過敏性腸症候群(IBS)などトイレが近い方にとって、「いつでもトイレに行ける」という見通しがあるだけでも精神的に大きく違います。それを知って以来、90分の講義中に休憩時間を入れる様にしているのだが、眠気や疲れを取りリフレッシュできるので、誰にとってもメリットが多い仕組みなんですよね。
「トイレのスリッパが揃ってない!!」と叱る前に、揃えることを思い出させる仕組み(足型を貼るなど)を作るなど環境を整え、揃っていることを褒めるなど行動が増える声かけが必要なんですよね。「揃えたいけれど忘れてしまう」という特性を無視すると、自尊心が削られる一方なんですよね。
「社会に出た時に困るので、支援や配慮を減らしていきましょう」と言われることが多いのですが、個人的には「社会に出た時に困るので、支援や配慮のクオリティを高めていきましょう。同時に、配慮を要求するためのスキルを身につけていきましょう。」なんですよね。
「スカートを穿いて何の運動ですか?」とよく聞かれるのですが、運動をしている意識は全くありません。穿きたいから穿く、それだけです。 むしろ、「スカートを穿く人=運動している人」と、そう解釈されない社会になって欲しいと切に願います。
新入生向けの講義で「来年パリコレでショーを開催します。」と言うと笑いが起きるが、本当だと伝えるとザワつく。 「今笑った人は、心の中で『どうせ出来ない』と決めつけていた。この発想は子供達の可能性を潰しかねません。教師を目指す皆さんは4年間で自分の常識を疑ってみて下さいね。」と伝える。
スカートを穿いて講義をしはじめて約半年、学生に伝わったメッセージは「男性がスカートを穿いても良い」ではなく、「人生を目一杯楽しむ大人が世の中にはいる」だった。 苦しいことが多い世の中だからこそ、「人生は楽しい。」という見通しを示すって、実は大切なことだと思うんですよね。
「僕だから許すけど、貴方は社会で通用しないよ・・と言われました。」と相談されたので、「貴方のことを許さず、社会で通用しない理由を分析し、解決する方法を一緒に考えてくれる人と付き合った方が良いと僕は思うよ。」と、思わず答えてしまった。
「本を読めなくて悩んでます。スマホの記事なら読めるのに‥」と言われたので、「アメリカでは印刷物障害といって、紙媒体だと読み書きが辛い人って実は沢山いるんだ。試しに電子書籍を読んでみたらどう?」と答えたところ、「本を無理に読まなくて良い‥気持ちが楽になりました。」と笑顔に。何より。
「助けを求めれば、助けてくれる人がいる」という見通しって、すごく大切だと思うんですよ。見通しがあれば動けるし、動けば成功体験が生まれ、気持ちに余裕が生まれる。すると、「助けを求められた時に助けることができる」に繋がる。 子どものうちに助けを求める経験を重ねるって、大切。
バズにつき宣伝です。 障害の有無に関わらず誰もが魅力を体感できる、次世代のユニバーサルデザインを生み出したい。そんな想いから、ファッションブランドbottom’all(ボトモール)を立ち上げ、パリコレ(Paris Fashion Week s/s 2023)に挑戦しています。応援宜しくお願いします。 @WFR_PFW2023
何か私がうまく例え話をしている様な印象があるので、念のために補足しますが、これは「障害の社会モデル」と言われるもので、障壁を取り除くのは社会の責務であり、社会全体の問題として捉える考え方です。当然ながら講義ではここまで含めて話しています。
「車椅子ユーザが段差で困っていたとする。すると、障害はこの段差であって、車椅子ユーザではない。障害は人にあるのではなく社会にあるんだよ。」とオンライン講義で学生に伝えたところ、チャットで「確かに!」「そっか!」の弾幕が発生した。感覚的に分かって貰えたのが本当に嬉しい。
「信じて貰えないと思うのですが、実は周りの音が『色と形』で見えてしまうんです。だから、すごく疲れやすい。信じて貰えないと思いますが。。」と相談されたので、「信じますよ。シナスタジアといって、脳機能的にあり得る話なんです。」と答えたところ、後日、気持ちがラクになったと報告。何より。
