背景つきの人物画は『この絵を描いた人に会ってみたい』と思わせられたら勝ち。一目見て物語を妄想させられるか。季節はいつか。場所はどんな所か。全部何となく描いた、では魅力に乏しい。調べて描こう!場所、季節、温度、植生、土の色など。いくつかポイントを押さえて描くと『らしさ』が増す。
アニメーター志望者の多くがエフェクト作画に最初あまり興味が無いかもしれないけれど、ある程度色々動きが描けるようになって自信もついた頃に例えば水しぶきのカットが回って来ましたとします。すると出来ない方がほとんどです。普通の中割りしか出来ないレベルではエフェクト作画は描けないのです。
絵を描く方は特に感受性が強く繊細なので、外部からの情報を一時的に閉じて過ごす日があっても良いと思います。お気に入りの音楽を流しながら好きな本を読む時間にするとか、気になっていた箇所の整頓をするのも良いですね。水道の蛇口周りのメラミン磨きも小さな達成感があります。おすすめ。
ポートフォリオには背景つきの人物画をいくつか入れると良いのですが、簡単には描けませんよね。特に背景画の練習は億劫になりがち。背景アレルギーの方に向けて、克服するための参考書をわたしなりに選んでみました。自分にとってピンとくる本または手法に出会い、レイアウト能力を高めてください。
一般の方が『面倒だな』と思うルーティンな作画を特に面倒と思わないくらい鼻歌を歌いながら出来るのがアニメーターに必要なスキルの1つ。嫌だな、と手が止まるのが普通。大塚康生さんや宮﨑駿さんが瞬く間に水や雪を描き送りで描けてしまうのは苦にならないくらい大量に描き慣れていたからです。
この書籍が素晴らしい、と思うのは3枚目の階段登る画像の足。特に靴。原画に描かれるのは描きやすい角度の靴が多いのですが、中割りで描く必要があるのは真ん中の中途半端な角度。形も描きにくいでしょう。これが出来ない人が多いのです。この角度の靴をマスターすると仕事のスキルが上がります。(^-^)