本ノ猪(@honnoinosisi555)さんの人気ツイート(新しい順)

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「おそらくはメディアの影響でしょうか、権力者に「お友達感覚」をもち、その人間性に過剰な思い入れを抱いてしまう。そして、権力者のすることに問題があれば批判するという当たり前の行為を「悪口」と感じてしまう。」(藤本一勇訳『茶色の朝』大月書店、P44)
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「他人の心を知ることが、いかに不可能でも、相手の心を知ることができると信ずること、けっして心の通いあいを断念しないこと、それが人間のやさしさだ。不可能でありながら、なおもそれを信じつづけることで、人間の社会はなりたっている」(森毅『まちがったっていいじゃないか』ちくま文庫、P26)
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「権力者が人々を操ろうとするとき、「無知は力」となります。自分の頭で物事の本質を考えようとせず、政府やメディアの言うことを鵜呑みにして動く人々は、為政者にとっては支配しやすい存在です。逆に、人々が意思を持って生きようとするとき、「知識は力」となります。」(『なぜ学ぶのか』P30)
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「もしあなたが嫉妬されたとしたら、話し合いなど無駄です。どのように振る舞っても相手は曲解し、憎しみを増大させるでしょう。いくらフレンドリーな笑顔を浮かべても、「勝ち誇ったような笑顔を浮かべて馬鹿にした」などと、とんでもない解釈をされるのがオチです」(『こころの違和感 診察室』P97)
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「不幸を感じている人より不幸に慣れてしまった人の方が不幸である。人間の心は奇態な自然の弁証法で支配されている。不安が極限に達すれば、人はもう不安なくしては生きられぬと感ずる。不安は彼の神ではないとしても、少なくとも彼の支柱となる。」(『小林秀雄初期文芸論集』岩波文庫、P229)
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「人材は見つけるというより、育てなくてはいけないし、環境によって育てられてゆくものなのである。何とかしなくてはと思うが、権力を持っている連中が、企業にしても、美術館にしても、あまりにも頭が堅くて、そのうえ政治家は心が貧しい。」(草間彌生『無限の網』新潮文庫、P252)
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「心が病んでいる状態というのは、脳のはたらきが過剰になってしまっている場合が多い。コンピュータで言えば、処理の重いアプリがいくつも立ち上がっていて、CPUがフル稼働してファンがウンウン唸っているような状態だ。」(毛内拡『「気の持ちよう」の脳科学』ちくまプリマー新書、P84)
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「わが国民は利害に敏く、理念に暗い。ことのなりゆきに従うことを好んで、考えることを好まない。そもそも考えるということ自体を好まないのだ。そのため、天下のもっとも明白な道理であっても、これをおろそかにして何とも思わない。」(中江兆民『一年有半』光文社古典新訳文庫、P129)
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「私は、「私は差別なんてしない」などといった「自分は違う」的な発言をする(一見したところ意識が高いように見える)人こそ、危険であると思っています。誰もが「差別」と受け止められる発言をしてしまう可能性があり、誰もが危機意識を持つべきなのです。」(『いまを生きるカント倫理学』P201)
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「自分だけでは実現のための人手や知恵が足りない、ということはありませんか。そのとき、人に「助けて」が言える、それこそが自立です。「助けて」がうまく言えない状態は、自立ではなく孤立です。」(竹信三恵子『10代から考える生き方選び』岩波ジュニア新書、P97)
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3月27日は、作家・遠藤周作の誕生日(生誕100年)。 「いい本だからといって義務的に読むべきではないと思います。その人にとって良書というのは、決していい本のことではない。それはその人が持っている問題意識を疼かせる本のことを言うのです」(『人生には何ひとつ無駄なものはない』P271)
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「対人不安の強い人は、相手にとても気をつかう。相手のことに配慮することは、人間関係を良好に保つうえで大切なことだが、対人不安が強いと、相手のことを気にしているつもりでありながら、じつは自分のことしか眼中になかったりする。」(『「対人不安」って何だろう?』ちくまプリマー新書、P152)