バズっているので宣伝です。 我々が開発した、障害の有無や性別を問わずに穿ける巻きスカート「bottom'all」が、10月20日㈬〜26日㈫名古屋タカシマヤで販売されます。障害者就労支援事業所で縫製しており、収益は全額事業所とパリコレ開催への基金に使用します。お近くの方は是非お越しください。
「8時間労働」という枠組みが辛い人(短時間であれば働ける人)って、世の中にかなりいると思うんですよね。短時間であれば活躍できる人って世の中にはきっと沢山いるし、こうした「常識」を改めて見直すことが多様性のある社会への一歩だと思う。
「講義中、スマホ使用OKです。スマホの回線でインスタやTikTokを見ていても叱りません。」と宣言すると、個別作業の時間にほとんどの学生がスマホを触り始めた。やはり現実は甘くないな‥なんて思っていたら、実はみんなスマホで調べながら必死で作業をしてくれていた。そんな学生には感謝でしかない。
「講義を欠席する際は謝らなくて良いです。体調は個人差があるし、体調が悪ければ堂々と休んで下さい。」とTwitterで呟いた効果なのか、「体調不良で欠席します。宜しくお願いします。」という欠席連絡が増えた。体調不良を謝らなくて済む社会になって欲しいと願う僕にとって、少し嬉しかった出来事。
不注意性の強い僕が学生バイトだった頃、茶碗蒸しを注文されたのに、液を入れ忘れて茶碗だけを蒸す様な人だった。それでも「お前は一生懸命やってくれてる。普段からミスしない様に工夫してる姿を俺は見てる。」と、お客様に代わりに謝ってくれた料理長の背中を生涯忘れることはない。
「不注意性を治すよりも、不注意性が強いことを前提に動くといいよ。」 少し前に講義で伝えた。 すると、受講していた学生がこんな事を書いてくれた。 「私はその言葉を聞いて初めて前向きになれた気がしました。これまで完璧主義者だった私は、人に弱みを見せることも必要だと学びました。→続く
仕事ができない部下をどうすれば良いか聞かれたので、「出来ない仕事を責めるのではなく、出来る仕事を増やしてみたら?」と答えた。一年後、「出来る仕事を認めることで、本人が出来ない部分を認める様になった。周りに頼れる様になったし、今は悪い部分が本当に目立たない。」と報告された。嬉しい。
「空気が読めないって言われるけれど、決して空気を読んでいない訳ではない。誰よりも空気を読むけれど、誰よりも外してるだけなんですよね。結果、凄く疲れます(笑)」 発達障害当事者の方との雑談で出た話題。空気を過度に読むけど読めずに疲れるケースって、もっと知られて良い気がする・・。
「支援や配慮をすると、手が離れた時に自立出来なくなるのでは?」 これ、むしろ逆なんです。「環境を工夫すれば能力を発揮できる」という事実を本人が認識すれば、本人に意欲が生まれます。意欲があれば自ら工夫や配慮要求ができる・・つまり、自立します。 支援や配慮は自立に不可欠なプロセス。
バズにつき宣伝。実は大学教員をする傍ら、障害や性別という枠に囚われず、全ての人がオシャレにアクセスできるファッションを開発しています。写真は日本障がい者ファッション協会が開発した、車椅子ユーザでも着脱が容易な巻きスカート「bottom’all(ボトモール)」です。 応援宜しくお願いします✨
過敏性腸症候群はストレスなど環境の影響が大きい。つまり、「いつでもトイレに行ける」と思えるだけで助かるのです。他の大学/講義を選べば良いと思うかもしれませんが、選択できるから排除しても良いという発想は違うと思う訳です。
「講義中にトイレに行くとか、社会では絶対に許されません。講義中の退出はいかなる理由があろうとも欠席扱いにします。」 過敏性腸症候群(IBS)と診断されているにも関わらず、知人の大学生はこう断言されたそう。結局、彼女は講義を受けることを諦めた。 社会って何? 珍しく、怒りが止まらない。