126
国事行為のような誰でも勤められるルーティンワーク的な行為は皇太子にまるごと譲り、慰霊や祈りのような、本当に自分たちがやりたい行為に専念したいと表明しているようにもとれる。生前退位することで、憲法で規定された枠組みから自由になりたいという意志を表明しているようにもとれるわけだ。
127
天皇特集番組の最大の謎?は、生中継のスタジオで蠅がいたことだ。そしてあろうことかその蠅が片山杜秀さんのおでこにとまり、片山さんが慌てふためいている場面がばっちりテレビに映ってしまった。テレビというのは結局話の内容よりもこういう「事故」の方を強く印象に残してしまうメディアなのだ。
128
今日はNHKで3月に放映される「100分de名著 松本清張スペシャル」を2回分収録した。5日の「点と線」、12日の「砂の器」の2回。最後は伊集院光さんの語りが熱を帯び、なかなか終わらなかった。19日の「昭和史発掘」、26日の「神々の乱心」は22日に収録の予定。この4作は私が選択しました。
129
毎年呟いている気もするが今日は大正天皇の誕生日である。在位中から暑いという理由で諸行事も10月31日にずらされるなど、影の薄い祝日だった。
130
天皇の問題というのは、学問のカテゴリーでいうと神道学、宗教学、歴史学、憲法学、政治学などにまたがっている上、在野の作家も積極的に発言する。外国人の研究者も少なくない。しかも退位問題一つとっても、解釈がかなり違う。完全に一致する人なんていない。そう思って発言するしかない。
131
今日、安倍首相が丸森町の避難所で被災者にひざまずいて言葉を交わしている光景がテレビに映ったが、平成の天皇と皇后が表舞台から消えた令和という時代には、首相が天皇と皇后の役割を受け継ぐという野心のようなものを感じた。
132
報道ステーションもニュース23も、出たのは全体の10分の1以下の末節的な部分だけだった。もうTVにはいっさい出ず、twitterをフル活用するという選択もありかもしれない。この点に限って言えば、NHKニュースに何度も登場し、それなりの時間が割かれていた古川隆久さんが羨ましかった。
133
現天皇は2010年7月22日の参与会議で大正天皇に言及し、摂政設置は大正天皇の意思に反するものだったと述べた。そして今年の7月21日にも大正天皇に言及したわけだ。現天皇は皇太子時代に全国を回り、人力車夫や路傍の少女にも声をかけた大正天皇に親近感をもっているように思える。
134
「日本放送大学 原武史様」あてに某写真週刊誌から「皇太子殿下にお会いしたときのご感想」につき聞きたいという依頼が来た。皇太子に会ったことはないと答えると、「それなら長年にわたる御取材の経験からお感じになっていることにつき~」と言うので、長年にわたって取材などしていないと答えた。
135
琉球国王の「皇居」だった首里城が崩れ落ちたことの象徴的意味を最も深く考えているのは、おそらく上皇と上皇后ではなかろうか。
136
民放の某ニュース番組から、解体される原宿駅の歴史につき出演して解説を依頼される。あらかじめウィキペディアのようなメールが来て、それに沿った話をしろという。そこにはない宮廷ホームの話もしたいと言ったら時間の関係で無理とのこと。私が書いたものを何も読んでいないことがわかりすぐ断った。
137
立花さんは明学でこう言った。「日本の反対党として常に反対の声を上げ続ける勢力としては、共産党は日本の政党のなかでoppositionの役割を歴史的に立派に果たしてきたと思いますし、これからも果たすに違いないと思っているんです。ですから、私は選挙のときに共産党に投票したことが何回かあります」 twitter.com/vys03470/statu…
138
もう一度日大全共闘ができてもおかしくないような事態になっている。
139
3月のダイヤ改正で、中央本線下りに高尾発長野ゆきの普通電車ができたことを今日初めて知った。長距離鈍行が駆逐されつつある昨今のダイヤ改正では非常にめずらしい。東京都内から長野までの長距離鈍行の復活は30数年ぶりだと思われる。別に乗ったわけじゃないけど。
140
そう考えると、やはり「新たな事実が発見された」とまで言えるかどうかは微妙ではないかと思う。大枠としてすでに知られている事実を補強し、精緻化しただけではないかというのが、偽らざる実感である。
141
放送大学の学生も見ているようですので一言。いま通信指導問題の答案を見ていますが、日本語の文章に難のある答案が多いです。文章は「ですます」調でなく「である」調で統一させ、適宜改行し、改行の際には必ず一字分を空けてください。箇条書きでなく、通しの文章で書いてください。
142
またNHKが独自報道。天皇は、皇后とともに公的な活動を通じて皇太子夫妻をサポートしながら、新たな立場で国民を見守っていきたい気持ちを持っているという。生前退位しても、皇后とともに公的な活動は続けるということか。これだと改元しても、平成が続いている感覚が残ってしまうだろう。
143
天皇誕生日のメッセージを元日のビデオメッセージと比べると、「国民」という言葉が激増する一方、「皆さん」が激減し、「皆さん」と言う場合でも必ず「国民の皆さん」という言い回しになっている。これはどこからか(たぶんあの方からか)横やりが入ったか。
144
大嘗祭に関する秋篠宮の発言に関して、「政治的な発言とはいえない」「政治的な発言といえる」という二つの解釈が対立しあっているように見えるが、必ずしもそうとはいえない。なぜなら、「政治的な問題になることを避けるために政治的な発言をした」といえるからだ。
145
5月8日に90歳になった元ウイルス学者の父は、1960年と61年にポリオが大流行したときにワクチンが果たした役割を知っているはずだが、90歳にもなってワクチンにすがってまで生きたいとは思わないとして、市から送られてきた書類を捨てたそうだ。
146
政府からそこまで強く拒絶されたのだとしたら、加藤陽子さんはむしろそれを光栄と考えるべきじゃないかな。 twitter.com/hi_kashi/statu…
147
来年、東武伊勢崎線の「松原団地」が「獨協大学前<草加松原>」に改称されるという。「団地」の付いた駅名が消えるという衝撃もあるが、もっと驚いたのは「獨」という旧漢字を東武が認めたこと。それなら京王の「芦花公園」も「蘆花公園」にするべきだろう。
148
宮内記者会に加わっている民放、新聞、通信各社はこのままずっと黙っているのかねえ。
149
明日開業する西九州新幹線に対して長崎県は喜び、佐賀県は冷めているという見方があるが、同じ長崎県でも佐世保を中心とする県北地域は冷めていると思うし、佐賀県でも鉄道が廃止されて久しかった嬉野温泉は喜んでいると思う。結局、自分たちの地域さえ便利になればほかの地域のことは考えていない。
150
改めて整理。昨日の天皇特集では、天皇は「仁」の主体たるべしという儒教的天皇観(高森明勅)と、天皇は血統でつながっているから尊いという国学的天皇観(八木秀次)の対立が露わになった。前者を突き詰めれば、天皇が主体性を失うと革命を容認することになる。片山杜秀が危惧したのはこの点だろう。