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現代文の問題用紙を開くと、我が目を疑った。俺の書いた小説が載っていたからだ。
なんで??
これは夢か??
しかし夢ではなく、俺はその問題を解くしかなかった。勿論 全問正解だ。
後日、入試問題に著作物を利用する場合、作家への許可は不要で大抵は事後報告だと、俺の担当編集者が教えてくれた。
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茂みの段ボールの中に、捨て猫がいた。誰かから餌をもらってる形跡がある。もしや、飼うに飼えず、しかしどうすべきかを知らない子供が餌をあげてるのかも…。
『この猫は保護(ほご)しました』と書き置きを残し、一応、電話番号も添えた。
後日 そこには拙い字で『ありがとう』と書き足されていた。
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「呪いの140字小説ってのがあるらしい。読んだ人は必ず死ぬ。RTすれば助かるんだ」
「…お前、読んだんだな?」
友人は頷いた。
「早くRTしろ!」
「……その必要は無い」
「まさか…お前…自分が犠牲になって拡散を止める気か?」
「いや、作者のアカウント 貞子@sada_ko_dayoが凍結されたんだ」
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「母さん?オレオレ」
「え、この声…ツヨシ?」
「そうそう、ツヨシ」
「そんな…どうして…ちゃんと産め…!」
「は?」
「…そんなハズない。アンタ、詐欺でしょ?」
「チッ」
そこで俺は電話を切った。
さっさと次行こ。
だが、向こうの言いかけた言葉が気になった。
産め……
……………埋め?
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歴史に疎い魔王「私が滅びても、第二第三の私が現れるだろう…」
つよつよ勇者「大丈夫。先代も先々代も同じこと言ってたから」
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お婆ちゃんが亡くなってから、家の市松人形の髪が伸び始めた。
しかも、一晩経つと勝手に移動している。何度直しても、翌日にはお婆ちゃんの仏壇の傍に移動してる。きっと、髪の毛は伸び始めたんじゃなくて、お婆ちゃんがこっそり切ってあげてたんだ。
今では、私が髪の毛を切ってあげている。
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新しい町に着いたら、民家を漁るのが勇者の特権だ。さっそく箪笥を開けると、中に冷たくなった老婆がいた。返事は無い。
「見ましたね」
後ろを振り向く間もなく、俺の頭に壺が叩きつけられた。教会で目覚めると、神父は「何があったか、覚えていますか?」と笑顔で言った。俺は「いいえ…」と返した。
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「パパの小説が国語の問題に出たの!『作者の気持ちを答えよ』って!パパはどんな気持ちだったの?」
「嘘をつくな」
「え?」
「よく話には聞くが、実は、そんな問題は普通あり得んのだ」
怯える私の頭にパパの手が乗る。
「嘘なんかに頼らず、いつでも気軽に私に話しかけなさい。学校は楽しいか?」
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「豚さん壊したくない…」
娘は豚型貯金箱に愛着が湧いてしまったらしい。しかし、壊さねばお金は取り出せない。
「娘ちゃん」
「?」
「お金を取るか、豚を取るか、選ぶんだ」
「……」
月日は流れ、娘は高校生になった。
「あ~…お金欲しい…」が娘の口癖だが、豚さんは今も、娘の机の上にいる。
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「クラスに付き合ってる人いる?」
「いるよ」
「え~!誰?」
皆で次々と男子の名前を挙げたけど、結局、全員の名前を言っても「違う」と返された。
「嘘は無しだよ!」
「ううん、嘘はついてないよ」
(あ、女子かな…?)
