本ノ猪(@honnoinosisi555)さんの人気ツイート(いいね順)

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「偽善の場合、少なくとも他者と「善」に関する共通理解はもっていることを前提としている。すなわち、他者の眼を意識しているのである。これに対し、独善は妥協を生み出さない。正義は我にありと信じつつ、自己の利益を追求する者ほどつき合いにくい存在はない。」(『国際政治とは何か』P14)
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「知ったかぶりをしてはならないらしい。知ったかぶりをして、ろくなことはない。とはいえ人間は、本当に知識があればとりたてて話す気にもならぬが、聞きかじりの知識だと、これを人に告げたくてたまらぬというよくない癖を持っている。」(北杜夫『どくとるマンボウ小辞典』中公文庫、P111)
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「私は常に「透明性」が重要になると考え、そう発言しています。ここで私がいう透明性とは、国家の仕事を国民が見通せるようにすること。逆に国家が国民を見通せるということなら、監視国家になってしまいます。」(『オードリー・タン 自由への手紙』講談社、P59)
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「今の日本では、一番弱いものに重荷を押しつけ、「あんなものを背負いやがって、あいつはばかだ」と蔑視し差別する。子どもや老人の世話を女に押しつけ、重荷のために身動きがとれないと訴えられると、無能だとばかにする。」(山中恒『昔ガヨカッタハズガナイ』KKベストセラーズ、P129)
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「優生思想とは、「何でも一人でできなければならない」という考えのこと。終わらせるためには、社会の一人ひとりが助けを求められるようになればよい。人はみな無力の状態で生まれ、人の助けを求めて育っていくのだから、その関係性こそを大切にすべきだ。」(『季刊 福祉労働』第167号、P42)
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「我々が芸術に求めるのは自己の拡張であるのに対して、娯楽に求めるのは、自己の維持だ。このどちらも、我々にとって大切であるのは言うまでもない。そのときどきの状況と必要に応じて、作品を選んだり、同じ作品でも芸術として接するか、娯楽としてかを、選べばよい」(『美学の練習』春秋社、P213)
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「音楽は、人類の歴史では農業の開始より前からあった。控え目に言っても、言語が音楽より前にあったとする明確な証拠はない。実際のところ、物的証拠はその逆を示している。笛が人類最初の楽器とは思えないから、音楽は間違いなく五万年前の骨笛より古い」(西田美緒子訳『新版 音楽好きな脳』P326)
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「一般に、差別する側はほとんどつねにその差別に関して無意識である。しかし差別される側にとっては、その無意識こそ、こちらでは強烈に意識せざるをえない壁であり、胸もとにつきつけられた刃であり、恐ろしいリアリティーである。」(坂口ふみ『〈個〉の誕生』岩波現代文庫、P6)
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「平等を総量が一定の権利の配分をめぐる競争だと考えると、だれかの平等が自分の不平等につながるように感じられてしまう。ほんとうは、相手にとって社会が平等になれば、自分にとっても平等になると考えるのが論理的な考え方のはずなのに。」(『差別はたいてい悪意のない人がする』大月書店、P38)
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「自由には二種類あるのです」「無秩序の時代にあったのは、したいことをする自由でした。今、あなた方に与えられつつあるのは、されたくないことをされない自由なのです。それを過小評価してはいけませんよ」(マーガレット・アトウッド著、斎藤英治訳『侍女の物語』早川書房、P54)
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料理人の陳建一さんが死去。ご冥福をお祈りします。 「人生、誰しもいろいろと大変なものを孕んでいるだろう。僕だって例外ではない。大変な物事に対してどのような気持ちで向き合うか、物事とどう付き合っているか、それって言うまでもなく、大切なことだ」(『父の仕事を継ぐ 自分の味をつくる』)
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「国家を揺るがす問題であっても、また別の問題が浮上してくれば、その前の問題がそのまま放置され、忘れ去られるようになった。どんな悪事にも、いつまでやってんの、という声が必ず向かう。向かう先が、悪事を働いた権力者ではなく、なぜか、追及する側なのだ。」(『偉い人ほどすぐ逃げる』P8)
