201
繊細な人は、幼少期などに他人から自分の欠点を指摘された経験から、そればかりに囚われるようになることがある。
容姿、話し方、動き方、走り方、食べ方などが人と異なることを気にして、人前に出られなくなったり、過剰に気にして強制的に自分を変えようとすることもある。
202
神経が過敏な人は、些細なことで心配やストレスが増えて、大変な思いをすることが多い。
しかし、人が気づかないことにも目がいくために、文字や芸術、料理、音楽などで才能が開花する可能性もある。
203
繊細すぎる人は、人よりも目立つことを恐れる。
他人の視線が自分に集中することに耐えられない。
集団にまぎれて息を殺すことに慣れていく。
204
心身が繊細な人は、最悪の事態が起こることを恐れて、防衛しようとすることが多い。
自分で管理できないことや、あらかじめ想定できないことを嫌い、安全な環境に身を置こうとする。
何かが生じた時のショックに、心身が持ちこたえることができないかもしれないため、防護しようとする力が働く。
205
心身が繊細すぎる人は、社会では弱者の立場に立たされることが多い。
刺激に弱くて、飲み会など頻繁に参加できず、お酒も多く飲めず、大声で話し続けることを楽しいと思えないことを強靭な肉体を持つ人たちは理解してくれない。
それに合わせられない人は、気力や根性がない人と理解されてしまう。
206
繊細な人は、自分の感情を他人に正直に伝えることを恐れる場合が多い。
他人の気持ちを考えすぎたり、自分がどう思われるかを気にしたりして、本当の気持ちや思いを隠すことがある。
それが続くうちに、自分でも本当の感情や、心地よいと思うことが分からなくなってくる。
207
神経が繊細な人は、自分が傷つかない方法を生みだすことが多い。
他人が入ってくることができない自分だけの領域を作り、自分が好きなものだけで固める。
そこは聖域となって、自分自身が素直になって、心地よく過ごせる場所となる。
208
毒親を持った子どもは、将来自分がどのような生き方をしたいかや、家庭を持ちたいかといった未來に考えがいかないことがある。
虐待を受けた過去や、自分の親の言動を何度も思い出し、嫌な感情や恨みなどを抱えだまま、過去と現在に囚われていく。
209
愛情不足で育った子は、大人になっても自己肯定感が低く、自分には価値がないと思い込んで努力することを
諦めたり、他者の注目を集めることで自分の価値を感じたりします。
幼い頃から親に愛されず、心配されたこともなかったという経験は、自分が意識しないところで影のようなものとなり現れます。
210
親からの愛情不足で育つ子は、幼少の頃から元気がなく、寂しくて、その不足感を何か別のもので求めることが多いです。
しょんぼりと元気がない状態が続くと、その子の性格や人生に重大な影響を与えます。
学校の勉強や運動も集中して取り組むことが出来ず、将来の夢に対しても悲観的に考えます。
211
小児期から親や大人に脅かされつづけた子は、神経発達が特異な形で成長し、死んだふりの生活が通常になることがあります。
仕事や学校に行くときは、自分を奮い立たせて頑張りますが、部屋に戻るとぐったり疲れて、何もやる気が出ません。
過剰適応な部分と、もう半分は死んだように生活することに…
212
繊細な人は、努力をして人間関係や物事をよい方に向けなくてはならないと考えることが多い。
周囲の人や環境に敏感に反応して、不和や争いを避けたいと願う。
そのために自分自身を犠牲にすることも多いため、心身が疲労してしまう。
213
早い段階からトラウマがある人は、鼻が詰まり、喉が詰まり、自然な呼吸が出来なくて、金魚鉢の中で泳ぐ人のような生活をしていることがある。
外の世界が怖くて、どこにも居場所がなく、学校では自分を奮い立たせて頑張りますが、いつか体を壊してしまい、思い悩みながら、不登校になる人もいる。
214
