我が強くて独善的、使命感は強いがプライドも人一倍高い。医者ってほんとに曲者ばかり。チームワークを整えるのに現場がどれほどいつも苦労しているか。 少なくともこの統率を取れるのは「偉い人」ではない。エビデンスだけです。 何らかの陰謀で足並みを揃えさせるにはクセが強すぎる人たちです。
他人を激しく攻撃できる人は、自分が攻撃されてもそのことを短時間でサクッと忘れられる人なのだと思う。 攻撃されたことを長く引きずって辛い思いをするような人なら、他人に同じ思いをさせたくないと思うものである。
「自分の意見を全く変える気がない人」とは議論は成立しえないので、他人の考え方を受容できる余力を1ミリも感じられない相手に時間と労力をかけるのは割に合いません。 自分の人生は有限で貴重なので、「あきらめ」は早めでいいんですよね。
専門外の領域に対する姿勢では、知識人は3タイプに分かれるような気がしている。 ・口は災いの元と言わんばかりに専門外の領域にはあえて口を出さずに黙する人 ・専門外の領域で浅い私見を展開して地雷を踏み続ける人 ・専門外にもかかわらず恐るべき理解力で正確な情報発信を行う切れ者
先日ある週刊誌の取材を受けたのだが、しばらくしてメールがあり、 「〇〇というコメントをいただいたのですが、そのソースを教えてもらえませんか?」 とのことだった。 たとえ専門家に取材して得た医療情報でも、信頼に足るソースが明示できないならその価値は高くないということを理解されていた。
先日の講演でいい質問をいただいた。 「書籍なら、内容をある程度信頼できると思うのはダメか?書籍を出版するハードルは相当高いはずだから」 実際こう考える人は多い。書籍の権威性は根強くある。 しかし医療関係では書籍は他媒体よりむしろ危ういことも多い。医療者の間ではよく知られた事実。
SNSでデマが拡散している時、リプ欄には必ず「真実に目覚めた人」がいる。これが最も危ない。 真実というのは、生涯をかけてわずかでも近づこうと努力し続ける対象であって、ある瞬間に「目覚める」ようなものではない。
アドラー心理学の本をいろいろ読んで良かったのは、何と言っても「課題の分離」という言葉を覚えたこと。 対人関係において悩みそうになった時、「はい課題の分離。これは他人の課題。自分の課題じゃない」みたいなシンプルな思考が2秒くらいで完結し、次の瞬間ストレスが軽減する。
Twitterで我々がよく共有する医療系記事は、基本的に「長くて難しい」と思います。「これを理解しないといけないのか…」と辛くなる人も多いのではないかと思います。 その時は「ひとまず分かるところだけ読んでおく」で大丈夫です。「分かりやすいけど正しくない情報」に触れないことの方が大切です。
これはとにかく毎年拡散したい話。 ポスターにもあるように、映画やテレビなどによって刷り込まれた「子どもがバシャバシャと溺れるイメージ」は一切忘れて、「子どもは音も立てず静かに溺れる」という知識を上書きしてほしいです。 twitter.com/oshietedoctor/…
とにかく色んなことをあれもこれも言いたい人が目立つ一方で、守備範囲を適切に見定めて発言を控えている人もいて、その人のおかげで助かっている人もきっといて、今や「発言力」ではなくて「沈黙力」みたいなものが試されているなあなどと思う。
我が子から分からない言葉について質問されたら一緒に調べるようにしている。「答えを教えること」よりも、「調べる方法と調べる習慣を教えること」が大切だと思うから。 勉強には全く口出ししなかった私の父も、ただ一つしつこく繰り返したのが「分からない言葉に出会ったら辞書を引け」だった。
意外に知られていませんが、学会の公式サイトにある一般向け情報集はとても便利に利用できます。ぜひ知っていただきたいので、いくつか紹介します。 まずは消化器病学会。「患者さんとご家族のためのガイド」として、多くの疾患のガイドブックが無料でダウンロードできます。 jsge.or.jp/guideline/dise…
