息子がonlineゲーム中毒になった。叱るよりも、まず子供の目線に立つべきかと、私も始めてみる事にした。 その甲斐あって、息子のオンゲー中毒は改善された。息子曰く「自分の姿を、客観的に見れたから」らしいが、今やそんな事はどうでもいい。向こうの世界で今日も、仲間達が私を待っているのだ。
チャイムに出ると、警察が立っていた。 「あなたの旧友である高橋さんが、先日の同窓会の後、殺害されました」 僕は驚愕した。 「そこで、当日の様子をあなたからもお伺いしたく…」 「ちょ、ちょっと待ってください!」 「はい」 「同窓会があったんですか…?」
息子がonlineゲーム中毒になった。叱るよりも、まず子供の目線に立つべきかと、私も始めてみる事にした。 その甲斐あって、息子のオンゲー中毒は改善された。息子曰く「自分の姿を、客観的に見れたから」らしいが、今やそんな事はどうでもいい。向こうの世界で今日も、仲間達が私を待っているのだ。
俺は激しく後悔していた。 最後まで見たら死ぬ呪いのYoutube動画は本物だったんだ。開いた瞬間、俺は金縛りになった。指も瞼も動かせない。動画の中で、髪の長い女性が、ゆっくりとこっちに近づいてくる。もう終わりだと思った瞬間〝彼〟が現れ、金縛りは解けて助かった。ありがとう、楽天カードマン。
「お箸はおつけしますか?」 「はい」 店員はバーコードを読み取る。 「お箸はおつけしますか?」 「はい」 店員はレジ袋に商品を入れる。 「お箸はおつけしますか?」 「はい」 3度も聞いてくるなんて、相当お疲れらしい。労いの言葉をかけると、店員は嬉しそうに微笑んだ。お箸は入ってなかった。
「思えば、お前とは随分と旅したなぁ…ピカチュウ」 「ピカ♪」 「お前と山ではぐれた時は、もう2度と会えないかと思ったよ」 「ピカ!」 「もういいよ、ピカチュウ」 「ピカ?」 「ずっと…演じてくれてたんだろう?」 「……」 「もう、いいんだ。ありがとう、メタモン」 「…………モン」
俺は激しく後悔していた。 最後まで見たら死ぬ呪いのYoutube動画は本物だったんだ。開いた瞬間、俺は金縛りになった。指も瞼も動かせない。動画の中で、髪の長い女性が、ゆっくりとこっちに近づいてくる。もう終わりだと思った瞬間〝彼〟が現れ、金縛りは解けて助かった。ありがとう、楽天カードマン。
チャイムに出ると、警察が立っていた。 「あなたの旧友である高橋さんが、先日の同窓会の後、殺害されました」 僕は驚愕した。 「そこで、当日の様子をあなたからもお伺いしたく…」 「ちょ、ちょっと待ってください!」 「はい」 「同窓会があったんですか…?」
彼女の母姉父は、プロゲーマーだった。 結婚を認めてもらうために、某格ゲーで家族全員に勝つ条件が課せられた。死に物狂いで特訓した結果、なんとか、俺は母姉父に勝つ事が出来た。恋人を抱き締めようとしたら、彼女はコントローラーを手に取った。 「黙っててごめんなさい。一番強いのは、私なの」
講義室に50歳くらいのオッサンがいた。サボる生徒ばかりの中で、歳とっても大学に入る姿勢に、俺は尊敬の念を抱いていた。「偉いッスね」と初めて声をかけると「今更、勉強が好きになれたんだ」と彼は照れ臭そうに答えた。気合が入った俺は、初めて「優」で単位を取得した。オッサンは覗きで捕まった。
元SEの祖父は大層な助兵衛で、膨大なエロデータをPCに蓄えていた。 そんな祖父が亡くなった。 俺は遺品整理のついでに祖父のPCを漁った。さっそくそれっぽいファイルをクリックしてみる。次の瞬間、色んな処理が走り、全データは消え、1つのtextファイルが残された。 『宝は自分で掴め。達者でな』
俺は恐怖していた。 お隣のOLさんの部屋から、毎朝7時におぞましい悲鳴が聞こえてくるんだ。 尋ねると「私ホラー映画マニアで…悲鳴をアラームにしてるんです…すみません」と恥ずかしそうに言った。 「今朝の悲鳴は、『死霊のはらわた2』?」 「わかったんですか!?」 それが、妻との出会いだった。