相手の顔色や感情を気にする人は、親子関係で自分の感情や思いを表現することが許されなかったことが多い。
親が高圧的な態度で接することが多いと、子どもは自分の考えや感情を伝える気力さえも奪われてしまう。
それを黙って内に秘めることで、何も事を起こさない方がましだと感じるようになる。
215
親の性格に問題があり、子どもが親の顔色を伺い、ご機嫌を取り、言いなりになる場合には、親から言われたことに囚われていく人生になる。
子どもは親の機嫌を良くするとか、親を安定させるためだけの付属物になってしまい、ただその場その場を流されるまま生きて、自分を見失い、暗い影を背負う。
216
複雑なトラウマがある人は、過覚醒と低覚醒の間を揺れ動き、ちょうどいい中間の状態に留まれません。
仕事のときは、スイッチがONになる過覚醒で、笑顔で乗り切ってしまう人もいます。
しかし、家に帰ると、エネルギーが切れて動けなくなり、意識がぼーっとして、強い眠気に襲われる低覚醒になる。
217
複雑なトラウマ持ちや、発達障害の人は、安心感がないまま育ち、辛くて、苦しい人生になることが多い。
次々と辛いことが起きるため、自分なりの生き延びる術を身につける。
自分の中の殻に閉じこもって、一人で自己充足している人から、他者から賞賛を得ることで自分に自信をつける人など様々です。
218
無理やり何かをしなければならない状況に直面したときに、嫌なことを嫌と言えること、嫌な感情を相手に伝えることができる人は、体の反応も少なくおさまり、ストレスもたまりにくい。
嫌なことを我慢し続けている人は、心身に不調がでてくる。
酷い場合は、認知が歪んで人間関係に大きな影響が出る。
219
安心できる感覚というのは、手足がほど良く温かく、血の通った状態のときに起こる。
トラウマや発達障害の人は、過緊張から、体に備わっている生体リズムが乱れて、首肩が凝り、体がすくみ、手足が冷えている。
そのため、環境調整や生活習慣、体の健康を整えて、本来のリズムを取り戻す必要がある。
220
小児期に、親や兄弟、友達からいじめにあった子供ほど、他者が自分に対してもつ偏見やイメージを受け入れてしまうことが多い。
乱暴な言葉や暴力、自分の容姿やおかしな点などをからかわれた経験が、自分の心や体に残って、本当の自分はそうでないと分かっていても、消したくても消せないことがある。
221
トラウマ症状が複雑な人ほど驚愕反応が出る。
彼らは、不意を突かれること、音や気配、想定外のストレスを受けると心臓が過剰に反応する。
周りがこの反応を理解できず、地雷を何度も踏んでいると、トラウマの被害者は何度も殺されかけていると感じて、強い敵意や憎しみに変わっていくことがある。
222
複雑なトラウマがある人は、警戒心の高さから、外の気配の過敏さと体内の過敏な状態が続く。
本来危険でない状況にさえ、警戒が続くので、慢性的な疲労や疼痛に悩むことが多い。
日常生活が辛く、解離傾向が高くなると、危機的な状況にさえ麻痺して反応できなくなり、過敏さと麻痺の間を行き来する。
223
繊細すぎる人は、他者と一緒にいると心身が過度に緊張して楽しむことができないことが多い。
そのため、自他の間に境界を作り、自分だけの世界を作ろうとする。
ひとりでささやかな楽しみをもち、たとえ他人に共感されなくても、穏やかな時間を作りたいと願う。
224
不条理な目にあってトラウマを負った人は、他人にはなかなか理解されず、被害にあった苦しみを抱えながら生きている。
真面目に生きてきたにも関わらず、酷い目に合わされ、社会や人を信じられなくなり、不平等な世の中を恨むこともある。
世の中は不条理な目にあった人がいることに関心をもたない。
225
繊細すぎる人は、些細な出来事で傷つきやすく、引きこもりになることもある。
周囲をシャットアウトして自分だけの世界に入り込み、過去の出来事がなぜ起こったのか、自分のどこが悪いのかといったことを繰り返し考えて分析しようとする。