「せっかくのゴールデンウィーク、正気でも捨てようかな☆」って方に三大奇書がおすすめ!むかし作った紹介文再掲しとくのでぜひ~ ドグラマグラ読破の秘技・チャカポコスキップは一部方面からけっこう怒られたので自己責任でw
日本が誇るボルヘスマシーン・円城塔からは『文字渦』をご紹介 虫籠の字を戦わせる闘字、本文の呪縛から解き放たれ語り出すルビ、上空に現れた漢字群を凸が撃ち落とすインベーダー 校正者発狂!言語SFに中国偽史が交わる難解な内容だが、妙にトボけた味わいの愉しい短編集。想像力の限界に挑むのだ〜
「ご飯は私を裏切らない」は極北のグルメ漫画なのだ 高い画力で描き出される、壊滅的に仕事ができない29歳フリーター女子の日常は、リアル過ぎる失敗談と幻覚と謎の言語センスに彩られてドラッギーな迫力。最果ての日々に食の輝きが際立つのだ WEBで読める&8月に単行本が出るのだ〜!(待てなかった)
【お知らせ】 noteに今まで紹介してきた本のまとめページを作ってみたのだ! 本探しの手助けになれば幸いなのだ(^^) 今後は半月〜1ヶ月を目処にゆるゆる更新予定 沢山の方にご反応頂いていつもありがとなのだ!いつまで続くか解らないけどコンゴトモヨロシクなのだ〜(^^) note.mu/kisyo_arai
「魔女の薬草箱」は会心の良書なのだ ベラドンナなど数々の薬草を切り口に、魔女や錬金術の伝承、薬効、レシピを、多数の図版と幅広い知識で見事にまとめているのだ 出エジプト記からハリーポッターまで出典多数で創作者にもお薦め。ただしレシピは材料欄に「新生児の肉」とか普通に書いてあるのだw
PC98のゲーム版『ねじ式』めちゃくちゃ気になるのだ……
「君が泣くとき」はオール回文で書かれた異形の小説なのだ 超限定条件で編まれた文章は、なぜか春夏秋冬、男女の機微をしっとり描くオトナの物語。前衛詩のようなアブストラクト不倫譚が噛み砕けない余韻を残すのだ 表題と著者名も繋げると回文になるこだわり様。後に平家物語とかも作ってるのだ〜
この本すごく気になるのだ……
『稀人』小説版はそっと再評価すべき佳作なのだ 自殺現場のカメラ映像にのみ映る存在しない扉。異界の東京地下。人外美少女Fとの邂逅。人の血しか飲まぬFに惹かれ、現実と理性が融けていく―― 正気が手遅れな怪奇幻想特有のどろ~り陶酔感。民俗学/クトゥルー/キールをカクテルした無貌の恐怖。絶品!
岩波が1984年に刊行したプトレマイオス「宇宙誌」は、たぶん日本で一番定価が高い本なのだ お値段なんと193万円!15世紀モンテフェルドロ家が所有し、後にバチカンに収められた豪奢な書物を精巧にレプリカ。古代ローマの英知と中世の気品が詰まってるのだ 今なら古書価70万円代でお買い得なのだ〜w
ずっと気になってた「SF宇宙生物図鑑」やっと読めたのだ〜 94年刊、ラブクラフト、ル=グィン、リングワールドなど古典SFに登場するクリーチャーを集めた本なのだが、見よこの大胆な造形美!レトロポップなデザインがツボ突きまくりなのだ! 生息環境や文明の仔細なデータも付いててたまらないのだ〜
過去作ほとんどプレミア価格、伝説のカルト漫画家・逆柱いみりの名作「はたらくかっぱ」が今月末復刊するのだ! 氏の作品はどれも、不思議な風景を巡るだけの行きて帰りし物語。とびきり奇妙でどこか侘びた作品世界にトリップしたら、二度と帰ってこれないのだ 本作は特に読み易くておすすめなのだ〜
税率表示変更に伴うカバー掛け替えの費用が捻出できず、多くの本が絶版になってしまうのだ…… 本当に面白い本が絶版で読者の手に届かない哀しさ、読めない悔しさ。毎日のように向き合ってるけど、これ以上増やしたくないのだ〜😢 #出版物の総額表示義務化に反対します