不思議な本があった。 カバーは真っ白で、タイトルすら無かった。中身も、全ページが白紙だった。 「それは完璧な本です」 「完璧?」 「はい。あらゆる表現規制の声に忖度した、誰も傷つけない本です」 数年後、その本は発禁となった。 444というページ数が、死を連想させて不快だと言われたからだ。
「お前の代わりなんていくらでもいるんだぞ?」 「はい。ですので、今日は辞表を持ってきました」 懐から辞表を取り出すと、課長は悲しそうな顔を見せた。 「…でもな、俺にとってはお前しかいないんだ」 そう言って、課長は俺の辞表を破り捨てた。 「課長…」 俺は懐から代わりの辞表を取り出した。
「俺、彼女出来た」 「マジ!?」 昔ついた嘘を嘘と言えず、架空の彼女との関係は順調だと親友に数年間、報告し続けた。そして、遂に結婚する所まで来た。もはや嘘も限界だ。 「ごめん…彼女なんて実はいないんだ」 「…架空は、彼女だけか?」 「え?」 顔を上げると、親友の姿は何処にも無かった。
ルンバが壊れたので、廃棄場所に置きにいった。去り際に、涙が溢れた。仕事が出来なくなったからといって、ゴミとして捨てられるこのルンバに、自分を重ねてしまったのだ。雨の中、俺はルンバを拾い上げ、胸に抱き、人目もはばからず泣き叫んだ。ここまで説明して、ようやく警察は俺を解放してくれた。
最近、家のwi-ifがやたら重い。もしやと思ってパスワードを変えたら軽くなった。おそらく、お隣さんがウチの電波を使って動画でも見てたんだろう。 後日また重くなった。もしやと思って問い詰めたら、お隣にパスワードを教えてるのは息子だった。wi-fi使用料として、月千円をお隣から貰ってたらしい。
彼氏がウチに遊びに来た時の事だった。 「なんでトイレの便座上がってんの?」 浮気を疑う彼氏に「掃除した時に上げたままにしちゃっただけ!」って伝えると、彼は渋々納得してくれた。でも、私は罪悪感で押しつぶされそうだった。嘘をつくのにも、もう疲れた。いつ正直に伝えよう?私は男だって。
「変だな…味がしない…」 コロナを確信した俺は内心歓喜していた。これで仕事を休める。 しかし、医者の「コロナではありません」というセリフに俺は激しく落胆した。医者は続ける。「おそらく、鬱による味覚障害です。仕事は休んでください。そして、大事な人と、穏やかな時間を過ごしてください」
「ママはどうしてパパと結婚したの?」 「私がレンタル屋でバイトしてた頃、パパは常連さんだったのよ。いつも借りたビデオは最初まで巻き戻してから返してくれた。それで、あぁ そういう気遣いが出来る人と結婚したいなぁ…って思ったの」 幸せそうに語るママに私は更に聞いた。 「巻き戻しって何?」
シンエヴァに向けて、TV版エヴァを見返しているのですが、絶望的に手が届かないビールの位置に笑っています。
退職願を勘違いしてる新人「課長、退職して下さい」
ネイルを初めて塗ったけど、最初に気付いてくれたのは彼だった。勿論、彼氏じゃない。友達のささいな変化にも、すぐに気付いてくれる。そんな彼だから、みんなから好かれているのは当然だった。だから、これは私の片想い。でもある日、私の恋は、恐怖と共に終わりを告げた。 「家の鍵、変えたんだね」
34歳になった日の朝、男は唐突に予感する。 「あ…俺、近々死ぬかも」 男は亡くなる前に、疎遠になってた友人も含め、1人1人に会ってまわる事にした。それは、昔話に花を咲かせる事で『案外、悪くない人生だったな』と、己が人生を見つめ直す旅でもあった。その後、死は訪れた。97歳の大往生だった。
弟は時速5kmで家を出ました。その30分後、弟の忘れ物に気付いた兄は時速15kmで追いかけました。兄が弟に追いつくと、弟は兄の彼女とキスしていました。兄は物陰で茫然と立ち尽くした後、弟の忘れ物をゴミ箱に捨て、時速1kmで家に帰りました。弟と兄の心の距離が縮まるには、何年かかるのでしょうか。