医者ってほんとに言うこと聞かない人種で、ちょっと油断したらみんな独自に正しいと思うことをやりたがる。あっという間にバラバラになる。それを何とか繋ぎとめる唯一の拠り所がエビデンスなんです。 どこかからこっそり指示が出て、科学的に合理性がないのに足並みが揃う可能性など万に一つもない。
「自分で調べたらこうだった」「医者にこんなこと言われた」という医療情報発信は、特に"意外性の高いもの"は爆発的に拡散します。 親切心はありがたいのですが、残念ながらごく一部の人にしか当てはまらず大半の人の誤解を招く、という性質のものも多いです。 この種の情報には慎重に接してください。
Yahoo!ニュースで新しい記事を書きました。 もしあなたが食事や水を摂れなくなったら? 胃や腸の病気、口や喉の手術後、意識の障害… 病院にはそんな患者さんが大勢います。 その際の栄養の投与について解説しました。特に「胃ろう」という手法には誤解が多いです。 news.yahoo.co.jp/byline/yamamot…
改めて、咳エチケットの徹底を。 どれだけ情勢が変わろうと、一個人がやるべきことはシンプルです。 twitter.com/MHLWitter/stat…
聖路加国際病院感染管理室坂本史衣さんの記事です。 「風通しがよく、人と人との距離が腕の長さ以上に離れていて、人がぺちゃくちゃしゃべっていない場所であれば比較的安全」 「もちろん、そのような場所に行く際にはCOVID-19の感染経路を絶つための対策を行うことが大事」 news.yahoo.co.jp/byline/sakamot…
たくさんの医療者が、誤情報を必死で訂正し、日々活動している。無償で。 何も趣味でやっているわけじゃない。「あきらめてしまえばどれほど楽か」と心のどこかで思っている。 でも自分が声を上げないことで万が一にも誰かの健康が害されるかもしれない、という恐れには耐えられない。
情報発信をしていると、本当にどうしようもない誤情報が拡散され、多くの人が賛同している地獄を目の当たりにすることになる。 もういいや、とさじを投げればどれほど楽か、と思うこともある。しかしこの現実を知ってしまった以上、声を上げないわけにはいかない。やめるという選択肢はもうない。
いま現在、病院を利用している人、医療によって命をつないでいる人の多くは "感染症以外" の病気です。 がんの人も心筋梗塞の人も脳梗塞の人もたくさんいる。 決して医療を崩壊させてはならない。 みんなの協力が欠かせない。 感染防止対策と、医療のリソースへの理解と。
「クラスター対策で濃厚接触者を追跡し丁寧に丁寧に感染拡大の芽を潰しているのが日本」 「感染者の8割は軽く済む病気なので、この人たちにあまり不安を持たせたくもない。一方でリラックスしすぎてもほしくもないので、一定の緊張感を持って日常の行動を変えてもらいたい」 buzzfeed.com/jp/naokoiwanag…
専門家会議クラスター対策班の西浦教授(@nishiurah)の記事です。 医療従事者へ。 「ひとたび大規模流行が発生すると、流行が制御不能になります」 「皆さんの力が必要です。お願いします、助けてください」 headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200324-…
厚労省のホームページに、 「大規模イベントに参加されていた皆様へ」 という項目が追加されています。 ご参照ください。 mhlw.go.jp/stf/seisakunit…
専門外の領域に対する姿勢では、知識人は3タイプに分かれるような気がしている。 ・口は災いの元と言わんばかりに専門外の領域にはあえて口を出さずに黙する人 ・専門外の領域で浅い私見を展開して地雷を踏み続ける人 ・専門外にもかかわらず恐るべき理解力で正確な情報発信を行う切れ者
忽那先生の最新記事です。 「クラスターから流行が広がる」というこの感染症の"特殊性"を理解することが最も大切だと思います。 ・患者の8割は誰にも感染させていない ・残り2割の患者が広げた環境は多くが「密閉・密集・密接」の3要素を持つ空間 “3密空間”を避けよう! news.yahoo.co.jp/byline/kutsuna…
