本ノ猪(@honnoinosisi555)さんの人気ツイート(古い順)

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「非のない人が理不尽に苦しめられるのを見るのは耐え難い。だが、そうした理不尽な世界に自分が生きていることを認めることより、目の前で苦しんでいる人に何らかの非を認める方が容易である。したがって犠牲者が苦しまなければならないのは、本人に非があるからだと考える」『いじめを哲学する』P87
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「人間にとって、無知は避けられない。それは自然な状態だ。世界はあまりに複雑で、およそ個人の理解を超える。無知は腹立たしいものかもしれないが、問題は無知そのものではない。無知を認識しないがゆえに、厄介な状況に陥ることだ。」(土方奈美訳『知ってるつもり 無知の科学』早川書房、P375)
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1月10日は、数学者・森毅の誕生日。 「相手の心を傷つけないようにするのではなくて、傷つかないような関係を相手ととり結ぶこと、それにはときに傷つけあうかもしれぬ危険もあえて引きうける、そうしたなかにこそ、本当のやさしさがあるのではないか」(『チャランポランのすすめ』ちくま文庫、P150)
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「我々が芸術に求めるのは自己の拡張であるのに対して、娯楽に求めるのは、自己の維持だ。このどちらも、我々にとって大切であるのは言うまでもない。そのときどきの状況と必要に応じて、作品を選んだり、同じ作品でも芸術として接するか、娯楽としてかを、選べばよい」(『美学の練習』春秋社、P213)
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「人と人が議論できたり、交渉できたりするのは、言葉そのものに「質」としての重みがあるからだ。でも、いまは言葉の一貫性や信頼性よりも、その場その場でマウントを取ることの方が重要らしい。とりあえず、それさえできれば賢そうにも強そうにも見えるのだろう」(『まとまらない言葉を生きる』P8)
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1月11日は、作家・氷室冴子の誕生日。 「私が私であるために受ける不利益は甘受できる。けれど、宿命的に与えられた性に限定して向けられる無記名の悪意は、その無記名性ゆえに、私を激しく傷つける。恐慌におとしいれる。」(『新版 いっぱしの女』ちくま文庫、P133)
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「現実に、幸せかどうか、満ち足りてるかどうかではなくて、この先満ち足りるかもしれないっていう予感が心の中で発動するかどうかで、実は幸せって決まるのではないかと。」(ヨシタケシンスケ『欲が出ました』新潮社、P45)
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1月12日は、作家・半藤一利の命日。 「言論の自由というものは、ある日突然に奪われるというものではありません。権力によって外堀から内堀へとじりじりと埋められていって、いつの間にか「自由」は動きがとれなくなる。戦前日本の歴史がそう教えてくれています。」(『語り継ぐこの国のかたち』P207)
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書店で気になる本を見つけたとき、家賃・食費・光熱費のことが頭をよぎって、購入を断念する人が多い国より、書籍代を充分に確保できる経済的余裕があるため、迷わず購入できる人が多い国の方がいい。
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「生まれ育った家庭と地域によって何者にでもなれる可能性が制限されている「緩やかな身分社会」、それが日本だ。現行の教育制度は建前としての「平等」な機会を提供する一方、平均寿命が80歳を超える時代となっても、10代も半ばのうちに「身の程」を知らせる過程を内包している」(『教育格差』P16)
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センター試験(現・大学入学共通テスト)の日が近づくと思い出すツイート。
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「言語というものは、有限な語彙と文法規則をつかって無限に多様な文を生み出すことができる奇跡的な想像力を持った道具であり、人間だけが駆使できるものです」(沼野充義・文、『ことばの危機』集英社新書、P114) amzn.to/3XsS2jZ
