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ツイッターでよく見る「社会問題に興味を持ったお笑い芸人がそれらを雑に斬っていく」という図、マシンガンを渡されたチンパンジーが周囲に乱射する動画と重なって見える
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ブラックな職場はそういう所ばかり渡り歩いてきた人が集まる傾向にあるので、「過去に経験した酷い職場自慢大会」になることが多く、刑務所内で前科を披露しあってるような気分になる
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加齢による衰えって「HPやMPの緩やかな低下」というイメージだったけど、実際には「何かのはずみでかかった状態異常がそのままデフォルト化」というパターンが多いように思う
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モテない男は必ずしも女性の気持ちを察する能力が欠けているわけではなく、「自分が察して何かしたらキモいだろうな」と察した結果何もしない、というケースがある
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普通の人がおそらく二十歳前後に取っているであろう「人生の必修単位」を取りこぼしたまま生きてきたので、その後何年働いててもただ歳を重ねるだけで留年し続けているような感覚がある
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以前社内で書いた文章が割と好評で「日頃からこのくらい喋ればいいのに」とか言われたんだけど、会話が瞬時に「正解」を選択し続ける音ゲーなのに対し、文章は自分のルートをゆっくり構築できるRPGなので、ジャンルも適性も違う気がする
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前に何かの自己啓発本で見た「あなたたちは必要とされたからこの世に生まれてきたのです」という表現、「必要とされなかったために生まれてこなかった存在」が背後に見え隠れしてて怖い
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「弱い者ほど相手を許すことができない、相手を許せることが真の強さだ」みたいな格言、強い者が譲歩するから「許容」になるんであって、弱い者が同じ事をすれば「言いなり」と見なされるだけなのでは
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「もうでっかい隕石とか落ちてこねえかなあ」と願いつつ暮らす人が増えると、ハチャメチャな大統領が巨大隕石の代用品として登場する
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ツイッターで5年以上フォローしてると「この人変わっちゃったなあ」と心配になる人もいれば「この人全然変わらねえなあ」と心配になる人もいる
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部屋が散らかった状態が長引くと、物の所在を「ドライバーは冷蔵庫の近くで見た」「爪切りは何かのCDの上に乗ってた気がする」と周囲の物との視覚的な紐付けで把握するようになるので、中途半端に片付けるとその紐付けが全部外れて何もかもわからなくなる
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「あの頃の未来に僕らは立っているのかなあ」というのはある程度人生がうまく行っている人だけが持てる疑問で、その他の人生迷子組はあの頃の未来も忘れてるし今いる場所もわからないけど、ここじゃないという確信だけは持っている
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公園で小学生くらいの子が「そこ学区外だけど行っていいの?」という話をしてて、「今のレベルでは行けない場所がある」というのはゲーム序盤のワクワク感があって毎日楽しいだろうなと思った
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iTunesで曲を買ったら「nullを購入中…」という表示が出てきた。インターネットでは虚無が250円で売っている
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人付き合いが苦手なタイプ、会話が下手とか傷つくのが怖いとかの他に「正解が一つに定まらないタイプの設問に耐性が無い」というのがあると思う
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駆け込み乗車してきたデブがフウフウ言いながらキャラメルコーンの袋を開けてて、デブの模範解答だと思った
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言葉でのコミュニケーションが苦手な人、その不足分を補うために相手の微細な表情や態度から「裏の意図」を読み取ろうとして更にあらぬ方向に突き進む傾向がある
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クラスのお調子者やインターネット面白マンの提供する笑いは「部族内でのみ通用する呪術」みたいなもので、火力が高く習得が容易な代わりに村を一歩出ると効力を失う性質を持っているので外部からは観測されにくいけど、「芸人より面白い」でツイート検索すると各部族内の呪術者が大量にヒットする
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人前で喋ってて突然次の言葉に詰まってしまった時、状況を冷静に見つめるもう一人の自分が「おっピンチのようですね」と脳内にポップアップしてくることがあるんだけど、こいつはアドバイスをくれるわけでも代わりに喋っててくれるわけでもなく「ただ冷静に見物してる」だけで本当に何の役にも立たない
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精神の老化は肉体の老化より自覚しにくい点が厄介だけど、判断基準の一つとして「5年前に書いた文章を読み返して恥ずかしくならなかったら要注意」というのがあると思う
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新卒時の採用面接、「今の心境を天気で言うと?」「あなたをこの部屋にある物に例えて下さい」みたいな無茶振り質問にも「こういう時の切り返しも社会人として必須のスキルに違いない!」と張り切って答えてたけど、その後の人生でそういう能力が役立つ場面は無く、イベント戦闘限定の死にスキルだった
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採用面接にテニスやカラオケ等のイベントを盛り込んでいるという会社の話を聞いて、入口で健全光線を照射して正しくない存在を死滅させてから選考に入るの効率的だなと思った
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二十歳くらいの時に「もしかしてもう人生始まってる?」と気付き、二十代後半で「もしかしてもう人生終わってる?」と理解したので、実際のところ人生に触れていたのは数年間だけで、それ以外の期間は「人生ではない漠然とした何か」を過ごしていることになる
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『美味しんぼ』で、大企業でありながらボロボロの社屋と設備で従業員を働かせてるケチ社長が慈善事業に1億円ポンと寄付して、「ケチではなく本当の金の使い方を知っている人なんだ!」という〆の話があったけど、知ってないと思う
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以前「1日8時間ほぼ座っているだけ」というバイトをやっていたことがあって、メチャクチャ楽だったんだけどあまりにやる事が無さ過ぎて自分の内面とか人生と向き合うようになってしまい、危険だと思って辞めた。外部から適度に負荷をかけていないと内圧が高まってしまうという事例は他にも時々見る