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「男性にも女性にも、繊細でいられる自由があるべきです。そして男性にも女性にも、強くいられる自由がなくてはいけません。今や性別は、二つの相反する理想ではなく、ひとつの連続するスペクトラムとしてとらえる時代です。」(エマ・ワトソン:述、『だから私はここにいる』P150) #国際女性デー
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「ぼくの場合は、一人の人間のことに必死になっていたら、世界のことを考えざるをえなくなってくるんですね。結局、深く病んでいる人は世界の病いを病んでいるんですね。それでぼくはなんとなく社会に発言するようになってきたんですよ。」(河合隼雄・述、『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』P216)
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9月11日は、アメリカ同時多発テロ事件が発生した日。 「力によって敵意が減ることはない。恐怖は与えられても本当に人々の気持ちを解かすことはできない」(9・11テロ事件の翌月、医師・中村哲が国会で語った言葉)
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学べる岩波書店の栞(約物・記号)。 ○( ⇨パーレン(かっこ) ○【 ⇨すみつきパーレン ○{ ⇨ブレース(波かっこ) ○〔 ⇨キッコー ○[ ⇨ブラケット
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1月22日は、作家・安部公房の命日。 「愛というものは、互いに仮面を剝がしっこすることで、そのためにも、愛する者のために、仮面をかぶる努力をしなければならないのだと。仮面がなければ、それを剝がすたのしみもないわけですからね。お分りでしょうか、この意味が。」(『他人の顔』P321)
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「幸福な状況は他者が与えることができても、幸福であるかどうかは本人に依存する。逆境にあっても幸福を作り出す人もいれば、幸福な環境の中でも不幸を作り出してしまう人がいる。大部分の不幸はその人自身の作品である。自分の人生は自分しか作れない。」(『「自分には価値がない」の心理学』P98)
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「おそらくはメディアの影響でしょうか、権力者に「お友達感覚」をもち、その人間性に過剰な思い入れを抱いてしまう。そして、権力者のすることに問題があれば批判するという当たり前の行為を「悪口」と感じてしまう。」(藤本一勇訳『茶色の朝』大月書店、P44)
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「自分の人生と向き合って「競争」の功罪を冷静に考えた瞬間に、「致命傷」を負ってしまうのがきっと男性なのだ。競争の無意味さを知ったら最後、現実社会で生きていけなくなる、というような恐怖心のありようは容易に想像できる。」(湯山玲子『男をこじらせる前に』角川文庫、P193)
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「人間にとって、無知は避けられない。それは自然な状態だ。世界はあまりに複雑で、およそ個人の理解を超える。無知は腹立たしいものかもしれないが、問題は無知そのものではない。無知を認識しないがゆえに、厄介な状況に陥ることだ。」(土方奈美訳『知ってるつもり 無知の科学』早川書房、P375)
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「僕は心のない人間が一番嫌い。心のある人なら、自分が言われたら嫌だと思うことは、相手にも絶対言わないだろう。相手の気持ちが読めなかったり、その場の空気が読めない人とはつきあいたくない。」(志村けん『変なおじさん【完全版】』新潮文庫、P348)
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「日本人は元来、あまりしっかりした人間ではないらしい。形勢に左右されて、強くもなり、弱くもなる人間だと僕はおもう。つまりおだてられればなんでもやるが、それも、中途でいかんとわかると、へたへたとなってしまう。明治維新でもそうだ。」(金子光晴『這えば立て』中公文庫、P80)
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「猫の倫理はいわば無私の利己主義である。自分と自分の愛する者のことしか考えないという点では、猫は利己主義者である。自分のイメージをもたないため、それを保存・拡大しようとは思わないという点では、無私である。」(ジョン・グレイ著、鈴木晶訳『猫に学ぶ』みすず書房、P89)
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6月27日は、作家トーベ・ヤンソンの命日。 「我々は本気で生きるのだ。そして自分の本質によって自分を成長させ、自分自身を発見する。そうやって生きるうちに、自分に何かを与えてくれるもの、先に進むのを助けてくれるものを探すのだ」(久山葉子訳『メッセージ』フィルムアート社、P90)