126
子どもの頃から、緊張や警戒を強いられる家庭・学校生活を過ごしていると、神経が繊細になりすぎて、発達に問題が出てきます。
脅かされることが続くと、自分の気配を殺すようになり、死んだふりの神経が支配して、ぐったりと疲れたり、無気力になったり、ボーっとして空想に耽る生活になります。
127
親の機嫌に振り回されてきた子どもは、自分の気持ちや欲求を後回しにして、他人を喜ばす人生になりますが、段々と疲弊していき、体調を崩します。
とても疲れても、日常生活を正常にこなさないといけないので、自分が自分でいられることが出来なくなり、自分のやりたいこととかが分からなくなります。
128
繊細な人ほど、自分自身を分析して現実と理想のギャップに苦しむことが多い。
こうなりたいのになれない、努力しても満足した結果が得られないといったことを考え続ける。
129
崩れ落ちるトラウマがある人は、ショックなことがあると、心臓がバクバクするとか、心臓が落ちるとか、心臓が抜き取られるような感覚に陥り、体がこわばり、戦慄が走る体験になる。
地に足がつかず、不安定な状態にありながらも、他人から見たら、何も起こってないように見えるため、理解されない。
130
自分を責めてしまう人は、自分を守るべき場面で、戦わずに守らなかったことから来ているかもしれません。
自分を守れなかったことが許せなくて、無意識のうちに自分を責めているか、
自分を脅かす対象に攻撃性を向けられず、自分の中で抑圧してしまい、抑圧した攻撃性が自分に向かうことがあります。
131
幼少時代から、逆境体験が多い子供は、安心して、社会と交流する脳が育たず、脅威に反応して生存を高めるための脳が発達します。
生存を高めるために、最悪の事態を想定した生き方になり、想定外のことが起きても大丈夫なように、様々なことを準備しますが、一般の人と比べると、心配症になります。
132
繊細な人は、敏感に体が反応するため、生理的に受け付けない人と一緒に過ごさなくてはならない状況になると、拒否反応が自然と出てくることがある。
我慢することができず、情けなさに涙が出て、頭痛や体調不良がでてきて、ひたすらに時間が過ぎて解放されることを祈りながら、その場を耐え忍ぶ。
133
虐待を受けた子供は
・心理的な影響を受けやすい
・攻撃的な振る舞いをする傾向がある
・学校への興味を失いやすい
・尊敬する人物を見つけるのが難しい
・信頼できる相手を作るのが難しい
・ 他人と接するのが難しい
・社会的な抑圧を感じやすい
・情緒不安定である
・記憶力や集中力が低下する
134
精神疾患の要因は、親子関係のストレスが大きいと言えます。
親の気配が気になり、声や足音などに意識が向く人は、緊張や警戒が強まり、血管や筋肉が収縮して、人間本来のリズムが崩れます。
生きづらい人は、慢性的に収縮しているか、崩壊している状態にあるため、自分を整える必要があります。
135
アダルトチルドレン(スケープゴート)は、物心ついた頃から、過酷な状況が繰り返され、抵抗するよりも、自分を犠牲にして、家族のために頑張りました。
しかし、思春期の頃には、心身の限界がきて、失感情、うつ、摂食障害、強迫性障害、情動調整が難しくなり、家族や周りからは問題児扱いされます。
136
神経が繊細すぎる人は、些細なことで内臓や筋肉が危険を感じ、崩壊への不安があり、頭の中にたくさんの情報が入ってきて生きづらいです。
彼らは、何倍も感動しやすいですが、何倍も絶望に落ちやすい。
考えすぎたり、無理が続くと、心身がもたなくなるので、手を抜くとか休むスキル磨く必要がある。
137
家庭環境が悪い子どもは、自分のあり方に親の考えや態度を意識的、無意識的に反映させます。
・親のようにはなりたくないと良い家庭を築こうとする。
・親の強い性格や態度を引き継ぎ、自分も強者の立場に立とうとする。
・家族の中でも弱い立場にあった母や父に同情して、弱者を救いたいと考える。
138
本来、人間というのは、不快を避けて、快楽を追求します。
しかし、子供の頃に、大人(親)の力に屈してしまった子は、快楽を追求するよりも、不快なことに耐え忍ぶようになります。
