イランやイラクでは、ニンジンはキュウリと並んでフルーツのカテゴリーにはいる。もちろん生食専用というわけでもなく、中東でも幅広く料理に使われる。チュニジアには、ゆでたニンジンペースト状にしてオリーブオイルやニンニクなどを加えた家庭料理「ウンマク・フーリーヤ」があり、これは絶品。
バナナといえば、イラン・テヘランのとあるお宅で出てきたフルーツ盛りが思い出される。人が行き交うシルクロード上で暮らしてきたペルシャの民の「旅人をもてなす心」はこんな形であらわれる。
バナナは吊るして売るのが普通だと知ったのは、中東に足を踏み入れてからのこと。日本のように陳列台に置く方式は少数派。黒ずんだバナナを嫌う、人々の一種の美的センスも影響しているのかも知れない。
東京のカレーの名店「デリー」で、ゾロアスター教徒の料理が食べられる? ペルシャからインド・ムンバイ周辺に渡ったゾロアスター教徒(パルシー)の料理。カレーにポテトストリングを乗せた「サリ」に、ドライアプリコットを入れた「サリチキン」という料理だそう。 delhi.co.jp/bossblog/19708
以前紹介した、東京・品川区荏原町のトルコ食材店が、店の近くにトルコ風カフェ&バーをオープンさせた。中東菓子バクラヴァやロクム(ターキッシュ・ディライト)と一緒に、トルコ・コーヒーが飲めるらしい。トルコ出身の方が経営。 timeout.jp/tokyo/ja/news/…
茶山・茶どころの埼玉・狭山に、中東菓子バクラヴァの製造工場。キプロス島の北側にある北キプロスというトルコだけが承認する国からやってきた人たちによるニッチなビジネス。バクラヴァ が和菓子界の一角に食い込み、日本茶と一緒に食される日も近いだろうか。 tabilista.com/feature/113-20…
宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」で、ジョバンニがアルバイトした印刷所の場所と考えられるのが、賢治が暮らした岩手県花巻市の花巻駅近くの一角。かつては実際に印刷所があり「春と修羅」はそこで印刷された。現在は、花巻近辺で知らない人はいない団子店になっている。岩手特有の「お茶もち」が名物。
トルコの朝食といって、まず頭に浮かぶのは、香草のディルやイタリアンパセリなどをまぶしたチーズ類。丸かじりできるそれほど辛くない生の青唐辛子。独特の風味があるソーセージのスジュク。フランスのバゲットを日本人好みにふんわりさせたかのようなパン、エキメッキ。素晴らしい取り合わせ。
ピスタチオ連合王国のトルコ・イラン・シリアには、ピスタチオを使った菓子が色々ある。イラン・テヘランで見かけたピスタチオでクリームを閉じ込めたコロネは、イタリア・シチリア島の銘菓カンノーロを意識したものなのか。あるいはその逆か。ダマスカスの老舗のアイスにも、たっぷりかかっていた。
「岩手県と中東に一体どんな関係があるんだ」という声にまじめに答えようと書き始めて、1回目で止まっているシリーズ。奥州平泉とエジプトには黄金文化という共通点がある。エジプト野菜を栽培して麺まで作った発想の背後には、そうした歴史的・文化的な文脈があるとみた。 note.com/cafebaghdad/n/…
エジプトでガルギールと呼ばれるルッコラを練り込んだ「ガルギール生麺」を岩手県奥州市衣川の企業が新発売。昔、ある中東研究者がエジプトから種を持ち帰り、実兄の衣川村長に進言して栽培開始。粉末を練り込んだ「ツタン乾麺」が発売されたのがその起源。乾麺の製造は終了したが、生麺として再生。
日本と中東では、食事の中でのご飯の位置付けが決定的に違うと、一般的には思われている。でも、トルコの食堂あたりでは、日本の定食並みにご飯が重要な位置を占めているのもある。日本人としては、なんとなく落ち着く感じ。トルコはやっぱりアジアなんだな、と感じる風景でもある。