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1月14日は、作家・三島由紀夫の誕生日。 「世の中を知る、ということは、他人は決して他人に深い関心を持ちえない、もし持ち得るとすれば自分の利害にからんだ時だけだ、というニガいニガい哲学を、腹の底からよく知ることです。」(『三島由紀夫レター教室』ちくま文庫、P217)
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【2023年度大学入学共通テスト(国語)出典一覧】 ①柏木博『視覚の生命力』、呉谷充利『ル・コルビュジエと近代絵画』 ②梅崎春生「飢えの季節」 ③源俊頼『俊頼髄脳』 ④白居易『白氏文集』
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音楽家の高橋幸宏さん死去。ご冥福をお祈りします。 「自分の生活に音楽があること。ただ、一緒にあること。それによって大きく助けられるとか、迷いを解消してくれるということではなく、ごく自然に。それだけで充分素敵なことだと思います。」(『心に訊く音楽、心に効く音楽』より)
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「音楽そのものにどれだけの力があるのかなんて、はっきりしたことは言えません。人によってはなんの意味も持たないということもあるでしょう、でも、ふとした瞬間に自分の中に音楽が入り込んで来ていることに気付く」(高橋幸宏『心に訊く音楽、心に効く音楽』より) amzn.to/3waFkL3
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「綱渡りでも、静止してたら倒れちゃうわけでしょ。綱渡りで大事なのはぶれることなんだよ。振り子も同じ。人間の観念もそう。中庸っていうと、真ん中を静かに歩くみたいな、そういう動きのないものになっているけど、いくら安定を求めたって人は誰だって揺れてるんだよ」(『細野晴臣 分福茶釜』P1)
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1月15日は、俳優・樹木希林の誕生日。 「お金や地位や名声もなくて、傍からは地味でつまらない人生に見えたとしても、本人が本当に好きなことができていて「ああ、幸せだなあ」と思っていれば、その人の人生はキラキラ輝いていますよ。」(『一切なりゆき』文春新書、P25)
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「NOを言えない人に知ってほしい、「お断り」の態度の強さレベル」 (参照:鈴木裕介『我慢して生きるほど人生は長くない』アスコム、P55)
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「陸軍では、特攻隊員を送りだす司令官や参謀はこぞって、「君たちのあとにわれわれもつづく」と約束しています。しかし結果的に、そうした司令官のなかで自ら率先して特攻隊員の後を追って行動を起こした者はいませんでした。」(保阪正康『若い人に語る戦争と日本人』ちくまプリマー新書、P166)
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「マジョリティであるほどセルフケアが苦手だという印象はやっぱりある。ここでは、とりあえず男性と言っちゃいますが。マイノリティは傷ついてきて、ずっと、それを、だいたいは自分で癒やしてきたんですよ。小さな連帯とかはしつつもね。」(『ポリティカル・コレクトネスからどこへ』有斐閣、P180)
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「差別は自己価値の底上げを本質としています。自分の価値に自信がない人間が、他人の価値を引きずりおろし、価値のない人間として見下すことで、自分のほうが上だ、自分のほうが価値がある、と思いたがっているのです。」(山竹伸二『ひとはなぜ「認められたい」のか』ちくま新書、P234)
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「他人の信念についてはバイアスがあることをすぐに察知しますが、自分自身の信念については、バイアスがあることを否定する傾向にあります。この自己本位バイアスは、「バイアスの盲点」とか「自己過大評価バイアス」とも言います。」(『私たちは思い込みから逃れられない?』総合法令出版、P213)
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「一国の政権がやたら「わが国らしさを取り戻せ」などと精神論で愛国を語るときには、その裏側で、形あるものが海外の金持ちにばんばん売られているという現実がある。」(ブレイディみかこ『ヨーロッパ・コーリング・リターンズ』岩波現代文庫、P52)
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「一般に、差別する側はほとんどつねにその差別に関して無意識である。しかし差別される側にとっては、その無意識こそ、こちらでは強烈に意識せざるをえない壁であり、胸もとにつきつけられた刃であり、恐ろしいリアリティーである。」(坂口ふみ『〈個〉の誕生』岩波現代文庫、P6)