スマホはなく、インターネットすらなく、さらにイランの場合「地球の歩き方」もまだない時代。旅の羅針盤として頼りになったのは、日本人が多く泊まるバックパッカー宿に置かれていた情報ノート「イランへの道」。アジアを横断していった人たちが、少しずつ書き足して育てていった旅の知恵の集積体。
秋になると中東の市場に並び始める真っ赤なザクロ。イランでは洋式ケーキのトッピング材料にもなるほど身近な果物。タネを吐き出す必要はあると思うが。ザクロを満載したトラックが住宅街を売り歩くころには冬が訪れている。
東京・西新宿のビル・マンション街の谷間にある小さな祠(ほこら)。毎朝ナンがそなられていることで知られるが、そのナンを献じていたのは、近くにあるカレー屋さん。ネパール伝統の豆スープご飯定食もある庶民的な店。宗教は違えど店員たちの信仰心がわかる国際的な風景。 note.com/joycooo/n/n1d7…
スマホもSNSもなかった時代、バックパッカーはどうやって旅したのか。倉庫の奥から「イランへの道」という情報ノートのコピーが出てきた。30年くらい前、イスタンブールの「ホテル・モラ」に原本にあったものをイランで誰かからコピーさせてもらったもの。詳細な手書き地図に旅への情熱が滲んでいた。
エジプトでガルギールと呼ばれるルッコラを練り込んだ「ガルギール生麺」を岩手県奥州市衣川の企業が新発売。昔、ある中東研究者がエジプトから種を持ち帰り、実兄の衣川村長に進言して栽培開始。粉末を練り込んだ「ツタン乾麺」が発売されたのがその起源。乾麺の製造は終了したが、生麺として再生。
観光ビザ発給がまもなく始まるらしいサウジアラビア。アルコール類禁止が気になる人も多いでしょう。代わりにサウジシャンパンというものがあります。アップルジュースをソーダで割ってカットフルーツを添えたもの。砂漠気候で乾いたのどを潤すのにぴったり。酒よりこっちがいい、と思えるかも。
東京・十条のクルド料理店「メソポタミア」。極東で最大のクルド人コミュニティがある埼玉・蕨、川口両市のワラビスタンからは、荒川を渡り南下してたどり着く。中東の肉コロッケ「ケッベ」やナスのひき肉詰め、シシカバブ。ワインはトルコ南東部でキリスト教徒が醸すシルーフ。なんでも美味しい店。
もち食の伝統が根付いている岩手県一関市が作った「もちデータベース」。ギリシャヨーグルト&香草ディル、ピスタチオなどのタレをかけたものも収録。日本の伝統食文化の新しい味わい方。 ichitabi.jp/imagem/topics/…
民俗学者の柳田国男は、餅はもともと心臓の形を模したもの、と考えていたそうだ。そうした見方からモチ料理を見ると、やはり日本人にとって特別な食べ物という気がしてくる。岩手県一関市には、「餅御膳」という食事がある。かつては年に50回も食べたそうだ。今も市内の道の駅や食堂で食べられる。
モロッコでは、ミントティーを作る時も緑茶を使う。砂糖をたっぷり入れて甘くして飲む。かつては、日本の緑茶を多く輸入していたが、最近は中国製に代わられたようだ。一方で、日本の茶どころ静岡の製茶メーカーがモロッコで茶作りを始めたりもしているようだ。 #モロッコ彼女たちの朝 #映画で旅気分
チュニジアの首都チュニスの中央市場に並ぶ魚の陳列法はユニークだった。タコは、カラストンビを見せるように並べるのでまるで星の形。魚は、赤いエラを出して鮮度をアピール。あるいは、筒切りにして身を見せる。青菜や唐辛子をさりげなく配置したりと、美的感覚にこだわりがあるようだった。
一年で一番夜が長い日。イランと周辺のペルシャ文化圏では「シャベ・ヤルダー」と呼ばれる日で、ザクロやスイカを食べながら夜を過ごす風習がある。世界に闇が拡大する時期が終わり、再び光が広がっていくと期待し、喜ぶ。ゾロアスター教などを生んだこの地域の伝統的世界観を色濃く反映している。
東京・高田馬場に先月オープンした中央アジア料理店「ヴァタニム」。羊肉入り手延べ麺「ラグメン」と、ナンでもなくヌーンでもない「ノン」。シシリクは隣の方のを撮らせてもらった。ランチ時、客のほとんどが中央アジア出身者。カウンターだけのこじんまりとした空間で、BGMはウズベク語のささやき。