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「私たちが「自己啓発」をするとき、私たちではなく他者が儲かるのである。ミレニアル世代が、その限られた資金を自己啓発に使うとき、自己啓発本の著者や、テック投資家のところに、お金が貯まっていく。」(マーク・クーケルバーク著、田畑暁生訳『自己啓発の罠』青土社、P11)
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「老害に年齢は関係無い。年老いた結果害でしか無い人間を老害と呼ぶが、それは十四歳の人間が十歳の新入りに「あの子調子乗ってない?」とほとんど根拠無く難癖をつけ出したとたん、十四歳であろうが老害の仲間入りなのだ。」(綿矢りさ『嫌いなら呼ぶなよ』河出書房新社、P189)
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「「多様性が大事」と思っていても、じつは人間の脳は「たくさんある状態」が苦手です。そして、「個性が大事」と思っていても、「バラバラにあるもの」が苦手です。人間は、目の前にあるものを、「できるだけ揃えたい」と思ってしまうのです。」(稲垣栄洋『はずれ者が進化をつくる』筑摩書房、P42)
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「ほかの作家を模倣するのをためらってはいけない。模倣は、アートや技能を学ぶ人にとっては何かを創造する行為の一部なのだ。バッハもピカソも、最初から完璧なバッハやピカソとして現れたわけではない。彼らにもお手本が必要だった。」(『誰よりも、うまく書く』慶應義塾大学出版会、P269)
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3月24日はウィリアム・モリスの誕生日。 「仕事中にも、いつか働かなくてもいいときが来る、と感じられなくてはならない。そして、休憩するときが来れば、それは、充分楽しめる長い休息であるべきだ。単に、費やした力を回復するための必要最低時間ではいけない」(『素朴で平等な社会のために』P144)
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「本を買うということは、その本を「未来に読む」というひとつの約束のようなものを買うことだった。借りてきた本には期限がある。そうなると、そこにあるはずの「未来」が、あまりに短くてがっかりしてしまう。一方、自分のものにした本には、限りない「未来」が含まれていた」(『金曜日の本』P71)
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「小説は君とだけつながっている。たとえ同じものを読んでも、印象や感想は人によって違う。頭の中に浮かぶもの、小説から受け取るものに、どれひとつ同じものはない。そして、読んだものをそのまま、外へ出力することはできない。」(藤谷治『小説は君のためにある』ちくまプリマー新書、P119)
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「攻撃しやすい標的は、たいていは論争となっている本当の問題とは無関係であり、批判を支持する人々を喜ばせることはあっても、誰にとっても時間と忍耐力の浪費にしかならない。」(ダニエル・C・デネット著、阿部文彦・木島泰三訳『思考の技法』青土社、P61)
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「ナショナリズムに酔うこと自体がわるいというのではない。酔うことによって、たとえば、酔わない人、酔えない人を「なんだこいつは」と白い目で見始めることがおそろしいのである。」(小田実・文、『東京オリンピック 文学者の見た世紀の祭典』講談社文芸文庫、P388)
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3月22日は、作家・ゲーテの命日。 「多数ほど腹の立つものはない。なぜなら、多数はわずかの強力な指導者と、大勢に順応するしようのない連中と、同化する弱者と、何を欲するのか自分でもさっぱりわからずにノコノコついて行く大衆で構成されているからである。」(『新装版 ゲーテ全集 13』P221)
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「加齢臭や女子力ということばがなかった時代には、体臭を気にする男性も、自分磨きを意識する女性も決して多くはありませんでした。しかし、社会記号として概念がつくられた途端、男性用の体臭ケア用品が売れ、女性の魅力を磨く講座に人が集まるようになりました。」(『欲望する「ことば」』P12)
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「「やりたいこと」は、必ずしも具体的な職業や仕事の次元に落とし込まれなくてもよい。自分が働くうえで大事にしたいこと、実現したいと思うこと、自らの「価値観」や「軸」を掘り下げておけば、いざ仕事をする際には選択肢はいくつも広がってくるはずである。」(『キャリア教育のウソ』P88)
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「子どもの頃から、一律に学校という、奇妙なものの中に入れられて、成績がどうのこうの、点数がどうのこうのといわれ、そんな、しょうもないことに、胸をドキドキさせられるんではたまったものではない。」(水木しげる『ほんまにオレはアホやろか』講談社文庫、P239)