同じ病気を持つ知人から「私は〇〇の治療をしているけどあなたはなぜ別の治療を?」と言われ不安になってしまう人がいますが、同じ病名の知人は「病名しか同じでない知人」だと心得た方がいいです。 総称が同じでも細かな分類が違ったり、同じ病気でも状態に応じて治療が全く違うこともあります。
『人工呼吸器とは「肺が頑張れないと他の臓器に支障が出るから、肺を傷めながらなんとか働かせる機械」』 まさに。分かりやすい説明です。 そのマネジメントは、医師の中でもかなり専門性の高い領域。 twitter.com/mph_for_doctor…
感染対策として、とにかく「顔を触らない」を徹底している。顔を触りそうになったらふと気づいて止める、を繰り返すと「1日のうち何回顔を触りたくなるか」がよく分かるようになってくる。 で、これがまた相当多い。 この動画では「人は1日300回ほど顔を触る」とあります。 twitter.com/nhk_seikatsu/s…
科学的に妥当な選択肢は、私たちにとって時に不都合で、耳障りで、そして一見すると非合理的に思えることもある。 まず、そういうものだと理解しておくことが大切だと思います。 安易に大衆のウケのいい方向に舵を"切らせない"ためにも。 twitter.com/mph_for_doctor…
ワクチンに関して、ほむほむ先生が取材に答えています。 すばらしい記事です。 『ワクチン接種をためらう親御さんも、皆さん「子どもの健康と幸せ」を心から願っている』 『たまたま間違った知識を入り口にしてしまっただけで、むしろ思いが強いから突っ走ってしまう』 president.jp/articles/-/335…
ある領域に詳しい人の「Aが良い」という主張に対し、「Bが良いという考え方もあるんですよ、知らないんですか」と非難する人を時々見るが、当事者にとっては「Bが良いかもしれない論」はすでにさんざん検討済みであり、「3周くらいまわってやっぱりA」みたいなことは多いと思うんですよね。
研修医の期間を終えて3年目になると、現場に慣れ自力でできる仕事が増え、後輩の指導も任されるようになるため、ある種の全能感を抱くことがありますが、これは大怪我の元です。 立場が変わった瞬間に能力が高まるわけではありません。 常に謙虚さを忘れず。安全第一。 私もそう言い聞かせています。
時事メディカル連載 病院に行ったのに薬の処方や検査をしてもらえなかった時に、「何もしてもらえなかった」と思ってしまう方がいます。 しかし、実際は診察によって「検査や薬が不要であるという判断」を提供した、というケースが多いというお話です。 medical.jiji.com/topics/1575
先日ある週刊誌の取材を受けたのだが、しばらくしてメールがあり、 「〇〇というコメントをいただいたのですが、そのソースを教えてもらえませんか?」 とのことだった。 たとえ専門家に取材して得た医療情報でも、信頼に足るソースが明示できないならその価値は高くないということを理解されていた。
今日NHK総合で「デリートC」が紹介されます。 プロジェクトに参加する企業や自治体がサービス名からCの文字を消したり、deleteCのロゴを使用したオリジナル商品を作り、その購入金額ががん研究に充てられる仕組み。Cはcancer(がん)の頭文字。とてもユニークなアイデアです。 www4.nhk.or.jp/P5035/x/2020-0…
細胞レベル、あるいは動物レベルの実験結果を根拠に "がんに効く" と宣伝する商品をお勧めしようと思わないのは、厳しい基準のもとに期待を持って開発が始まった薬ですら、大部分が実用化に至らないことを知っているからです。 信頼に足る科学的根拠を作るには膨大な時間とコストがかかるのです。 twitter.com/SatoruO/status…
「あの人がこんなことを言うとは思わなかったショックだ幻滅した」という話を時々聞くけど、他人に対して「こう思っていてほしい」と強く望むことは結構危ういと感じる。 脳を共有しない赤の他人が自分の期待通りの思考回路であるはずがないし、そう思っていないと心が疲れるだけではないかと思う。