この世界が心地良くなければ、人生を楽しむことのモチベーションが無くなり、無力感や自責感が強くなります。
139
トラウマに遭った人が、それ以降も頻繁に被害に遭いやすい理由は、解離症のトラウマ再演と…
長年に渡り、脅かされ続けた人は、体に恐怖が埋め込まれ、姿勢、目線、声、表情に恐怖心が現れています。
加害者はその人の恐怖心をかぎ分け、弱って跳ね返す力のない個体を見抜いてターゲットを選びます。
140
子どもの頃から、親の怒っている姿を見せられてきた子は、自分の中の怒りが沸いてくることや、人の怒りの感情が嫌いになっていきます。
そして、自分の感情に混乱したり、自分の感情がよく分からなくなってしまった人は、知性化によって自分を武装し、自分を身を守っていく傾向があります。
141
ヒステリックに豹変する親に育てられた子供は、ご機嫌を伺い、行動の順序を考え、先回りをして、正しい答えを探ろうとします。
そんな日が続くと、心身に限界が来て、自律神経系や免疫システムが壊れていきます。
思春期の頃には、うつや解離、強迫障害、摂食障害、原因不明の身体症状に罹ります。
142
トラウマや神経発達症の人は、不快な事の耐性が弱く、神経は張りつめて、一年中手足は冷たいことがあります。
季節の変わり目や温度差、気圧の変化に弱く、台風が近づくと、気圧のせいで体調を壊します。
低気圧で、体が縮み、イライラし、頭痛や腹痛、吐き気、耳鳴り、体が怠くて動けなくなります。
143
小さい時から
複雑なトラウマがある人は、
トラウマの記憶や感情を切り離して
あたかも正常なように見せて日常生活を過ごします。
痛みが大きいほど
自分のことを知ろうとしないし
自分の中のことを見ないようにしています。
自分のことがよく分からなくて
外側の基準を軸にして周りに合わせます。
144
複雑にトラウマがある人は、不快な状況になると、闘争・逃走、凍りつき、死んだふり反応が出る。
このときは、動悸がして、筋肉が収縮し、強い緊張状態から、様々な症状が現れる。
しんどい状態が続くと、一貫した自己を保てなくなり、時間感覚の障害、感情の鈍磨、思考の混乱、身体症状など出る。
145
劣悪な家庭に生まれ落ち、劣位に置かれた人ほど、PTSDのリスクが高まります。
良い境遇に生まれてくるかどうかは、単純に運でしかない。
弱者は、不平等や権力関係に巻き込まれて、トラウマを負っても、社会や世間は、その人自身に問題があるかのように見て、悪者や障害者というレッテルを貼ります。
146
子どもの頃から安全感のない家で育つと、神経の発達が特殊になります。
大人になっても、家の中では、死んだふりの神経が支配して、ぐったりと疲れて、寝ることや空想に耽ることで安心を得ます。
一方、仕事や学校の行く時は、自分を奮い立たせることで、交感神経のスイッチをONにして活躍します。
147
複雑なトラウマがある人は、とても危険を感じやすい状態にあり、耳を澄まして警戒するため、聴覚過敏になることが多い。
一方で、外の気配に対して過敏になり、耳を澄まして、情報処理が過剰になる反面、人の話がうまく聴き取れなくなる人もいて、コミュニケーションの取り方が不器用になる。
148
繊細でストレスをためやすい人は、体が緊張して血流が悪くなり、体温が下がりやすい傾向がある。
それを改善するには、暖かい格好をするとか温かい食べ物を食べるなど、物理的に体を温めることに加えて、リラックスするように、意識的に自分がしたいように体を動かす活動と、しっかり休む必要がある。
149
トラウマ症状が複雑な人ほど驚愕反応が出る。
彼らは、不意を突かれること、音や気配、想定外のストレスを受けると心臓が過剰に反応する。
周りがこの反応を理解できず、地雷を何度も踏んでいると、トラウマの被害者は何度も殺されかけていると感じて、強い敵意や憎しみに変わっていくことがある。
150
トラウマがある人は
嫌悪や不快なことがあると
古傷が疼くために硬直し固まります。
このとき、
体の筋肉だけでなく
原始的な神経の働きの影響で
脳や気管支、消化器、四肢
神経、免疫系、内分泌系など影響が出ます。
トラウマは単に心の傷といったものでなく
全身に疾病を及ぼす、複雑な病気です。