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「大丈夫です!この子はしっかりしているので配慮は必要ありません!」というケースに遭遇しますが、「しっかりしている」と「困難さの有無」は別次元の問題。むしろ、困難さが見逃される危険性すらあります。そもそも、配慮って困難さの有無に関わらず、全ての子にとって必要なものだと思うのです。
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女性はバイクで颯爽と追いかけ、なんとタクシーを停めてくれた。無事、座席にあったスマホを救出。すると、女性は「良かったね、じゃあ!」と、あっという間に去っていった。恩着せがましさが全くない。本当に格好良かった。ああいう人に自分もなりたいと、心の底から思った出来事。
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ベトナムでタクシーから降りた瞬間、スマホを座席に忘れた事に気づく。顔面蒼白の錯乱状態でキャリーケース引きずりながら「タクシー!!」と叫びながら追いかけるも、追いつく訳もない。「詰んだ・・」と思った瞬間、バイクに乗った若い女性が「Green taxi?」と話してきた。「YES!」と答えると‥
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漢字が苦手なAさん。鉄道好きだったので「漢字を覚えるのが苦手なら、駅名で漢字を覚えてみない?大人でも鶯谷(うぐいすだに)を書けない人は多いし、放出(はなてん)を読めない人は多いと思うよ?」と伝えたところ、「確かに!やってみる!」と取り組んでくれた。楽しく学ぶって、大切。
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「板書をノートに書き写すのに必死で、授業内容を覚えていない‥。」と嘆くAさん。字を書く速度が遅いと、書き写すのに必死で教師の話を聞くキャパがない。必然的に内容を理解できないし、学ぶ意欲も生まれない。それでも書き写せたらマシな方で、多くは間に合わずに黒板消しで消されてしまう訳です。
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「Excelは難しいから苦手‥」と言う学生に「Excelなんてやってみたら簡単」と言うと話を聞いてくれない。「Excelは確かに最初は難しいよね。」の様に、相手の気持ちを尊重し、共感した言い方に少し変えるだけで、「この人は自分の苦手を理解してくれる‥」と話を聞いてくれる。
苦手の共感って、大切。
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感覚に過敏性があると、大学の講義って非常に過酷な環境。聴覚過敏だと周囲の雑音で、嗅覚過敏だと香水の匂いで、頭痛・動悸・吐き気を起こします。そんな感覚過敏の学生にとっての救世主が「オンライン講義」。たとえ対面に戻ったとしても、オンライン講義は学ぶ選択肢として残って欲しいんですよね。
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不注意性が強く、出かける間際にバタバタする僕を見て笑う息子達。すると妻が「お父さんはこうして忘れ物が多いけれど、忘れることを自覚しているから普段から対策しているの。忘れたことよりも、普段どう対策しているかを見ておきなさい。」と冷静に伝えていて恥ずかしかった件。
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「講演依頼したいのですが、コロナなので動画を作成して貰えませんか?交通費を減額した金額でお願いします。」と言われ、泣く泣くお断りした。話す様子を動画で撮るだけ‥と思われがちですが、対面と動画では伝わり方が全く異なるので、動画編集に普段の5倍以上の時間がかかるのです。すみません‥。
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障害のある子供達が学ぶための配慮や生活するための配慮については周りの大人が真剣に考えるけれど、オシャレしたりゲームしたり、楽しむための配慮って後回しにされがち。でも、「楽しむ」って生きる上で必要な要素。楽しむことができない辛さと配慮の必要性って、社会の認識がもっと広がると嬉しい。
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学生が「オンラインの講義って遅く感じるので、1.3倍速で聞いてます。その方が頭に入るので‥」と教えてくれた。そこで、試しに対面講義の1.3倍速のスピードで話し、聞き逃し対策として全て2回繰り返して話す様にしたところ、「テンポが良く、オンラインでも楽しく受講できた」と高評価。学生に感謝。
