本ノ猪(@honnoinosisi555)さんの人気ツイート(古い順)

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「日本のクリスマスのひとつの区切りは1906年にある。ここが、キリスト教と関係のない日本的なクリスマスが本格的に始まった年である。1906年以降、クリスマスは"羽目をはずしていい日"として日本に定着していく。原因はあきらかである。ロシアに戦争で勝ったから」『愛と狂瀾のメリークリスマス』P97
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「クリスマスを絶対に楽しめない唯一の女性。それはサンタクロースの夫人であろう。とんでもない男といっしょになっちゃった。だから、時には亭主にこうも言いたくなるだろう。「買いおきの材料がなくなったので、きょうの夕食はトナカイのステーキにしたわよ」」(星新一『進化した猿たち』P224)
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12月24日は、作家・安野光雅の命日。 「本を読むことは、ひとりの仕事ですから、競争にはなりません。また、表面だけきれいにするお化粧に比べて、本を読んでいることは、ほかの人にはわかりません。けれども心の中は美しくなり、ひそかに誇りを持つことができるのです」(『かんがえる子ども』P104)
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「生活保護がまったく機能しない社会を想像してみればよい。それは貧困にストッパーがなく、人々は生きるために「どんな手」でも使わなければならない社会である。犯罪が増え、病気になっても医療が受けられずに、尊厳もなく人が道端で死んでいく。」(今野晴貴『生活保護』ちくま新書、P6)
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「疲れのために、わたしがなぜこうして工場の中に身をおいているのかという本当の理由をつい忘れてしまうことがある。こういう生活がもたらすもっともつよい誘惑に、わたしもまた、ほとんどうちかつことができないようになった。それは、もはや考えることをしないという誘惑である。」『工場日記』P58
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評論家の渡辺京二さんが死去。ご冥福をお祈りします。 「国家は幻想だといえば、それから簡単に解放されたような気分になるのは錯覚です。幻想だからこそ厄介なのです。幻想というのはすべて現実に出現の根拠を持っていますから、すこぶる頑強なのです。」(『近代の呪い』平凡社新書、P49)
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『桃太郎』を読んだ小杉太の感想。 (参照:貝田桃子『ちびまる子ちゃんの作文教室』集英社、P139)
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「論破を得意としている人は、何の意味があるんですか、という問いかけを好む。意味の有無を自分勝手に判断しながら、それを基準値にして、ほら、意味ないですよねと繰り返す。そんな彼らの多くは、なぜかニヤニヤしている。」(武田砂鉄『今日拾った言葉たち』暮しの手帖社、P228)
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「人が生きるために、群れは必要だ。強制や糾弾のない、許し合える、ゆるやかで温かい絆の群れが。人が一人になることも了解してくれる、離れていくことも認めてくれる、けど、いつでも迎えてくれる、そんな「いい加減」の群れ。」(梨木香歩『僕は、そして僕たちはどう生きるか』岩波現代文庫、P259)
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「弱い者は滅び、強い者が生き残るというのが自然界の鉄則です。しかし、その中で、植物たちが見出した「強さ」とは何でしょう。それは、「たくさんの種類がある方が強い」ということです。そして、「みんなが違うことが強い」ということです。」(『植物たちのフシギすぎる進化』筑摩書房、P79)
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現代の妖怪・通貨。 「これを馬鹿にすると貧乏というザンコクな復讐をうける、といって精神安定剤の代わりに貯めると、いくら貯めても精神が安定するという効能はないから、一生このドレイとなることがある。」(『水木しげるのニッポン幸福哀歌』角川文庫、P269)
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「自分が幸せだと思いたいのか、人から幸せだと思われたいのか、その区別ができていない人が多い、と感じます。自分が満足したいのか、人から羨ましがられたいのか。」(銀色夏生『私たちは人生に翻弄されるただの葉っぱなんかではない』P15)
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「教育は、生まれた子を、天分がそこなわれないように育て上げるのが限度であって、それ以上によくすることはできない。これに反して、悪くするほうならいくらでもできる。だから教育は恐ろしいのである。」(『岡潔 数学を志す人に』平凡社、P180)
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シンプルに大切なこと。
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「老害に年齢は関係無い。年老いた結果害でしか無い人間を老害と呼ぶが、それは十四歳の人間が十歳の新入りに「あの子調子乗ってない?」とほとんど根拠無く難癖をつけ出したとたん、十四歳であろうが老害の仲間入りなのだ。」(綿矢りさ『嫌いなら呼ぶなよ』河出書房新社、P189)
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「この世からもし「いじめ」というものをなくしたいと思うなら、まず今の学校システムをなくせばいいと思っています。つまり、学校にいじめがあるのではなくて、学校という構造がそもそもいじめなのだと思います。」(五味太郎『大人問題』講談社文庫、P62)
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12月30日は作家・星新一の命日。 「戦争の真の恐ろしさは、殺人、飢え、破壊、死が発生するからではない。全員がいつのまにか画一化された思考になり、当然のことと行動に移すことにある。戦争体験を語りつぐことのむずかしさは、そこにある。みなが正気じゃなかった」(『きまぐれエトセトラ』P172)
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「発想とは気力である。満足のゆくなにかが得られるまで、考え抜く以外に方法はない。そして、気力とは体力である。その体力というやつは、年齢に関係があるのだ。」(星新一『きまぐれエトセトラ』角川文庫、P153) amzn.to/3Cbep5v
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建築家・磯崎新さんが死去。ご冥福をお祈りします。 「現代とは、あらゆる総合への意図が、それが達成されたかにみえた瞬間に、すでに混沌たる全体の単なる構成微粒子へ転落するという、不定形が不定形を再生産しながら、すべての固定化した論理を融解しながら運動する時代である」(『空間へ』P108)
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12月30日は、作家・宮尾登美子の命日。 「男性が絶対権力を持って世の中を支配していた時代、女は書くことはおろか寡黙を美徳とされて口を奪われたために、われわれがいま知る日本の歴史は男性のみが記した偏頗なものとなってしまったうらみがある。」(『もう一つの出会い』新潮文庫、P85)
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「読書とは、突き詰めていくと、孤独の喜びだと思う。人は誰しも孤独だし、人は独りでは生きていけない。矛盾しているけれど、どちらも本当である。書物というのは、この矛盾がそのまま形になったメディアだと思う。読書という行為は孤独を強いるけれども、独りではなしえない。」(『小説以外』P179)
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サメとイルカを、海面の上から見分ける方法。尾ビレに注目。 (参照:沼口麻子『ほぼ命がけサメ図鑑』講談社、P63)
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年の瀬に書店に行くと、一足先に年を越した本に出会える。
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「なんだか、このところ世の中全体が嫌なものはみんなやっつけてしまおう、というおかしな風潮になっているような気がしてなりません。国同士も同じことです。国と国が「あいつは気にくわないからやっつけてしまえ」というのではまた戦争になってしまいます」(『新装版 ぼくは戦争は大きらい』P139)
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「生きることにとっての最大の障害は、明日という時に依存し、今日という時を無にする期待である。君は運命の手中にあるものをあれこれ計画し、自分の手中にあるものを喪失している。君はどこを見つめているのか。どこを目指そうというのであろう。」(セネカ『生の短さについて 他二篇』P32)