酷いことをするなど試し行動をとることも。 大切だからこそ失う怖さが膨らみ、「どうせ皆離れていくんだから、自分から離れてしまえ」と思う。
「やりたい」という気持ちより、「やるべき」「普通はこう」「相手がどう思うか」が強く出る人がいる。 子どもの頃からそうしてきたり、そうしなきゃその環境で生きていけなかった人に多い。 愚痴や喧嘩など、家庭内の雰囲気が刺々しいと「私がやらなきゃ」「笑顔にしなきゃ」と背負いやすい。
「した後悔」と「しなかった後悔」がある。 一般的には「しなかった後悔」の方が悔いが残りやすい。どうせなら「した後悔の方が良い」という考え方もある。 しかし、過去誰かから酷く責められたなど「した後悔」があまりに強く心に刻まれている場合、「しなかった後悔」を上回る。やる気を削がれる。
「自分が分からない」と悩むことがある。 大人の求める『いいこ』を演じているうち、自分の欲求や感情に蓋をしてしまうとそうなりやすい。 本当は怒りが出ていい。頑張れなくていい。泣いていい。弱くていい。嫌だと思っていい。 だが、「そんなんじゃダメ」と思わせる過去に苦しめられてしまう。
アダルトチルドレン+HSPだと、周囲から否定的なことを言われやすい。 感受性の豊かさを「神経質」「うじうじ」、思考力の高さからくる丁寧な選択を「真面目すぎ」「トロい」と揶揄されることもある。 人には、自分が分からないものを否定する傾向がある。 あなたが悪いから否定されたのではない。
家庭環境の影響で人を信用できなかったり、疑ったり、怖くなった時に「そうじゃない人もいる」「いい人もいる」「この人は大丈夫かもしれない」と頭で理解できても、心がブレーキをかけてしまう。 世界には何億もの人がいるが「親」という存在、特に母親は誰よりもあなたに強い影響を及ぼす。
アノ人も大変だったのかもしれないし、事情があったのかもしれないし、悪気がなかったり、愛情の与え方を知らなかっただけなのかもしれないし、アノ人なりに愛してくれたのかもしれません。 だからといって、あなたが感じた寂しさや不安、傷ついたことを「なかったこと」にする必要は無いのですよ。
家庭内で「そのままの自分」を認めてもらえることが自己肯定感に影響する。 一番認めてほしかった人に認めてもらえなかった場合、心の穴を埋めるため他人に認められようと必死になる。 だが、相手があなたに求めるものは人それぞれ違う。 その全てを満たそうとするうち、自分が分からなくなってしまう
「あなたはどう思ってるの?」と聞かれ、一生懸命話しても最後まで聞いてもらえなかったり、全否定されることがある。 これが繰り返されると、相手が求める回答を探すようになる。何を言えば否定されないか、何なら許されるかに思考を使うようになる。 次第に「私はどうしたいか」が分からなくなる。
「こんな私だけど愛してくれる?」と試し行動をとることがある。 「どうせいつか離れていく」「こんな私を好きなわけがない」と不安を感じ、自ら関係を断つことがある。 心の内側では「こんな私も含めて受け止めてほしい」と願うが、「ありのままの私ではダメだ」という思いがブレーキをかける。