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「教員にチャットで質問するのは失礼」という話を耳にしたが、数回のやり取りが必要な内容はチャットの方が助かるし、相手の時間を使わないという意味ではむしろ礼儀正しい。あと、チャットはSOSを伝えやすく、大変な状況になる前に支援できる側面もある。チャットは失礼ではなく、新たな選択肢かと。
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「オンライン講義なので、皆さんの顔が見えません。お菓子を食べながら‥、寝ながら‥、運動しながら‥、好きなスタイルでご覧ください。その代わり、自分に合った学習スタイルを見つけてみましょう。そして、学習スタイルは個々で異なる事を知り、違いを尊重できる人になって欲しいです。」と伝えた。
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講義後に「質問ありませんか?」と言っても、手が挙がる可能性は低い。質問を強要する事だけは嫌なので、「講義中、質問があればチャットでコソッと教えてください。講義中に質問の答えを含めてお話ししますね。」と伝えたところ、質問が来る様になった。質問しやすい環境って大切だなと。
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「どうせオンライン講義でしょ‥」と言われるのが悔しかったので、ユーチューバーを研究し、「こんにちはー!」とテンション高めにテンポ良く講義をした結果、「先生の授業の雰囲気が好きです!」「初めてオンラインの方が楽しかった!」「切実にまた先生の授業が受けたい!」など絶賛の嵐。嬉しい。
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4月2日は #世界自閉症啓発デー
自閉症の方への配慮というと難しく感じるかも‥ですが、例えば、並ぶ位置が一目で分かるレジ前の足型や、残りの駅数が一目で分かる駅名表示など、感覚的なものを絵や写真で視覚的に表現するだけで負担が減ります。でもこれって、実は多くの人に優しいデザインですよね。
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「子供達を褒めているのですが、なかなか反応がなくて‥」と相談されたので、「反応がない時は本人が褒められたいポイントではないのかも。子供達が大人の顔をチラ見する時や『見てー』と近寄ってきた瞬間が褒めるタイミングだと思いますよ。」と伝えたところ、子供達が喜んでくれたと報告。良かった。
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「私の講義はスマホを使って構わないし、写真撮影も自由。その代わり、お願いがあります。自分に合った学び方で学ぶ大切さを認識し、自分の学び方を他人に押し付けない人になって下さい。世の中には一般的な方法では学べなくても、学び方を少し変えるだけで学べる子が多くいます。」と学生に伝えた。
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バレーボールで来た球を全て取りに行こうとして失敗し、邪魔者扱いされる子がいた。そこで、テープを床に貼って「これを踏んだまま、手が届きそうな球を打ち返してみて。球に当てるの上手いから、きっと返せるよ」と伝えたところ、素晴らしいレシーブを連発。周りから褒められ満面の笑顔に。良かった。
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「この子はやれば出来る子なんです。でも、なかなか継続しなくて・・」と相談されたので、「お子さんは7割くらいの力で出来てますか?もし120%のフルパワーで出来ていたとしたら、それは本人にとって負担だし、きっと継続しません。7割くらいの力で出来ることを探してみませんか?」とお伝えした。
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理由はすぐに判明した。彼女はクラスメイトと同じ様に、担任の先生に手書きで花丸をつけて欲しかったのだ。彼女に必要だったのは無機質に○と×を判定する機能ではなく、入力したものを紙にプリントアウトする機能。子供のニーズを大人が勝手に決めつけない‥20年前に頂いた恩師からのメッセージです。
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学生時代、麻痺があって書字が困難な子のために、押しボタンスイッチのみで操作できる計算ソフトを作って欲しいと恩師に頼まれたので、正解ならピンポーン、間違えたらブブーと表示される計算ソフトを開発した。すると、恩師に「それは彼女の求めているソフトではない。」と言われた。
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「私、片付けが苦手で・・」と学生に相談されたので、「自分でも抵抗なく出来そうな方法を考えて、カレンダーに上手くいったら○、面倒臭いと少しでも感じたら△をつけてごらん。駄目ならスパッと諦めて次の方法を試して良い。継続するのはカレンダーに○と△を書き込むだけ。」と伝えた。一ヶ月後・・