アラブ料理としてのホンモス(フムス)は、食事の前菜の位置付けで、薄型パンですくって食べる。けど、東京・浜松町のテイクアウト店「ビブロス」での売り方、買われ方をみていると、お菓子と一緒に食べる間食の位置付けもありかな、と感じる。甘いものと塩味のものを交互に食べるのが好きな人はいるし。
アラブ圏からクルディスタン、トルコにかけてのお菓子は、端正なデザイン、彩り、ナッツなどによる食感など、和菓子と重なる部分も結構ある。東京・浜松町にオープンした「ビブロス」が、アラブでよく使われるデーツあんに加えて日本風のあずきあんを使い始めたのは、とても鋭い着眼のような気がする。
東京・浜松町にできたアラブ菓子テイクアウト店「ビブロス」。もちろんバクラヴァも売っている。都内のバクラヴァ事情については、以下の記事がとても参考になります。 #世界を知るための10皿 という #note マガジンに収録されています。バクラヴァ の拡大がもう止まらない。 note.com/ethnicneighbor…
東京・浜松町にオープンしたアラブ菓子・料理のテイクアウト専門店「ビブロス」。やはり、「シュクラン中井」のシェフだったナジーフさんが開いた店のようです。ビブロスとは、ナジーフさんの出身地のレバノン北部にある街の名前。充実のスイーツが詳しく紹介されています。 note.com/joycooo/n/nbc1…
東京・浜松町にアラブ料理テイクアウト店「ビブロス」を開いた(らしい)レバノン人シェフのナジーフさん。「シュクラン中井」時代は、本格的レバノン料理をこれでもか、と繰り出していた。コロナ禍で店舗で腰をすえて食事をすることが避けられる傾向も強い中でのテイクアウトへの転身。成功を祈る。
東京・浜松町にできたアラブ料理・菓子テイクアウト専門店「ビブロス」についての詳しいレポート。アラブ料理研究家ファラウラさんのブログ。 ameblo.jp/farowla/entry-…
東京・浜松町にアラブ料理・アラブ菓子のテイクアウト専門店「ビブロス」がオープンしたとのこと。東京・中井のアラブ料理店「シュクラン中井」のシェフ、ナジーフさんの新店との情報も。 twitter.com/Aali_Arabic/st…
アルジェリアはお菓子のデザインもこったものが多い。これも北アフリカ先住民、ベルベル人の伝統の影響があるのだろうか。地中海の対岸のイタリア・シチリア島のシンボル、トリスケル(三脚巴)を意識したような形をしたピンクに輝くお菓子もあった。かなり斬新。
北アフリカにアラブ人が侵入する以前から暮らす先住民のベルベル人。アルジェリアの北部山岳地帯に多く住むベルベル人はカビリと呼ばれ、タマジト語という独自の言語を持つ。彼らが作る伝統的陶器は、地中海の海を思わせる青を基調にした抽象的な文様が描かれていて、思わず引き込まれる。
地中海の「トリニテ」(三つ組)のひとつ、オリーブ。トルコ、モロッコ、チュニジアなど、各地でピクルスの作り方にもこだわりが感じられる。市場では、キロ売りでビニール袋に入れてくれる。家庭の食卓に日常的に並ぶ漬物のような存在。
スマホが登場するはるか昔にメソポタミアの人々が作り出した情報ツール。くさび形文字がびっしりと刻まれた粘土板。 英語では普通タブレット(tablet)と呼ばれる。トルコの首都アンカラにあるアナトリア文明博物館の展示室はまるでアップルストア。
スマホはなく、インターネットすらなく、さらにイランの場合「地球の歩き方」もまだない時代。旅の羅針盤として頼りになったのは、日本人が多く泊まるバックパッカー宿に置かれていた情報ノート「イランへの道」。アジアを横断していった人たちが、少しずつ書き足して育てていった旅の知恵の集積体。
集落は、文字通り、住居が「集まっている」のが普通だが、岩手県の北上川流域には、「散居村」と呼ばれる防風林に囲まれた家々が点在する地域がある。花巻市の円万寺観音堂からの風景。田植えを控えて水が張られた水田がキラキラ光っていて、かすみの向こうには北上山地がぼんやりとみえた。