ラノベ奇書の頂点は「アクアリウムの夜」だと思うのだ あるはずのない水族館の地下、霊界ラジオ、街に現れる奇妙な見せ物…「光車よ、回れ!」系暗黒児童文学の手触りと、強烈なオカルト感覚が言語化できない痕を残す異端の魔書 伝説のプレミアUFO本著者にして英文学者、稲生平太郎の幻視に慄くのだ〜
戦後日本、デザイン科のお嬢さんが授業で作品制作したら、瀟洒な妖花が咲き乱れたー 活動期間僅か6年、幻のコラージュ作家と謳われる岡上淑子も必修なのだ。エルンスト「百頭女」の不穏に女性的気品を讃えた作品群は、幻想文学クラスタにファン多数 総じて首が素敵!河出の作品集がおすすめなのだ〜
紫綬褒章作家、稲葉真弓が死の直前に明かした覆面作家名義・倉田悠子。『黒猫館・続黒猫館』はその隠れた名作なのだ 戦争の昏い影差す昭和16年日本。山中の館で行われる淫蕩の魔宴と哀しき秘密 圧倒的筆力で描かれる麻薬的密室感、高濃度の頽廃趣味にくらっくら。えっちなやつゆえ要注意だが大傑作!
アライさんの一番好きな写真家、内藤正敏の特殊写真見てなのだ ハヤカワポケットSFの装丁でも活躍した異次元の特殊写真に鳥肌立ちっぱなし。3枚目の目玉はバックベアードの元ネタ 後に即身仏を見て衝撃を受け、撮ってた写真を焼き捨て民俗学に転向するくだりもパンク!図録『異界出現』がおすすめ!
「WOOL」は壮大な引きこもり小説なのだ 汚染された地上を逃れ、144階から成る地下都市"サイロ"を築いた人間たち。歪つな慣習、都市の真実、内紛…ネット発のビビッドなディストピアSF 魅力的な登場人物と、謎が謎を呼ぶ都市の物語は、テンポよく映画的。SFファン以外にも薦めたい読み易さなのだ〜!
「メドゥサ、鏡をごらん」は迷宮的ホラーミステリなのだ コンクリ漬けになり自殺した作家と謎のメモ。彼を調査するうちに頻発する不可解な出来事。ズレていく記憶、混濁する自己、そしてたどり着く過去の集団食中毒とメドゥサ ぼろぼろと現実が崩れてく恐怖。論理が壊れた合わせ鏡の悪夢に酔うのだ〜
「四季の草花」は世界最小の本なのだ その尺僅か0.75ミリ!凸版印刷が技術の粋を注いで作り上げた、ごま一粒より小さな全22頁の草花図鑑 読めないからルーペと一回り大きな副読本付きw 文京区の印刷博物館に納められており、以前は3万円強で販売も。技術大国日本がそっと世界に誇るべき宝石なのだ〜
有名人の机汚いコンテストやりたいのだw 坂口安吾 スティーブ・ジョブズ 尾田栄一郎 冨樫義博
アライさん「もうひとつの街」でチェコ文学にハマったのだ 未知の言語で書かれた菫色の古書に誘われて迷い込む幻想プラハ。宙を泳ぐ魚、彫像の中のバー、ジャングル化した図書館 現実の薄皮一枚向こうに息づく夢幻の街の静謐な気配と、視覚的イメージの濁流に呑まれる、迷子系幻想文学の傑作なのだ〜
孤高のラノベ奇書『紫色のクオリア』を復刊してほしいのだ 人間がロボットに視える少女あかりと、彼女に「修理」された私。二人の少女が悲劇を打破するには─ ぬるりとした薄気味悪さから怒涛の多次元SFへと反転する展開は『玩具修理者』meetsイーガン!大宇宙クソデカ百合自意識小説としても絶品!
「就眠儀式」は日本一美しい吸血鬼小説なのだ 異国情緒を濃密に伝える旧字の銘文で、陰鬱な美青年吸血鬼たちの幻想的な情景を切り取った短編集。どろりとした同性愛の気配は、澁澤や中井の語るそれを思わせて耽美なのだ 装丁も見事でまさに「書物」、行間から立ち上がる血の香りに酔いしれるのだ〜