伊豆の美術解剖学者(@kato_anatomy)さんの人気ツイート(いいね順)

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来週月曜の歴史講座の第3回は現代編。現行で入手出来る美術解剖学の本がどういう位置付けで編集されているかも紹介します。 asahiculture.jp/course/tachika…
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体が硬く、前屈があまりできない人でも、膝を曲げると大腿が肩に接する。複数の関節が関わる姿勢の変化は、個々の関節を解説するスタイルだと記述できない。
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Michelangelo “Day” 1526-31
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「骨(単一の骨)は嘘をつかないが、骨格(複数の骨の人為的な連結)は嘘をつく」といわれる。CTの出現によって観察に基づく精巧な解剖図でも生体とのズレが確認できるようになった。
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以前描いた補足図。1:大胸筋、2:広背筋、3:大円筋、a:上腕二頭筋長頭、b:上腕二頭筋短頭+烏口腕筋。
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ヒトの鎖骨上窩と三角筋胸筋三角は鎖骨をまたいでなだらかにつながっていることが多い(1枚目)。このことは四足動物の構造を想起させる。四足動物では鎖骨が未発達または欠損し、鎖骨画(2枚目矢頭)という靱帯ないし中間腱様の構造になり、僧帽筋と三角筋に該当する筋が鎖骨画を介して連結している。
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筋走行を描写すると、体の起伏をある程度なぞることになる。筋走行を描く練習は、筋配置を覚えるだけでなく、起伏の把握にもつながる。
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模写して練習するときは、利き手と反対側に模写する写真やイラストを配置して描くと肘や膝などの高さが合わせやすいです。
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犬歯より後ろのギザギザした噛み合わせ(左)と、左右の犬歯間にある前歯のプロポーション(右)。
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解説文を読むのが苦手という美術系の人は多いんですが、「苦手」というよりは「読めるんだけど読む習慣がない」という人が多いので、読めるようになると一気に視界が開ける事があります。習慣は10日くらい注意して生活すると結構変えられます。
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美術解剖学の講師でメディカルイラストレーターのアーノルド・モローによる骨の描き方。モローは解剖学的構造を誰でも描けるように描写手順を示した。球や円筒で人体を描くことと美術解剖学の間に位置するような教育方法。
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寝そべった姿勢の見上げ。難易度高。
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解剖学を学習する際に重要なのは、細部と全体を行き来するための中間の見方。これがないとバラバラな構造を統合しづらい。
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ラオコーン像は発掘当初右上肢が欠損していた。ミケランジェロは右手を頭の後ろに回していると推測し、補修を監督したラファエロは右腕を高くあげていると推測した。後年オリジナルが発見され、20世紀になって取り付けられた。原作はミケランジェロ案に近く、人体や蛇が作る導線も収まり良い。
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9月発売の拙著も書影ができてました。この本では、いろいろなポーズの筋と起伏を描いてます。模写やトレースして練習すると、体表から筋配置と起伏が目視できるようになると思います。売れ行きが良ければ骨格編や女性編などの続編企画が出るかもしれません。絶賛予約中です。amazon.co.jp/gp/product/481…
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腹直筋の腱画は、個人差があるが、体表のランドマークと概ね一致する。第一腱画は、肋骨弓(水色)と合わさってローマンアーチと呼ばれる起伏(赤線)を作る。第二腱画は、胸郭の下縁、第三腱画はへそあたりに向かい、不完全な第四腱画はさらに下向きのラインを作る。
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レオナルド・ダ・ヴィンチのワイヤグラム。
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手首の屈曲・伸展は、指の状態によって可動域が変わる。
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鎖骨上窩と三角筋胸筋三角は、なだらか繋がってることが多い(大幅にズレてる人も居る)。
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アメリカの有名な素描インストラクター、ジョージ・ブリッジマン。解剖学と素描を融合させた人物。1920年代から複数の著作を出版した。丸い形態と角張った形態が交互に現れるなど単純形態に置き換えて捉える方法も見られる。日本語版はまだないが、中国では翻訳版が人気。
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芸術家が筋を学ぶことで飛躍的に描写量が向上する点の一つは関節である。筋の起始と停止は関節を越えるため、関節周囲の起伏の内容がそれぞれ理解できるようになり、結果的に描写量が向上する。
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骨格のアニメーションは、何度も描く点もよい練習になるように思う。描き込む簡易骨格は、各自の好みで細部を取捨選択してもらって構わないが、添付画像くらいあると外形に影響する筋の付着部が維持できる。