中東では冬の果物のザクロ。粒々を、刻んだパセリや玉ねぎで作るシリア・レバノン式のタッブーレ・サラダなどに散らしたら、見た目にも華やかになる。イランでは、街の小さな菓子屋で、ケーキの上にごろんと乗せたものを見て驚いたこともあった。日本でももっと存在感を拡大して欲しい。
鮮やかな緑の稲穂が、規格のない田んぼを埋め尽くしている。岩手県一関市の金山棚田。江戸時代後期に開田された100数十枚で計約40アール。農作業はすべて手作業だそう。近隣の住民たちが「地域の宝」として、景観保存のため耕作を続けている。
パレスチナの難民キャンプの女性たちの手作り刺しゅうを見せてもらう。今後、日本で和服の帯に加工される。中東らしい伝統的な幾何学模様が、花鳥風月の和服に合うのは不思議だと思ったが、実は日本と中東の文化がつながっているからなのかも。パレスチナ女性たちの自立を支援する企業ICEJの取り組み。
中東は、夏から秋にかけて収穫された果物がドライフルーツとなって店頭を賑わす時期。味が凝縮された乾燥果実のほうがむしろうまいと感じることもある。円形に詰められた乾燥イチジクのパッケージは、トルコ・アナトリアでよく見かけた。厳しい冬を越すための大事な保存食になるのだろう。
型破りの図鑑が、アメリカ方面から登場。「世界のスープ図鑑」。世界各地の317種類を収録。毎日作り続けても1年近くかかる。中東系もコアなスープが並ぶ。ビーツをたっぷり使った真紅のスープに赤いケッベ(肉団子)が鎮座する一皿は、クルド料理だそう。著者の佐藤政人さんは、米ボストン在住の編集者。
スマホが登場するはるか昔にメソポタミアの人々が作り出した情報ツール。くさび形文字がびっしりと刻まれた粘土板。 英語では普通タブレット(tablet)と呼ばれる。トルコの首都アンカラにあるアナトリア文明博物館の展示室はまるでアップルストア。
東京・荻窪駅北口に最近オープンした中東ワイン小売店「エインシャント・ワールド」が、中東菓子「バクラヴァ 」をイラクから輸入し年明けに売り出すらしい。バクラヴァというとトルコのイメージも強いがイラク産もいい。蜜がたっぷりしみこんでいて、砂糖を入れないトルココーヒーにもとても合う。 twitter.com/ancient_w/stat…
中東のオリーブは、いってみれば日本の漬物なので、大きな樽に盛られて売られていても違和感はない。品種、味付け、漬け具合が違うさまざまな種類が並ぶ。買うほうも、売るほうにもそれぞれのこだわりがある。写真はイラン、トルコ、シリア、ヨルダンにて。
シルクロードの要地、イラン北西部タブリーズの大バザールが6時間にわたる火災で消失。死傷30人以上。パリのノートルダム大聖堂火災に続く歴史遺産の悲劇に、声を失う。2015年夏に訪れたが、うす紅色の美しい煉瓦壁の優雅な建築で、訪れた中で最も印象的な市場だった。もう、この世に存在しないとは... twitter.com/fresh_sadegh/s…
「イランの文化遺産への攻撃も辞さず」とトランプ米大統領。何言ってんだか、という感じだが、写真をあげておく。かつて「世界の半分」とうたわれた古都イスファハンの「イマームの広場」。イスラム革命以前は「シャー(王)の広場」。これを破壊できる人間はいない、と信じたい。#IranianCulturalSites
たまたま胸のポケットに入っていたiPhoneが、至近距離に落ちた砲弾の破片の直撃を防いだ。以前、内戦のシリアで、実体験者の男性から見せてもらった現物がこれ。スマホからの情報が人の命を救うことも多くあると思うが、こうして物理的に助けることもある、ということ。
レバノン・シリアで食べて、とても印象的だった、パセリをたっぷり入れた「タッブーレ・サラダ」。日本で作るとなると、挽き割り小麦「ブルグル」の入手に苦労する。発想を変えて、日本にもある雑穀を使ってみた。岩手県産の「たかきび」は食感も良くかなりマッチ。中東を代表するサラダの新境地開拓。