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「先生、こたつの上にウェットティッシュを置いて、手の届くところにゴミ箱を置いたら、綺麗な状態を維持できる様になりました!」と満面の笑みで報告。
自分で考えた方法で目的を達成する成功体験って、モチベーションを維持する上で凄く大切な事なんですよね。
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「子供の好き嫌いをなくすには?」と聞かれた際は、「嫌いなものを無理に食べさせないこと」と答えている。無理強いはトラウマを生み出す原因。幼少期に大切なのは嫌いなものをなくす事よりも食を楽しむ経験。そして、何より食べるのを嫌いにならない事なんですよね。
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「茄子、ちょっと苦手かも・・」と娘が言う。無理矢理食べさせてトラウマにしたくないので「じゃあ、お父さんが食べるね。どうせ大人になったら食べれるから大丈夫!」と伝え、娘の茄子を美味しそうに食べた。すると、娘が「やっぱり、食べてみようかな・・。あっ、食べれるかも!」とパクリ。ニタリ。
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「背景が白の紙にプリントされると、チカチカして文字が読みにくいです。」ともし自分が言われたら、「もしよければベストな紙を持ってきてくれる?その紙に印刷しますね。」or「良ければデータで送りますね」と伝えると思うのですが・・。これが特別扱いという発想になるのは何故・・?
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障害の診断って「負のレッテル」的に使われがちですが、自身や子供の辛さの原因を理解するためのヒントであり、「私の努力が足りない‥」といった自責の念から解放されるきっかけに過ぎないんですよね。診断は、人生を前に進めるための説明書みたいなもの。
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「私、仕事のミスが多くて‥。どうすればミスをしない人になれますか?」と質問されたので、「努力して駄目だったなら、今みたいに『私、ミスが多いです!』と周りにアピールしてごらん。周りが自然に心配してミスを防いでくれるから。その代わり、感謝の気持ちは忘れずにね。」とお伝えした。
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「得意を伸ばす大切さは理解できますが、苦手を放置するという部分に納得いかなくて‥」と質問されたので、「放置ではなく、”苦手”に取り組むために必要な学習方法を”得意”を使って学ぶ訳です。苦手を努力で克服するのは辛いので、得意な部分からアプローチする方略です。」と答えたら、ご納得頂けた。
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「悪口を友達に言われている事、どうして先生に相談してくれなかったの?」という場面に遭遇したので、「先生に相談するのは、子供にとってハードルが高い事です。あと、悪口を言われて既に傷ついている状態の子に、相談できなかったことを責めるのは辞めた方が良いと思いますよ。」と、お伝えした。
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「私、不注意性が強くて‥。生きていく上で何かアドバイスありませんか?」と聞かれたので、「不注意性が強いと、どうしても自尊心が下がってしまいがち。だから、自尊心を高めてくれる人を大切にし、自尊心を下げる人とは可能な限り距離をおくことをお勧めします。」とお伝えした。
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「Aさん、問題行動だらけで褒める部分がなくて‥。褒めないといけないのですが‥」と相談されたので、「無理に誉めなくても良いですよ。他愛のない話の中でAさんの話をひたすら聞いて、優しく頷いてみてください。」と伝えたところ、翌週に問題行動が減ったと報告。きっかけは些細なことなんですよね。
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学校でうまく適応できなかったからといって、社会に適応できない訳ではない。学校でうまくいかなくても社会で活躍するケースは山程ある。少なくとも子ども達の未来を含めた人生に負のレッテルを貼って潰すことだけは、大人として避けるべきだと思うんですよね。
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「私、不注意性が強いので・・」と伝えると、不注意性を改善するためのアドバイスを戴くことが時折あるのですが・・。困っているのは不注意性という自身の特性ではなく、不注意性のない人達の価値観に無理矢理合わせることにより生じるストレスなんですよね。。
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息子に「我慢するのは良い事だと学校で教わったかもしれない。でもね、人から悪口を言われて我慢する必要なんてないんだよ。悪口は立派な暴力だからね。」と伝えた。すると息子は強く頷き、そして笑顔になった。
我慢を教えるのならば、同時に「我慢しなくてよい」を教える必要性を強く感じた出来事。
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相手に遅刻の連絡をする際に、焦って「○時○分には着きます!」と限界ギリギリの時間を伝えてしまい、結果的に「二重の遅刻」をすることとなり、自ら相手のストレスを増幅させるという自殺行為をなんとかしたい案件。。
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巡回相談中にカーテンに隠れている子を発見。隣に座って彼の好きな恐竜の話をした。暫くして「実は、友達に悪口を言われたのが辛くて‥」と言ってきたので、「そっかぁ‥辛かったね。辛さを伝えるって、大人でも難しいこと。本当に凄いと思うよ。」と伝えると彼は号泣。そっと彼の頭を撫でた。
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学校に休まず行くことって美化されがちだけれど、自分の心を大切にして適度に休むことって大切だと思う。休みたいという気持ちを尊重し、休むことの大切さを知るのって、決して甘やかしではないし、むしろ大人になった時に必要な事だと思うんですよね。
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「不注意性を治すよりも、不注意性が強いことを前提に動くといいよ。」と伝えたところ、「不注意性は治さないといけないものだと思っていました。不注意性が強くても、対策をしておけば問題が発生しない。そう思うと、なんか前向きになれました。」と言われた。
前向きにするのが本当の支援だと実感。
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「学校が子供に配慮すると、甘えて自立できなくなるのでは?」と言われたので、「配慮を受けて『出来た!』という経験を積めば、本人に意欲が生まれ、甘えるどころか自ら工夫をし始める‥つまり、自立します。自立する意欲を生み出すための配慮をしてみませんか?」とお伝えしたら逆に納得頂けた件。
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「Aさん、イライラするとすぐに廊下に飛び出してしまうんです!」と相談されたので、「教室で爆発しないために自分なりに考えて廊下に飛び出しているかもしれません。それを叱られるのは辛いので、教室に戻す事を目的にするのではなく、気持ちの共有をまずは目的にしてみませんか?」とお伝えした。
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子供達が図書館から借りた本が見当たらず、家族総出で大捜索。有り得ない場所から僕が見つけた。すると、妻が子供達に「お父さんは頻繁に物を失くすけど、逆に探す回数が人より多いから、探し物の天才なの。失くしても探す事が出来れば、それでいいよね。」と伝えていた。不注意性が報われた瞬間。
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妻が息子に「お父さんは忘れ物を頻繁にするけれど、忘れても大丈夫な様に自分で工夫しているの。忘れ物をするのは仕方ないけれど、被害を最小限にする努力はしなさい。」と話している。「忘れ物をするな!」はよく聞くが、「忘れるのを前提に行動しなさい。」という角度の説教が斬新すぎて笑った朝。
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不注意性が強いのに「私、メモしなくても大丈夫です!」と言ってしまうなど、本人が困らずに周りが困るケースって本当に難しい。本人が自身の不注意性を理解して受け入れるためにはある程度のキャパが必要な訳で、キャパを育てるのが結構長い道のりだったりするんですよね。
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「表計算、難しいから苦手‥」という学生に「表計算なんてやってみたら簡単だよ」と言ってやる気を奪っていた昔の自分。そこで、「表計算って難しいよね。」の様に【相手の言葉をそのまま返す】を意識したところ、「苦手だけど、少し頑張ってみます!」と言ってくれる様になった。ひたすら反復、大切。