新刊も出るし戯言シリーズ読み直そうと思ったのだが、いろんな黒歴史の扉が開きそうで過呼吸になってるのだ……
かの北斎漫画を現代に蘇らせた京都の老舗版元・芸艸堂が手掛ける豆本シリーズは贈り物にもぴったりなのだ 所有欲そそりまくりの手のひらサイズ和綴じ本で、北斎、光琳、暁斎がずらり。印刷の色合いがまた絶にして妙! アライさんのイチ押しはヒョンとした筆遣いがかわいすぎる『鳥獣略画式』なのだ~
隠れた名作揃いの古典新訳文庫の中でも「白魔」は最高なのだ ラブクラフトが憧れた作家・マッケンの短編集。特に表題作は、超自然の気配と魔術の神秘性を少女の手記に閉じ込めた、隠微な傑作なのだ アライさんこういう"仄めかし"の詰まった作品好きなのだ…映画だとピクニックatハンギングロックとか
「狂人の太鼓」は全編木版画で描かれた"文字のない小説"なのだ 奴隷商人の父親が持ち帰った太鼓の呪いで災厄に遭う一家……強烈な鬼気を放つ絵と、言葉がない故に如何ようにも解釈できる物語が、呪いのような引力で心を縛るのだ 本自体がどこか呪具のような佇まい。森見登美彦も推薦の奇書なのだ〜!
「ドグラマグラ程度で奇書とか言っちゃうんだww」 #実際に言われた衝撃的なクレーム
生物学三大奇書『アフターマン』も紹介しとくのだ 5000万年後の地球環境を推理、彼の地に適応進化した動物たちを予測した空想図鑑。ペンギンから進化したクジラ(のような何か)、トレマーズのアレ的な毛のない砂漠大型獣ら、いかした仲間が勢揃い 他2冊より奇書度は低いが、目に楽しい珍図鑑なのだ〜
作者の性別問題というか……BLAME!の二瓶勉先生とか、なんかこういうのがペン持って描いてるイメージだったのだ……
怪談事典界期待のニューカマー「歴史人物怪異談事典」が発売されたのだ 崇徳院の昔から水木しげるまで、歴史上の500人に纏わる怪談を網羅。家康とぬっぺっぽう、怪樹・夜泣き蘇鉄にドン引く信長、西行が造ったホムンクルスなど日本伝奇の良ネタぎっしり 創作資料からFGOのお供まで使える一冊なのだ〜
『蘆屋家の崩壊』は京極好きにも推薦の幻想文学なのだ 豆腐好きで意気投合した猿渡くんと伯爵の奇怪な日々。巨大蟹、鼠の少女、ケルベロス…いつ日常の一線を超えたか悟らせない語りの魔術。強烈な怪奇幻想とキャラ立ちの両立が絶品! 美酒にも勝る美文の陶酔。改めて津原先生のご冥福をお祈りします
「神鯨」超面白かったのだ! ディストピア都市や死滅した海を舞台に、上半身だけ男、食人大男、三葉虫メカ、人造戦士らが機械鯨を巡って大活劇 肉体の安さは早すぎたサイバーパンク。土着と超技術が混じるグロテスクな未来観も鮮やかに、幾人ものドラマが交錯する、尻尾まで奇想が詰まったSFなのだ〜
「死者の饗宴」面白かったのだ 知られざる英国作家による仄暗い怪談集。呪われた宝石、並行世界、奇妙な子供、忌み地、ドッペルゲンガー、幽霊船、生命吸収…おぞましい穢れの感覚と纏わりつくような異次元的恐怖が粋! 小野不由美、諸星大二郎、ラブクラフトに通じる闇がぽっかり口を開けてるのだ〜
チェンソーマン8巻マジ奇書だったのだ…アライさん的は「ウルトラヘヴン」を想わずにいられないのだ 見よこの幻覚描写!薬物使用が日常化した近未来でのめくるめくインナートリップ。唯我論や同一化へと哲学的思索を深めていく壮大な展開は、もはや精神AKIRA 読むドラッグと謳われる怪作なのだ 〜!