「見栄は張るな。生きづらくなるぞ」 これはある恩師に言われた言葉だけど、確かに有能な人は見栄を張らず、決して自分を大きく見せたり偉ぶったりしない。それは謙虚だからというより、「見栄を張ることのデメリット」を賢く理解しているからかもしれないなと思う。
「すばらしい人体〜あなたの体をめぐる知的冒険〜」はこんな本です。 人体や病気、医学の歴史まで、興味深い話をたくさん書いています。 表紙デザインや付録も素敵でワクワクする作りです。 9月1日頃から全国の書店に並ぶので、良かったら手に取ってみてくださいね〜。 →amzn.to/3skWVgM
忽那先生の最新記事です。 「クラスターから流行が広がる」というこの感染症の"特殊性"を理解することが最も大切だと思います。 ・患者の8割は誰にも感染させていない ・残り2割の患者が広げた環境は多くが「密閉・密集・密接」の3要素を持つ空間 “3密空間”を避けよう! news.yahoo.co.jp/byline/kutsuna…
実は恥ずかしながら自分もかつてデマ本に思考を侵食されかけたことがあって、大学生の頃「世の中に流布している言説は嘘だ。真実を知れて良かった」などと思ったのを覚えている。思い出すだけでゾッとする。 デマ本には「向こう側の世界に連れて行かれる」ような、頭脳への特有の浸潤性がある。
先日プールで泳いでいたら、隣のレーンのスクールに遅刻してきた子が先生から「もっと申し訳なさそうにしろ!」と怒鳴られていて少し気の毒だった。感情表現が得意でない子もいるだろうし、大切なのは「申し訳なさ"そうに"できるスキル」より、何か声に出して挨拶できることではないだろうかと思った。
高知東生さんの一連のツイート、ご自身は「賢くない」とおっしゃっているけど、むしろ高知さんは「賢い人」で、「賢い人ほど陰謀論にハマるリスクがある」「しかし真に賢い人は周囲の意見を取り入れ軌道修正が利く」という二つの事実を示す好例ではないかと思う。
デマツイートそのものより、デマを否定するツイートの方がむしろ拡散し、それによりデマが広く知られ、信用する人が増えてしまうという現実。 なかなか難しい問題です。 #フェイクバスターズ
Yahoo!ニュースで新しい記事を書きました。 パルスオキシメーターの生みの親、青柳卓雄さんが逝去されました。 医療現場に必要不可欠で、そしてとてつもなく利便性の高いこのツール。まさに世界に誇る大発明と言えます。 「なぜすごいのか」を簡単に解説しました。 news.yahoo.co.jp/byline/yamamot…
ZOOMでのウェブ会議があまりに便利であることが分かり、メールで済む用事なのにわざわざZOOMを使ったり、休日や夜間でも自宅で会議に参加することになったり、という怖い未来が何となく見えるので、便利なものほど早めからきちんとルール決めないとかえって自分たちの首を絞めることになるなぁと思う。
「一生の間に一人の人間でも幸福にすることが出来れば自分の幸福なのだ」というのは川端康成の言葉。自分のできることを、気負わずコツコツやっていく。きっとそのくらいがちょうどいい。
みんなの前で聞こえるように誰かを叱責するのを好む人がいるけど、いつも疑問に思うのは「本人だけにそっと耳打ちして忠告するよりメリットが大きいかどうかを検討したのか」ということ。 毎回逐一メリットとデメリットを天秤にかけるべきだ、と思うくらいには本人への心理的ストレスは大きいと思う。
消化器を専門とする医師としていつか取り組まねばならないこと。 それは、便意を催していて "限界は近いがトイレは遠い" という局面において「走るべきか歩くべきか」という究極の問題。 走ると早く着くが便意は促進されるしトイレが満室だとその時点で詰む。歩くと途中で試合終了の恐れあり。