チャイムが鳴りHRが始まる。彼女の蕩けた視線の先には、担任の姿があった。
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「…チェンジ」
後ろからポーカーを観戦していた俺は驚愕した。Aの4カードが揃ってたのにチェンジだと!? 何たる度胸…これが勝負師と言うものか…
「驚くのも無理はない」
常連らしきギャラリーが俺に耳打ちしてきた。
「あいつロイヤルストレートフラッシュしか知らないから、それしか狙えないんだ」
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「泥棒ー!誰か捕まえて!」
私が叫ぶと、通行人の男性が泥棒を取り押さえてくれた。
「失礼、僕は先を急ぐので…警察が来るまでこうしておきましょう」
彼は鞄から縄と手錠と目隠しを取り出すと、泥棒を縛りあげ、ガードレールに繋いだ。彼は笑顔で去っていったけど、目は笑っていなかった。
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夕日がさす放課後の廊下。
生徒指導室に、意外な生徒が入っていくのが見えた。
「ん?いまの2年A組の委員長だよな。あんな真面目な子でも、生徒指導室に呼ばれたりするんだな」
俺はそれが少し嬉しかった。人間、誰でも過ちはあるんだな。
生徒指導室の前を通り過ぎる時、中から鍵をかける音がした。
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「寒いねー!」
「寒いね~」
「雪だねー!」
「雪だね~」
「このまま私達、凍っちゃえればいいのにね」
「どうして?」
「それでね、未来で目が覚めるの。世間の目なんて気にしなくていい、ずっと未来で」
「…いま、こんなに幸せなのに?」
私は手袋を脱ぐと、彼女の手袋も脱がせて、手を繋いだ。
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彼女持ちアピールしたかった俺は、彼女代行サービスに手を出した。デート先で2ショットを撮り、SNSにアップする。どこからどう見てもリア充だ。
後日、友人からLINEが届いた。
『お前、女を見る目ねぇな』
『はぁ?なんでだよ』
『だって、俺が見かけただけでも4股はしてるぞあの女、やめとけって』
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最近、家のwi-fiがやたら重い。もしやと思ってパスワードを変えたら軽くなった。おそらく、お隣さんがウチの電波を使って動画でも見てたんだろう。
後日また重くなった。もしやと思って問い詰めたら、お隣にパスワードを教えてるのは息子だった。wi-fi使用料として、月千円をお隣から貰ってたらしい。
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「塾、行ってきまーす」と玄関から娘の声。掃除をしていた私は「いってらっしゃい」の声だけ返す。
さて、次は買い物だ…と、玄関を出た瞬間、引き返して家中を探した。娘のベッドの下に、塾をサボってスマホを弄っている娘がいた。
「どうしてわかったの?」
「家の前の雪に、足跡が無かったからよ」
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俺は子供嫌いだ。
常に泣くし喚くし我が儘だし、正直に言って嫌う要素の塊でしかない。姉夫婦が事故で他界して、遺された幼い姪を引き取ってからは地獄だった。
そんな日々も今日で最後だ。純白のドレスを着た姪が口を開く。
「今までありがとう、お父さん」
人前で泣いたのは、子供の時以来だった。
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子供の人形遊びは面白い。
多分、息子の中では何か設定かストーリーがあるんだろう。フィギュアをコップの水に沈め、冷凍庫で氷漬けにして遊んでいたのだ。「それは何してるの?」と聞くと「綺麗だから」と息子は答えた。
そんな息子も、大人になった。
巷では、氷漬けにされた遺体が発見された。
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級友が次々と卒業証書を受け取る姿に、涙が溢れてきた。もう皆と一緒に登校したり下校する事も無いんだ…。
出来る事なら、私も一緒に卒業したかった。でも、私は留年を選んだ。
私にはやり残した事があるから。彼氏を作って一緒に登校する夢は、一生で今しか叶えられない。
青春の延長戦が、始まる
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ぐっ……滑って打った頭から、血が止まらない…。
まずいぞ…意識が薄れてきた。救急車は呼べたが、間に合うだろうか…。万が一……俺が死んでも家族が処理に困らないよう…PCや銀行のパスワードを遺さねば……ペン……無い……仕方ない、血文字で残すか……パスは…最愛の…弟の…名……『masayuki』
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「諸君。近年、我が国の少子化は進む一方だ」
「なんと…それは本当ですか?」
「あぁ。実に素晴らしいことだ」
「このまま、子供が我が国に生まれなければいいのですが…」
「それは非常に難しい…が、いつかその日が来ることを、切に願うよ」
「子供には早過ぎますからね。この、天国は」
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ダメだダメだ…!
書けたはいいが、読み返す度につまらなく感じる。俺は尊敬する大作家さんに助言を求める事にした。
『どうしたら納得のいく作品を書けるのでしょうか?』
『簡単だ。私の言う通りにしてみなさい』
俺はコンビニに走り、ウォッカを買って一気に飲んだ。俺の作品が、傑作に化けた。
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それは古いSNSだった。全盛は過ぎたけど、今でも一部の人は愛用しているそうだ。私は新規アカウントを作り、ログインした。教えられた方法で検索すると、1つの会話がヒットした。
『フォローさせていただきました!』
『ありがとうございます♪』
「これが、パパとママが出会った瞬間かぁ…」
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「先生!いい加減〆切やばいです!最悪、ネームでいいので下さい!」
「はぁ…仕方ない…本気を出すか…」
先生はそう呟き、リストバンドを外して落とすと、床にめり込んだ。
「!?」
「30分、待ってな」
そう言って先生は部屋に籠った。
30分後、部屋に入ると、窓が開いてて先生の姿は無かった。