本ノ猪(@honnoinosisi555)さんの人気ツイート(リツイート順)

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「非のない人が理不尽に苦しめられるのを見るのは耐え難い。だが、そうした理不尽な世界に自分が生きていることを認めることより、目の前で苦しんでいる人に何らかの非を認める方が容易である。したがって犠牲者が苦しまなければならないのは、本人に非があるからだと考える」『いじめを哲学する』P87
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「常に「正解」を当てさせることや、結果がよければすべてが正当化されることを、学校や家庭が「模範」として示しているかぎり、ものごとの背後にあるものを考えようとしたり、ものごとを一面的にながめないようにすることは永久に学べないでしょう。」(『「わかる」ということの意味[新版]』P211)
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高桑和巳『哲学で抵抗する』(集英社新書)を読んでいたら、大切な指摘に出会う。共有したい。 「叩かれて「痛い」と言うこと、これはすでに抵抗です。」(P51)
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「坂本一亀はつねに、小手先の、いわば「マニュアル」ではない、自分のオリジナル製品を読者の前に差し出すことを使命としてきた編集者であるが、それは息子龍一の展開する音楽活動の示すものと根っこにおいて同一であるといえよう。」(田邊園子『伝説の編集者 坂本一亀とその時代』河出文庫、P190)
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「「赤ちゃんだった頃の写真を  全員首から下げないといけない  日」を作ったら、その日は  みんなちょっとだけやさしい  気持ちになれるんじゃ  ないでしょうか。」 (ヨシタケシンスケ『ヨチヨチ父 とまどう日々』赤ちゃんとママ社、P60)
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「少しでも「変だな」と感じたら、その自分の感性を大事にしましょう。そういう時は、「自分の理解が足りないため」などと思わず、なぜ違和感を覚えたのか、一度相手と少し距離を置いて、じっくり考えてみてください。」(江川紹子『「カルト」はすぐ隣に』岩波ジュニア新書、P208)
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「「多様性が大事」と思っていても、じつは人間の脳は「たくさんある状態」が苦手です。そして、「個性が大事」と思っていても、「バラバラにあるもの」が苦手です。人間は、目の前にあるものを、「できるだけ揃えたい」と思ってしまうのです。」(稲垣栄洋『はずれ者が進化をつくる』筑摩書房、P42)
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「今後どういうふうな未来になるのか、どなたにもわからないのですが、これまでの変遷をしっかりと見極めることで、将来、未来性も、ちゃんと出てくるんだろうと、いうのが僕の考えです。」(かこさとし・文、『かこさとし 子どもたちに伝えたかったこと』平凡社、P98) amzn.to/3zDnFyj
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「幸福な状況は他者が与えることができても、幸福であるかどうかは本人に依存する。逆境にあっても幸福を作り出す人もいれば、幸福な環境の中でも不幸を作り出してしまう人がいる。大部分の不幸はその人自身の作品である。自分の人生は自分しか作れない。」(『「自分には価値がない」の心理学』P98)
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「従来の考え方では、障害は個人に属していました。ところが、新しい考えでは、障害の原因は社会の側にあるとされた。見えないことが障害なのではなく、見えないから何かができなくなる、そのことが障害だと言うわけです。」(伊藤亜紗『目の見えない人は世界をどう見ているのか』光文社新書、P211)
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「多数ほど腹の立つものはない。なぜなら、多数はわずかの強力な指導者と、大勢に順応するしようのない連中と、同化する弱者と、何を欲するのか自分でもさっぱりわからずにノコノコついて行く大衆で構成されているからである。」(岩崎英二郎・関楠生訳『新装版 ゲーテ全集 13』P221)
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2月19日は、詩人・峠三吉の誕生日。 「ちちをかえせ ははをかえせ  としよりをかえせ  こどもをかえせ  わたしをかえせ わたしにつながる  にんげんをかえせ  にんげんの にんげんのよのあるかぎり  くずれぬへいわを  へいわをかえせ」 (『原爆詩集』岩波文庫、P9)
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8月24日は、作家・中野重治の命日。 「おれたちは待つている  正確な報道といつわりのない報道を  だれにも遠慮のない  何ものをも恐れない  事実そのままの報道を  それの最初の報道を  それのぬくみをおれたちの手のひらが感じるナマの報道を」 (『中野重治詩集』岩波書店、P113)
