伊豆の美術解剖学者(@kato_anatomy)さんの人気ツイート(リツイート順)

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筋の付着部である起始・停止の関係は、付着部の骨が動きにくい方が起始、動く方が停止。イメージから入る人は添付図のような骨の順序を想起すると良いかもしれない。脊柱の椎体を起点にして、起点に近い方が起始、遠い方が停止。
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五本の指が集まる点は一点しかない。イタリアの人が使うジェスチャー。
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「形(form, shape )」から「構造(structure)」を抽出する練習方法。この方法はバメスとその弟子の流派で教えられている方法で、人体を一から再構築する際に非常に有効。
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Michelangelo “Day” 1526-31
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エドゥアルド・ランテリのエコルシェ。ロダンの『青銅時代』タイプの像。エコルシェは、屈曲や伸展、内側面や外側面、腋窩や顎下などが一度に観察できるポーズをとっていることが多い。エコルシェで学習する場合は、できるだけ多くの部分が観察できる模型を選ぶと使いやすい。
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リシェによる新生児から成人までの人体プロポーション。1、4、9、16歳でキリの良い頭身指数が現れる。成人のプロポーションは標準体型に近い7.5頭身を採用している。
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世界レベルはすごいなと改めて思う今日この頃。390ページ、A4変形、ハードカバーですが、翻訳されると日本の美術解剖学教育の水準を引き上げる事になると思います。
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美術解剖学は、How to drawではなく、人体や生物、およびそれらを表現した作品を観る目を養う学問なので、様々なスタイルや趣向を持つ作家に対応できると考えている。How to drawは個人スタイルを教えがちになる。自然物の構造と形態は、個人の造形趣向とは関係なく存在している。
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骨格のアニメーションは、何度も描く点もよい練習になるように思う。描き込む簡易骨格は、各自の好みで細部を取捨選択してもらって構わないが、添付画像くらいあると外形に影響する筋の付着部が維持できる。
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胸鎖乳突筋が上を向いたときの開口と関係があると誤解された方がいたが、上を向いたときの開口は舌骨上・下筋群が関わる。
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肘関節の位置は、胸郭の下縁(ウエストのくびれたあたりの高さ)に近い。これは腕を振った姿勢の目安になるが、腕が水平より高く挙がっている場合(右端)は、鎖骨が上がるため、肩関節からウエストまでの距離の方が長くなる。
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ピオ・クレメンティーノ美術館にあるラオコーン。発掘時にミケランジェロが駆けつけたというエピソードがあるが、これが土の中から出てきたら驚くだろう。後世の人にモチベーションを与えた作例。
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身長が高くなると頭が小さくなる傾向があるみたいですよ。腕や足が長い人だと、前腕と下腿が長くなります。
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芸大で行ってる授業をまとめるのと、アップデートする意味でオンラインの講習会のようなものをやろうと考えている。内容は「ゼロから描く美術解剖学」のような感じ。あらためて形を探っている。記事は部位別にわけ、図と簡潔な文章を添えてワンコイン制にするつもり。
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解剖図の歴史を見ると、下図にカメラを用い始めた頃から歪みが極めて少なくなる。カメラなどの機器によって視覚が補助されたのだ。制作において肉眼にこだわることは、目が悪いにも関わらずメガネを外した状態で観察することと似ている。
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ロダン『考える人』の腓骨筋。