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正直、またやられたという感じ。AERA本日発売号の皇室特集。8日の天皇の「お言葉」をすんなりと受け止める基調の記事のなかで、私一人が違和感を抱く配役(悪役?)にさせられている。週刊現代の次号に掲載される青木理さんとの対談は、この記事とは全く違う内容になることだけは確かだ。
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NHKで天皇の生前譲位のニュースを突然知った。まさに青天の霹靂だった。朝日、毎日、日経、東京、共同、時事、TBSから取材を受ける。明日の新聞にコメントが出るだろうが、各紙によってニュアンスが違うかもしれない。敬語は使わなかったが、各紙の内規に従った部分もある。
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先日の週刊文春といい今日のテレビ朝日といい、あらかじめ社が用意している「ストーリー」に私のコメントが利用され、都合のいい部分=全体のコメントのなかでは枝葉にすぎない部分だけが切り貼りされている。もちろん一般の読者や視聴者はその部分でしか私のコメントを評価できないわけだ。
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100年前の1921年11月25日、大正天皇が事実上引退させられ、皇太子(後の昭和天皇)が摂政となった。近代天皇制の大きな転換となった日。その影響は、2016年8月に退位を強く示唆する「おことば」を発表して摂政を拒絶した現上皇にまで及んでいる。
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天皇皇后は、また豪雨の被害を受けた西日本各地を見舞いたいと言うだろう。退位前の最後の大仕事としてやらないわけにはいかないと思っているかもしれない。このとき、退位されると表明された以上、わざわざ来ていただくには及びませんと言える自治体が一つでもあるかどうかに注目している。
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中央本線は復旧したことになっているからニュースで無視されているが、実際にはあずさやかいじの運休が続き、東京から甲府や諏訪、松本に行くのが極端に不便な状況が続いている。JR東日本は「10月末まで運休」とするだけで、具体的な再開の見通しを示していない。これでいいのか、山梨・旧筑摩県民は?
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今日の朝日新聞読書面で、来年3月までに出る『日本政治思想史』(放送大学教育振興会)の宣伝をさせて頂きました。先日紹介したラジオ講座のテキストです。全くの書き下ろしです。版元が全く広告を出さないので自分で宣伝するしかありません。これまでの研究の総決算です。よろしくお願いいたします。
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皇居前広場で国民祭典を見た。1999年、2009年と10年おきにほぼ同じ日に同じ場所で国民祭典が行われてきた。どれも同じ位置から見ている。今回が最も人数が多く、ワイドスクリーンがいくつか設置されていた。天皇皇后は初めて正門鉄橋ではなく、肉眼で見える正門石橋に登場。皇后が涙ぐんでいた。
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即位礼正殿の儀のときと同様、10日の祝賀御列の儀のTBSラジオの特別番組に出演し、11日にはまた辻田真佐憲さんとともにセッション22に出演する予定です。今回もまた前回同様、テレビでは聞けない解説をしたいと考えております。
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古川美佳『韓国の民衆美術』(岩波書店)がいよいよ発売される。日本では見られない現地資料や多くのインタビューを通して韓国の美術と民主化運動がいかに密接な関わりがあったかを多角的に論じている。これを読むと戦後日本の政治運動の「限界」も見えてくる。横尾忠則さんの装丁もすばらしい。
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10月20日の東京新聞で3人の女性が皇后について論じている。皇后を持ち上げるだけの北原みのりや遠山敦子に対して、皇后の「『良妻賢母』的なイメージ」を問題にし、「平成を通じて皇室のタブー化は進んだ」ことに触れている三浦瑠麗のコメントに、いい意味で驚いた。