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「しばしば誤解されていますが、人に依存することは決して悪いことではないのです。ところが、依存症になる人はそれができません。人には誰にも頼らずに、アルコールや薬物という「物」だけで自身の苦境を支えようとしてしまうのです。」(松本俊彦『薬物依存症』ちくま新書、P322)
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「完全に「他者のため」という動機だけで良心が生じるわけではない。他者に承認されたい、他者と共に生きたい、という「自己のため」の動機も当然あるだろうし、あっていいと私は思う。そうでなければ、自己犠牲を美徳と考えるような偏った義務論になりかねない」(『共感の正体』河出書房新社、P188)
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「憎しみに立ち向かうただひとつの方法は、憎む者たちに欠けている姿勢をとることだ。つまり、正確に観察すること、差異を明確にし、自分を疑うのを決してやめないこと。こういった姿勢によって、憎しみは次第にひとつひとつの要素に解体されていく。」(カロリン・エムケ『憎しみに抗って』P15)
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荒木先生の語る「ネッシー」。 「「謎」といえば、僕の若い頃はネッシーが代表的な謎だったんですが、「ネッシー、いないよな」という考えに落ちついたときに、漠然と「この世の終わりかな」と思いました。」(荒木飛呂彦「至高の悪としてのDIOの存在」『kotoba』2020年春号、P21)
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「私は、「私は差別なんてしない」などといった「自分は違う」的な発言をする(一見したところ意識が高いように見える)人こそ、危険であると思っています。誰もが「差別」と受け止められる発言をしてしまう可能性があり、誰もが危機意識を持つべきなのです。」(『いまを生きるカント倫理学』P201)
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「よく「ご苦労さま」は目下に、「お疲れさま」は目上に使う、と言われます。これはべつに伝統的な区別ではなく、1990年代から見られる主張です。伝言ゲーム的に広まった面もあり、特に根拠はありません。歴史的には、「ご苦労さま」は昔から目上にも使われていました」(『日本語はこわくない』P46)
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「かわいそうな他者をわざわざ選ぶひと、なんらかの障害をもった他者に近づくひとは珍しくない。これらは、ヒューマニズムあふれる自己犠牲的選択に見えるが、「かけがえのなさ」が非対称的であれば、そこから容易に共依存という対象支配が生まれる。」(信田さよ子『共依存』朝日文庫、P158)
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「小説は君とだけつながっている。たとえ同じものを読んでも、印象や感想は人によって違う。頭の中に浮かぶもの、小説から受け取るものに、どれひとつ同じものはない。そして、読んだものをそのまま、外へ出力することはできない。」(藤谷治『小説は君のためにある』ちくまプリマー新書、P119)
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「大人になるためには、何らかのことを断念しなくてはならぬときがある。単純なあきらめは個人の成長を阻むものとなるだけだが、人間という存在は、自分の限界を知る必要があるときがある。これは真に残念なことだが致し方ない。」(河合隼雄『大人になることのむずかしさ』岩波現代文庫、P134)
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3月27日は、作家・遠藤周作の誕生日(生誕100年)。 「いい本だからといって義務的に読むべきではないと思います。その人にとって良書というのは、決していい本のことではない。それはその人が持っている問題意識を疼かせる本のことを言うのです」(『人生には何ひとつ無駄なものはない』P271)
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「じつは猫は日中ほとんど寝て過ごすので、快適な環境さえあれば、飼い主さんがいなくてもあまり気にしていません(睡眠時間は14~16時間といわれています)。そもそも猫には「人間に飼われている」という認識が希薄なのです。」(藤井康一『家ねこ大全285』KADOKAWA、P54)
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旧ソ連のゴルバチョフ元大統領が死去。ご冥福をお祈りします。 「それぞれの国家にそれぞれの利益がある。もしも各国が自らの利益だけを追求し、お互い協力できずに共通の利益を見つけられなかったならば、正常な国際関係などあり得ないであろう。」(『ミハイル・ゴルバチョフ』朝日新聞出版、より)