HELLO WORLDの原作者による「野﨑まど劇場」は最強のラノベ奇書なのだ 将棋解説、西部劇、ヤクザ、八百万の神……どうかしてる活字表現とギャグが荒れ狂う衝撃のコント集。奥付からカバー下までぎっしり詰まったネタ密度は狂気すら感じるのだw アライさんはヒッグス粒子で茶を点てる話が好きなのだ〜
『起こらなかった世界についての物語』、正にこういう本読みたかったのだ! アンビルド──実際には造られなかった建築や都市計画のドローイングを集めた画文集。 SF、幻想、アート魂に突き刺さる紙上プロトタイピングと、わずかな詩情の滲む解説がベストマッチ! 小さめサイズの装丁も素敵なのだ〜
「中二階」は超ミクロ視点小説なのだ ストーリーはエスカレーターに乗って降りるだけ。その間頭をよぎったあらゆる事象…不満こだわり蘊蓄哲学発見感動が、脱線に脱線を重ねながら200頁に渡って書き連ねられるのだ 本編を侵食するメタメタで膨大な脚注も読みどころ。手軽に読める中編奇書なのだ〜!
『残月記』小田雅久仁の、電書でしか読めない大傑作短編『よぎりの船』を見つけるのだ 幼少期から視える奇妙な存在は、みな東を目指していた。身体から抜けた孝明は彼らの遍歴に加わり── 風土とSFを柔らかく結ぶ幻想と圧倒的巨視感!生死のあわいで寂光を放つ物語。大森望も恋焦がれた奇跡の一篇!
「ムントゥリャサ通りで」面白かったのだ 保安警察に連行された老人の、永遠に分岐し続けるエンドレス供述。地下室での失踪事件、巨大美女、奇術師…しかし話の進行と共に周囲は緊迫感が漂い… 神話的な語りの迷宮、怒涛のミステリ展開、印象的なラストと、短いながらも厄介で味わい深い作品なのだ〜
珍しい誤植見つけてテンション上がったのだw
「シャドーハウス」よくある雰囲気系ほのぼの漫画か…と数話で止めてたの土下座して謝るのだ! シャドーと呼ばれる無貌の一族と、召使の自動人形が一組で生活する奇妙な館の物語 と思ったら、約束のネバーランド孤児院編やHUNTER×2ばりの緻密な駆け引き&謎が謎を呼ぶミステリに!続きが待てないのだ〜
「土佐・物部村・神々のかたち」はアライさんが一目惚れしてしまった本なのだ 滅びつつある四国の民間信仰、いざなぎ流。儀式で使われる御幣(切り紙)の写真を中心に、陰陽道の面影残るこの不思議な信仰を紹介した本なのだ。解説は安心の小松和彦。 呪術的な側面が強く、興味深くも畏怖を感じるのだ〜
「昆虫物語図鑑」は偶然手にとってグッときたのだ 架空の昆虫造形を集めた本なのだが、素朴さと宗教感を併せ持った、異国のお守りのような虫たちの佇まいときたら! 添えられた物語も世界各地の民話調で、虫の言い伝えや不思議な力で右往左往する人の哀しさを描いており、蟲師のような上品さなのだ〜
奇書もいいけど奇石もいいのだ。長年プレ値で古書マニア垂涎の的だった『石が書く』が大復活 美しい製本に収められた、ダイナミックな紋様を描く鉱物標本。遊びの分類からタコまで自在に論じてきたカイヨワのマジカルな論説は、魔術や詩の色彩を帯びて鈍く輝く─ 一部の感性を強烈に惹きつける一冊!
歌集や句集って余白を買うんだと思うのだ 「幾何学の町に麺麭買ふ髭をとこπの算術今日咲き継がせてよ」 って窮屈なTwitterで見るのと、大胆に配置された紙本で読むのでは印象がぜんぜん違う 短い創作はかんたんに消費できてしまうけれど、気に入ったことばを見つけたら本で読んでみてほしいのだ(^^)
「奇書の世界史」買ったのだ〜 男の歪んだ復讐心で書かれ魔女狩りの教科書となった「魔女に与える鉄槌」、ペテン師が妄想で描く虚構の「台湾誌」、ヴォイニッチやダーガーまで、アライさんみたいな雰囲気奇書ではない正真正銘の劇薬ばかり! 丁寧な解説も最高!偉大な先輩に敬礼しながら読むのだ(^^)
ヴォイニッチ、Codex Seraphinianusときたら「The Book of Miracles」も外せないのだ 1550年頃アウグスブルク、最後の審判の予兆を集めた超常現象カタログ。 奇怪な赤子や竜の大群など神話的で圧倒的なビジュアルはまさに幻視。美しくも謎めいた世界が口を開けてるのだ! 洋書のみ刊行されてるのだ〜